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ニューヨークの秘密の花園「リバーサイド・パーク」の見どころを紹介!
2024.5.24
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ニューヨークの夏は短く冬が長いので、ニューヨーカーは夏を思い切り楽しみます。例えば、川風で涼んでリラックスできるウォーターフロントは大人気。今回は、筆者のお気に入りである「リバーサイド・パーク・サウス」をご紹介。芸術の殿堂リンカーンセンターからもほど近く便利なアクセスにもかかわらず、まだ旅行客にはあまり知られておらず、穴場のウォーターフロント。その魅力を、読者の皆様にお届けします。
目次
「リバーサイド・パーク・サウス」はマンハッタンの最西59丁目と71丁目の間に位置し、ハドソン・リバーに沿ったウォーターフロントの公園。別記事でご紹介した「リバーサイド・パーク」を南下した場所にあります。春にはクラブアップルツリーが美しい「リバーサイド・パーク」、夏にはウォーターフロントで涼める「リバーサイド・パーク・サウス」がおすすめです。
リバーサイド・パーク・サウスは、1世紀以上にわたってマンハッタン唯一の貨物列車ニューヨーク・セントラル鉄道の主要な輸出入・分類地域の跡地で、食料と牛乳を扱っていたため、しばしば「ニューヨークのライフライン(生命線)」と呼ばれていました。第二次世界大戦後は新しい交通手段の出現とコンテナ施設がニュージャージー州へ移転したため、ニューヨーク市の鉄道施設は衰退。1968年、ニューヨーク・セントラル鉄道はペンシルバニア鉄道と合併したものの、2年後に新ペン・セントラル鉄道は、当時米国史上最大の破産を宣言。1976年、全盛期には1日800~900台の鉄道車両が停車していた作業場は見捨てられました。
不動産デベロッパーは放置された跡地を注目していたものの、役人による反対、および経済状況により、プロジェクトは実現しませんでした。さまざまな開発業者に次々と売却された後、地区公園リバーサイド・パーク・サウスとして2001年から2020年の間に5段階を建設、2023年最終段階が建設されました。放置されていた川岸が美しく整備され、皆がゆったりとした時間が過ごせる公園になりました。
ウォーターフロント公園でのニューヨーカーの過ごし方をご紹介します。
ウォーターフロント公園の顔でもある桟橋が一番人気。川風が気持ちよく、友人や家族、犬を連れてのんびり散策したり、ジョギングコースに組み入れたり、楽しみ方は色々。川風に吹かれていると、ストレスや悩み事が吹き飛んでいきます。
夏には、後述の無料イベントも充実しており、ニューヨーカーでにぎわいます。
桟橋の手前にある”Pier i Cafe”は、ウォーターフロント・ビューで人気。食べ物やドリンクは筆者の見る限りフードコートのレベルであり、きちんと食事をするというより雰囲気を楽しむ場所のようです。冬季は営業していません。
リバーサイド・パーク・サウスは夕日の名所としても知られ、ニュージャージー州側に沈む夕日を眺められます。
夕日が沈んだら、摩天楼に灯りがともり、華やかなニューヨークの夜が始まります。
夏季(5〜9月)には、無料イベント「サマー・オブ・ハドソン(SUMMER ON THE HUDSON」)が始まります。ニューヨーク市が主催している、子供から大人まで幅広く楽しめるイベントで、ヨガやピラティス、ダンス、タンゴ、サルサなどのクラスからバードウオッチング、星空鑑賞、音楽コンサート、無料映画、サイレントディスコ(ヘッドフォンで聞く音楽にあわせて踊る)など。子供向けには、お話の読み聞かせ会やビンゴ、サッカーなど。屋外なので、雨天は中止。事前予約は必要なく、当日参加(定員は早いもの順)でOK。身分証明などの提示は必要なく、旅行者でもウェルカムです。
暑いニューヨークでの夜の過ごし方で人気なのは、涼しい川風に吹かれながら見るアウトドア・シネマ。サンドイッチやスナック、飲み物、横になってくつろげる敷物を持参して出かけましょう。すてきな夜が過ごせます。
長時間のフライトで凝り固まった体や食べ過ぎの胃腸をスッキリさせたいときには、アウトドアのフィットネス・クラスがぴったり。室内のような閉塞感がなく、ウォーターフロントの景観を背景に、涼しい川風を受けて身体を動かすのは爽快そのもの。
以下でご紹介するクラスは筆者のお気に入りクラスですが、ほかにヨガやピラティス、太極拳(タイチー)などもありますよ。事前予約の必要はなく、動きやすい服装で開始時間に現れればOK、身分証明などの提示も不要。気軽に参加できるのがいいですね。散歩途中に、飛び入り参加している人もいますよ。
初心者がほとんどのダンスクラス。難しい振り付けはなく、ウォーターフロントの景色を楽しみながら、良い汗がかけます。年齢は幅広く、アウトドアならではの開放感がいっぱい。
健康増進のためのストレッチとラバーバンドを使う筋力増強、簡単なダンスステップのクラス。ベテランの先生がわかりやすく指導してくれるので、英語が理解できなくても、動きを真似すればOK。
リバーサイド・パーク・サウスの入り口には、子ども向けの遊具がある公園があります。滑り台や蒸気機関車、ウォーターフロントに並んだブランコなど、自然にあふれた環境のいい公園で、安心して子どもを遊ばせることができます。
公衆トイレの場所:Riverside South – Pier I Café, Riverside Drive bet.ween 65 St. and 72 St.
ニューヨーク市マンハッタンにウォーターフロントの観光地はたくさんありますが、今回はニューヨーカーに愛されているリバーサイド・パーク・サウスをご紹介しました。無料で夏を満喫できる公園で、身も心もリフレッシュでき、旅行者におすすめです。
ぜひニューヨークを楽しみにいらしてくださいね。ニューヨークでお待ちしています!
TEXT:ニューヨーク特派員 青山 沙羅
PHOTO:Hideyuki Tatebayashi and Sara Aoyama
*Do not use images without permission.
監修:地球の歩き方
掲載情報は2024年10月時点の情報です。情報は変更になる場合がありますので、事前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。