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ニューヨーカーが愛するウォーターフロント「リバーサイド・パーク・サウス」

青山 沙羅

青山 沙羅

アメリカ・ニューヨーク特派員

更新日
2024年10月11日
公開日
2024年10月11日
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ニューヨークの夏は短く冬が長いので、ニューヨーカーは夏を思い切り楽しみます。例えば、川風で涼んでリラックスできるウォーターフロントは大人気。今回は、筆者のお気に入りである「リバーサイド・パーク・サウス」をご紹介。芸術の殿堂リンカーンセンターからもほど近く便利なアクセスにもかかわらず、まだ旅行客にはあまり知られておらず、穴場のウォーターフロント。その魅力を、読者の皆様にお届けします。

リバーサイド・パーク・サウスとは?

©︎HideyukiTatebayashi 68丁目の入り口から入り、川に向かって下っていく。スロープの下り口もあり

「リバーサイド・パーク・サウス」はマンハッタンの最西59丁目と71丁目の間に位置し、ハドソン・リバーに沿ったウォーターフロントの公園。別記事でご紹介した「リバーサイド・パーク」を南下した場所にあります。春にはクラブアップルツリーが美しい「リバーサイド・パーク」、夏にはウォーターフロントで涼める「リバーサイド・パーク・サウス」がおすすめです。

リバーサイド・パーク・サウスは、1世紀以上にわたってマンハッタン唯一の貨物列車ニューヨーク・セントラル鉄道の主要な輸出入・分類地域の跡地で、食料と牛乳を扱っていたため、しばしば「ニューヨークのライフライン(生命線)」と呼ばれていました。第二次世界大戦後は新しい交通手段の出現とコンテナ施設がニュージャージー州へ移転したため、ニューヨーク市の鉄道施設は衰退。1968年、ニューヨーク・セントラル鉄道はペンシルバニア鉄道と合併したものの、2年後に新ペン・セントラル鉄道は、当時米国史上最大の破産を宣言。1976年、全盛期には1日800~900台の鉄道車両が停車していた作業場は見捨てられました。

不動産デベロッパーは放置された跡地を注目していたものの、役人による反対、および経済状況により、プロジェクトは実現しませんでした。さまざまな開発業者に次々と売却された後、地区公園リバーサイド・パーク・サウスとして2001年から2020年の間に5段階を建設、2023年最終段階が建設されました。放置されていた川岸が美しく整備され、皆がゆったりとした時間が過ごせる公園になりました。

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リバーサイド・パーク・サウスの楽しみ方4選

ウォーターフロント公園でのニューヨーカーの過ごし方をご紹介します。

1.桟橋(ピアPier-i)で川風を楽しむ

©︎HideyukiTatebayashi 川風に吹かれながら、桟橋を散歩しよう

ウォーターフロント公園の顔でもある桟橋が一番人気。川風が気持ちよく、友人や家族、犬を連れてのんびり散策したり、ジョギングコースに組み入れたり、楽しみ方は色々。川風に吹かれていると、ストレスや悩み事が吹き飛んでいきます。

夏には、後述の無料イベントも充実しており、ニューヨーカーでにぎわいます。

  • 公園の背後にはウォーターフロントビューの高級コンド
  • ジェットスキーを楽しむ人
  • ウォーターフロント沿いにサイクリングコースが整備されている

2.ウォーターフロントのカフェでくつろぐ

©︎HideyukiTatebayashi ウォーターフロントのカフェ”PieriCafe”。夏季のみ営業
©︎HideyukiTatebayashi カフェメニュー。ビールは缶ビールや簡単なカクテル、おつまみ。値段は結構お高め
©︎SaraAoyama 夜景を眺めるロマンティックなデートにもぴったり

桟橋の手前にある”Pier i Cafe”は、ウォーターフロント・ビューで人気。食べ物やドリンクは筆者の見る限りフードコートのレベルであり、きちんと食事をするというより雰囲気を楽しむ場所のようです。冬季は営業していません。

