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標高1500mを超える高原のリゾートとして知られるダヴォス。町を歩き出すとほかのアルプスリゾートとは、ちょっと雰囲気が違うことを感じるだろう。山小屋風のシャレーはあまりなく、あるのは都会で見られるようなアパート風のビル。というのもここはもともとリゾートとして発展してきた町ではなく、結核などの呼吸器系疾患のサナトリウム(療養施設)として造られた町だからだ。
サナトリウムは今も残っているが、現在のダヴォスはスイス東部で最大のリゾート。特にウインタースポーツに関しては、スイスで最も充実しているといってもいい。町歩きはそこそこに、ここでは思いっきり体を動かそう。
ラントヴァッサー川が造り上げた谷に、北東から南西に約5kmにわたって広がる細長い町。ダヴォス・プラッツとダヴォス・ドルフのふたつのエリアがあり、それぞれに駅がある。特急などが停まるのはダヴォス・プラッツ。
プラッツ駅からドルフ駅まで約3kmで、この間を結ぶプロムナードPromenadeが町のメインストリートだ。ドルフからプラッツに向かっての一方通行となっている。
プラッツ駅を出るとすぐ右側に鋭い尖塔をもつ聖ヨハネ教会St. Johannが見える。その教会を右側に見ながら坂を上ると小さな広場ポストプラッツPostplatzがある。ここを横切っているのがプロムナード。広場を出て右に向かって歩いてみよう。ドルフまでの沿道のほとんどにさまざまなショップやレストラン、ホテルなどが建ち並びたいへんに華やか。
広場から5分ほど歩いた左側にシャッツアルプSchatzalp展望台へのケーブルカー乗り場、そこからさらに2〜3分の所、豪華な5つ星ホテルBelvedereの向かいには、ドイツ表現主義の代表的画家キルヒナー美術館Kirchner Museumがある。
プラッツとドルフのほぼ中間にある一見体育館のような建物が国際会議場。アクティビティ基地として知られているダヴォスは、国際会議などが頻繁に開かれるコンベンションシティとしての顔ももっている。この国際会議場は、毎年1月の終わりに開かれる世界経済フォーラムWorld Economic Forum(ダヴォス会議)のメイン会場。世界各国政府の首脳のみならず、世界的な大企業のトップも参加するこの会議は、近年特に注目されている。国際会議場からドルフ駅までの沿道は、またショップやレストランが連なっている。左側のヴァイスフルーWeissfluhへ上るケーブルカーParsennbahnの駅が見えたら、ドルフ駅まではもうすぐだ。
クールからダヴォス・プラッツはランドクアルトLandquartまたはフィリズールFilisur乗り換えで約1時間30分。チューリヒからはランドクアルト乗り換えで約2時間20〜30分。サン・モリッツからはフィリズール乗り換えで約1時間27分。早朝・夜間の便はサメーダン、クロスタースまたはSagliains経由で2時間前後。