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領主ツェーリンガーによって町が築かれたといえば、全体の造りがベルンに非常に似ているのがうなずけるだろう。ベルンの町をふた回りほど小さくした感じだ。ベルンと違うのは、フランス語も用いられる地域であること、城壁が当時のままの状態で残っていることだ。
ベルンから直通またはKerzers乗り換えで35~40分。
駅からバーンホフ通りBahnhofstr.を5分ほど歩くと城Schlossがあり、ここが旧市街の入口。右側には中世から残る城壁が町を囲むように建っている。この城壁には上ることができ、上からは赤い屋根が並ぶ町の様子とムルテン湖が見渡せる。旧市街はこぢんまりしていて、メインストリートのハウプト通りHauptgasseは200mほどと短いが、ベルンのように道の両側がアーケードになっていて、レストランや商店などが並んでいる。中ほどに観光案内所がある。
店のディスプレイや看板などのセンスがよく、絵本から飛び出してきたようなかわいらしい町並み。ついつい足を止めて中をのぞいたり、カフェでひと休みしたくなる。メインストリートの終わりにあるのがベルン門Berntorだ。門を出てすぐ左に延びている小道を行くと、やがてムルテン湖に出る。
ムルテン湖の対岸、ヌーシャテル湖との間に挟まれたヴュリーVully地区はブドウの産地として有名。ムルテンから湖船で40分ほどのムティエMôtierは、観光客のほとんど来ない静かで小さな村で、のんびり過ごすには最適の場所。湖を見下ろし、遠くにアルプスの山々を望みながら、ブドウ畑の中でサイクリングやハイキングを楽しむことができる。