キーワードで検索
サン・モリッツから1時間30分。イン川のV字谷が大きく開け、右側にリスティヤーナの3000m級のアルプスが見えてくると列車は終点のシュクオールに到着する。ここはウンターエンガディンを巡る旅人の終着点。ローマ時代から湧き出る温泉を利用した温泉療養と、高原療養の町として有名だ。町なかにはスグラフィットが描かれたかわいらしい家が並ぶ。冬はスキーリゾートとしても知られ、コースの全長は80kmにも及ぶ。
サン・モリッツから列車で、サメーダン乗り換えで約1時間21分。1時間に1本。クールから直通もしくはランドクアルトLandquart乗り換えで約2時間弱。Scuol-Tarasp下車
駅から町の中心まではポストバスで5分。列車の到着に接続しているがそれ以外にも1時間に3本程度、駅と市内を循環するバスが運行されている。徒歩でも15分程度だ。
駅からバスに乗って5分ほどで、バスは町のメインストリートのストラダン通りStradunを通過する。観光案内所もこの通り沿いにある。見どころはエンガディン地方独特の建物の温泉センター。
スグラフィットの装飾の美しい旧市街はストラダン通りを挟んで町の上下にあり、特に1本山側のヴィ通りVi周辺は美しい。この広場をはじめ、町のあちこちに飲料用の鉱水が出ている水飲み場があるので試してみるのもよい。鉱水にはそれとわかるように金色の銘板が付けてある。ウンターエンガディン博物館Museum d'Engiadina Bassaはストラダン通りから谷側へ下り、美しい壁画の家並みを通り過ぎたイン川に架かる古い橋のそば。カサ・グロンダという2段重ねの歩廊のある建物が目印だ。
この町いちばんの見どころ、温泉センターBogn Engiadina Scuolは町の中心にある。ここではプログラムが決まっており(基本的には温泉療養センターなので)、それに従ってサウナやスチームバスに順番に入るようになっている。といっても、地元の子供たちは野外温泉プールで歓声を上げて遊んでいる。館内には休憩所、レストランなども完備しており、大人たちはゆっくりとくつろいでいる。スイスの旅の1日、のんびり温泉療養もいいだろう。