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ニヨンはジュネーヴとローザンヌの間にある、人口約2万2000人の小さな町。明るくのどかな雰囲気の町だがその歴史は古く、ユリウス・カエサルが紀元前45年頃に植民地「コロニア・ユリア・エクエストリス」を開いたのが始まりだ。工事をするたびに古代ローマ時代の遺跡が発見されており、これまでに神殿跡や円形闘技場などが見つかっている。
ニヨンはまた、繊細な小花柄が特徴のニヨン焼の故郷としても知られている。18〜19世紀にヨーロッパで名をはせたこの磁器のコレクションは、1979年に惜しまれながら窯を閉じ現在はもう商品としての生産は行われていないが、町の中心にあるニヨン城で貴重なコレクションを観ることができる。
駅を出たら、湖に向かって下れば自然に旧市街に出る。小さな町なので迷うことはまずない。
観光局は駅の左斜め前から延びる通りの右側にある。観光局の前の道路を下って突き当たりを右に50mほど行くと、ニヨン城Château de Nyonに出る。湖を見下ろす白亜のこの城は13世紀に建てられたもので、内部は歴史と陶磁器の博物館Musée Histori-que et des Porcelainesになっており、ニヨン焼のコレクションや中世の家具、装飾品などの展示が充実している。
城の近くにあるローマ博物館Musée Romainでは、ニヨンで出土したローマ時代のモザイクや、カエサルの像などが観られる。
博物館から少し南西に進むと、ローマ時代の円柱が立っている広場に出る。ローマ人が支配した頃のレマン湖に思いをはせながら、湖沿いにヨットハーバーに向かうと、右側にレマン湖博物館Musée du Lac Lémanがある。レマン湖にすむ魚類や釣り船、釣り具などのほか、各種の船の模型が陳列されている。
なお上記3つの博物館を含むニヨン周辺にある8つの博物館に入館できるパス(CHF12)が観光案内所で購入できる。ふたつ以上行くなら断然お得。
ジュネーヴからIRで14分、REで約15分。ローザンヌからIRで26分、REで33分。