ピア・アイ・カフェ

英語名
PieriCafe
住所
500W70thStreet,NewYork,NY10069
営業時間
8:30〜22:00(夏季のみ営業天候により休み)
URL
https://www.piericafe.com/
メニュー
https://www.piericafe.com/allmenus/

3.美しい夕日は必見

©︎HideyukiTatebayashi 桟橋(Pieri)から美しい夕日が眺められる

リバーサイド・パーク・サウスは夕日の名所としても知られ、ニュージャージー州側に沈む夕日を眺められます。

©︎HideyukiTatebayashi マンハッタンとニュージャージーを繋ぐジョージ・ワシントン・ブリッジが見える

4.摩天楼の夜景を眺める

©︎HideyukiTatebayashi ウォーターフロント沿いに豪華コンドミニアム(高級住宅)が並ぶ

夕日が沈んだら、摩天楼に灯りがともり、華やかなニューヨークの夜が始まります。

夏季(5〜9月)は見逃せない無料イベントが盛りだくさん

夏季(5〜9月)には、無料イベント「サマー・オブ・ハドソン(SUMMER ON THE HUDSON」)が始まります。ニューヨーク市が主催している、子供から大人まで幅広く楽しめるイベントで、ヨガやピラティス、ダンス、タンゴ、サルサなどのクラスからバードウオッチング、星空鑑賞、音楽コンサート、無料映画、サイレントディスコ(ヘッドフォンで聞く音楽にあわせて踊る)など。子供向けには、お話の読み聞かせ会やビンゴ、サッカーなど。屋外なので、雨天は中止。事前予約は必要なく、当日参加(定員は早いもの順)でOK。身分証明などの提示は必要なく、旅行者でもウェルカムです。

無料アウトドア・シネマ

©︎iStock 写真はイメージです

暑いニューヨークでの夜の過ごし方で人気なのは、涼しい川風に吹かれながら見るアウトドア・シネマ。サンドイッチやスナック、飲み物、横になってくつろげる敷物を持参して出かけましょう。すてきな夜が過ごせます。

参考:【2024年度の開催】7月10日(水)〜8月21日(水)毎週水曜日場所:PierI@70thSt.18:30開場

  • 2024年7月10日(水)『アウトサイダー(The Outsiders 1983年) 』| 1h 31m
  • 2024年7月17日(水)『クルーレス(Clueless 1995年)』| 1h 37m
  • 2024年7月24日(水)『プリンセス・ブライド・ストーリー (The Princess Bride 1987年)』| 1h 38m
  • 2024年7月31日(水)『ペルセポリス(Persepolis 2007年)』| 1h 26m
  • 2024年8月7日(水)『バッドガイズ (The Bad Guys 2022年)』| 1h 40m
  • 2024年8月1日(水)『三つ数えろ(The Big Sleep 1946年)』| NR | 1h 54m
  • 2024年8月21日(水)『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語(Little Women 2019年)』| 2h 15m

旅行者でも参加OKの無料フィットネス・クラスが充実

長時間のフライトで凝り固まった体や食べ過ぎの胃腸をスッキリさせたいときには、アウトドアのフィットネス・クラスがぴったり。室内のような閉塞感がなく、ウォーターフロントの景観を背景に、涼しい川風を受けて身体を動かすのは爽快そのもの。

以下でご紹介するクラスは筆者のお気に入りクラスですが、ほかにヨガやピラティス、太極拳(タイチー)などもありますよ。事前予約の必要はなく、動きやすい服装で開始時間に現れればOK、身分証明などの提示も不要。気軽に参加できるのがいいですね。散歩途中に、飛び入り参加している人もいますよ。

サマー・オン・ハドソン:ボディロール(SummerontheHudson:BodyRoll)

