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スイスの時計産業の多くは、フランスとの国境を分けるジュラ山脈の麓に集中している。なかでも、この一帯の産業の中心地となっているのが、ヌーシャテル州第2の都市、ラ・ショー・ドゥ・フォンだ。かつては小さな山村だったが、19世紀後半から時計産業とともに拡大・発展を遂げた。現在の人口は約3万7000人。町は碁盤の目状に造られており、EBELなどの高級時計の工場がいくつもある。また、この町は世界的な建築家ル・コルビュジエの出身地でもあり、彼の設計した建物が市内に点在している。2009年、ラ・ショー・ドゥ・フォンの中心市街は、隣町のル・ロックルとともに「時計製造業の都市計画」の名で世界遺産リストに登録された。
ベルンから列車で1時間5分、ビール/ビエンヌ乗り換えでは1時間15分、ヌーシャテルから約30分。
ラ・ショー・ドゥ・フォンの駅を背に歩き出そう。100mほど行くと目抜き通りのレオポルト・ロバート通りAve. Léopold-Robertに出るので、右折して10分ほど進む。すると左側にタワーのような建物が見えてくるが、これが観光案内所も入っている15階建てのトゥール・エスパシーテTour Espacitéだ。最上階に上って世界遺産の町並みを眺めよう。レストランがあるので食事もできる。
ビル1階の観光案内所で、町の地図やル・コルビュジエに関するパンフレットがもらえる。大通りを渡ってまずは時計製造業の都市計画に関するショールームEspace de l'Urbanisme Horlogerへ。ラ・ショー・ドゥ・フォンの町の成り立ちと時計との関わりについて、映像で紹介している。町の歴史のだいたいをつかんだところで、続いて国際時計博物館へ。この町を訪れたら見逃せない博物館だ。
レオポルト・ロバート通りに戻ってさらに北東に向かうと、旧市街の中心部にいたる。大噴水や市庁舎、大寺院などがあり、散策が楽しいエリアだ。