ニュージーランドのアールデコの町ネイピアで楽しむべき観光スポットとアクセス方法

美しい海岸沿いに開けたネイピアは開放的な雰囲気が漂う明るい町だ。アールデコ様式の建築物が軒を連ね、独特の美しさを誇っている。これは、1931年2月3日にこの地域一帯に大地震が発生し、町が壊滅的な打撃を受けたあと、当時流行していたアールデコ様式を取り入れた町造りが進められたためだ。現在でも「アールデコの首都」と呼ばれており、毎年2月には「アールデコ・ウイークエンド」が開催され、1920〜30年代のファッションに身を包んだ人であふれかえる。また、木材、羊毛、食料品などの世界的な積み出し港があり、日本の製紙会社のパルプ供給基地でもある。この町の名前に由来したティッシュペーパーの商品名を、聞いたことがあるのではないだろうか。さらに、ネイピアを中心とした東海岸ホークス・ベイHawke’s Bay地方は、ニュージーランドきっての良質なワイン産地。ぜひ数多くあるワイナリー巡りを楽しみたい。

飛行機はニュージーランド航空が国内のおもな都市から運航しており、オークランドからは1日7〜10便、所要約1時間。ウェリントンから1日3〜5便、所要約1時間。クライストチャーチからは1日3〜4便、所要約1時間30分。最寄りのホークス・ベイ空港Hawkes Bay Airportは市街地の北、約7kmに位置する。

バスはインターシティが運行。経由便を含めオークランドから1日2便、所要7時間30分～8時間20分。ウェリントンから1日2〜3便、所要6時間～8時間30分。

町の中心はエマーソン・ストリート Emerson St.。この通りを中心に、アールデコ様式の建物が多数立っている。海岸沿いのマリン・パレードMarine Pde.は、風光明媚で散歩するのに最適。再開発されたアフリリAhuriri地区にはおしゃれなレストランが多い。見どころを回るにはレンタカーやツアーが便利だが、中心部と郊外を走る8路線の市バスGo Bay Busも利用可能。ネイピア市内はDalton St.から発着する。

別名アールデコ・シティと呼ばれるネイピア。町歩きには、観光案内所アイサイトで無料のシティマップを入手できる。アールデコ・トラストThe Art Deco Trustが行うガイド付きツアーもおすすめ。
また毎年2月の第3週目の週末に開催されるアールデコ・フェスティバルでは、ジャズコンサート、クラシックカー・
パレードなどでにぎわう。1920〜30年代のファッションで参加する人々も多い。期間中の宿の予約はお早めに。

魚はもちろん、トゥアタラやキーウィといったニュージーランドならではの動物も見られる水族館。

市街地の北側にある丘が展望地となっており、丘の頂上からは、足元にネイピア港とホークス・ベイの長い海岸、そして遠く青い海の奥にはケープ・キッドナッパーズも望むことができる。晴れた日の景色は、非常にすばらしい。
丘の上周辺一帯には、イギリス人入植者たちの建てた木造の家が地震の被害を免れて多く残っているので、地震以前のネイピアの町並みが想像できるだろう。

ブラフ・ヒルにある元刑務所では、オーディオガイドと地図を借りて、独房や牢屋などを個人で回るツアーが催されている。囚人番号を持って撮る顔写真も人気。