©︎HideyukiTatebayashi 9月に行われたフィットネスクラス。無料で当日参加できる”SummerontheHudson:BodyRoll”18:30-19:309月毎週木曜日(2024年度)
©︎HideyukiTatebayashi 年齢も幅広く、初心者がほとんど。旅行者もウェルカム”SummerontheHudson:BodyRoll”18:30~19:305月毎週水曜日および9月毎週木曜日(2024年度)

初心者がほとんどのダンスクラス。難しい振り付けはなく、ウォーターフロントの景色を楽しみながら、良い汗がかけます。年齢は幅広く、アウトドアならではの開放感がいっぱい。

サマー・オン・ハドソン:ボディロールについて

サマー・オン・ハドソン:ムービング・フォー・ライフ(SummerontheHudson:MovingforLife)

©︎SaraAoyama 9月に行われたフィットネス・クラス。無料で当日参加できる”SummerontheHudson:MovingforLife”18:30~19:309月毎週火曜日(2024年度)

健康増進のためのストレッチとラバーバンドを使う筋力増強、簡単なダンスステップのクラス。ベテランの先生がわかりやすく指導してくれるので、英語が理解できなくても、動きを真似すればOK。

サマー・オン・ハドソン:ムービング・フォー・ライフについて

英語名
RiversideParkSouthEvents
場所
PierI,500W70thSt,RiversideParkSouth,NewYork,NY10023
参加費
無料
URL
https://www.nycgovparks.org/parks/riverside-park-south/events

子供が遊べる公園も充実

©︎HideyukiTatebayashi 男の子は蒸気機関車の遊具に夢中。汽笛も鳴らせる

リバーサイド・パーク・サウスの入り口には、子ども向けの遊具がある公園があります。滑り台や蒸気機関車、ウォーターフロントに並んだブランコなど、自然にあふれた環境のいい公園で、安心して子どもを遊ばせることができます。

  • 水遊びできる場所
  • カラフルな滑り台
  • 一列に並んだブランコ

トイレは1ヵ所だけ!

©︎HideyukiTatebayashi 男女別トイレは、PieriCafeのすぐそば。そこそこの綺麗さですが、この広い公園にトイレは1ヵ所だけなので覚えておきましょう

公衆トイレの場所:Riverside South – Pier I Café, Riverside Drive bet.ween 65 St. and 72 St.

トイレの場所詳細

リバーサイド・パーク・サウス(RiversideParkSouth)

©︎HideyukiTatebayashi
英語名
RiversideParkSouth
住所
RiversideBlvd,NewYork,NY10069
アクセス
入り口は、RiversideBlvdの68丁目。リンカーンセンター(地下鉄1番線”The66th⁩⁦Street⁩–⁦LincolnCenter”⁩⁦)から西(ハドソンリバー)に向かって徒歩10分
エリア
ニューヨーク市マンハッタンアッパーウエスト
入場料
無料
営業時間
6:00〜25:00年中無休深夜早朝は立ち入らないこと
URL
https://www.nycgovparks.org/parks/riverside-park-south
開催イベント
https://www.nycgovparks.org/parks/riverside-park-south/events
概要
桟橋がある、夕日が有名なウォーターフロントの公園。散歩、ジョギング、サイクリングに最適。夏季の屋外イベントが充実している。

まとめ

ニューヨーク市マンハッタンにウォーターフロントの観光地はたくさんありますが、今回はニューヨーカーに愛されているリバーサイド・パーク・サウスをご紹介しました。無料で夏を満喫できる公園で、身も心もリフレッシュでき、旅行者におすすめです。

ぜひニューヨークを楽しみにいらしてくださいね。ニューヨークでお待ちしています!

TEXT:ニューヨーク特派員 青山 沙羅
PHOTO:Hideyuki Tatebayashi and Sara Aoyama
*Do not use images without permission.
監修:地球の歩き方

掲載情報は2024年10月時点の情報です。情報は変更になる場合がありますので、事前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。

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