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石畳の細い坂道の向こうに、絵本から抜け出したような城がそびえる美しい城下町。トゥーン湖から流れ出すアーレ川の河口に位置し、ベルナーオーバーラントのゲートシティとしての役割も担っている。人口は4万3000人強。スイスで11番目の都市であると同時に、白銀の山々を望む湖畔のリゾートでもある。ベルナーオーバーラントのなかでは気候も温暖だ。花のあふれる旧市街を散策し、ブラームスも愛したという河畔でハクチョウと戯れよう。アイガーを眺めながら、船でインタラーケンへ抜けるのもいい。
ベルンから特急で約18分。1時間に4本程度。ほかに各駅停車も走っている。インタラーケン・ヴェスト駅からは、直通もしくはシュピーツSpiez乗り換えで約30分。ほぼ30分ごと。すべての特急が停車する。またバス便もあり、所要約1時間。
駅を出ると、まず目に飛び込んでくるのが右側にある船着場。この運河にトゥーン湖の遊覧船が発着している。
左側の大通りBahnhofstrasseへ歩き出そう。橋を渡るとすぐ左にベーリッツ通りBällizが延びている。アーレ川の中州に造られた新しい繁華街で、ブティックやレストラン、デパートが並ぶ。夏にはマーケットも開かれ、いつもにぎやかな場所だ。
ベーリッツ通りを1ブロック歩いて、次の角を右へ入ってみよう。川の上流に屋根のある古い橋が見える。トゥーン湖から流れ出たアーレ川の水位を調節している水門Schleuseだ。
橋を渡った所が旧市街。路地を抜けてメインストリートであるオーベレ・ハウプト通りObere Hauptgasseへ出よう。この通りの建物は長屋のように隙間なく建てられていて、しかも歩道が2階にあるという珍しい構造。建物のひさしが大きく張り出しているのも特徴的だ。通りには庶民的なレストランやギフトショップが多い。
ウインドーショッピングを楽しみながら西へ5分ほど歩くと、市庁舎広場Rathausplatzに出る。左側にあるひときわ大きな建物が16世紀初頭に建てられた市庁舎。その向かい側、Metzgernというホテル横の階段を上がれば、町のシンボル、トゥーン城Schloss Thun。
城内を見学したら、すぐ目の前に見えている教区教会Stadtkircheの八角形の時計塔を目指そう。ここから屋根のある階段を下りれば旧市街に戻れる。