マルタの中心でジェラートを「首都ヴァレッタの老舗カフェ」Caffe Cordina

公開日 : 2022年10月07日
最終更新 :

夏の終わりが早くも訪れつつあったイギリスを離れ、遅い夏休みの休暇先として向かったマルタ共和国の首都は、町全体が世界遺産として登録されているヴァレッタ(Valletta)です。

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まるで城のように石造りの立派な橋とゲートを通って入る町は、度重なる他国からの侵略を防ぐため、城壁に囲まれた要塞型の都市となっています。地形は半島なので、真ん中のもっとも大きい中心街を軸に広がる左右の小径はどれも海に向かっています。

にぎやかな中心地「リパブリック通り」

歴史的な建造物の「セント・ジョージ広場(St. George Square)」や、英ヴィクトリア女王の像が立っている「リパブリック広場(Republic Square)」などがあるリパブリック通りが、そのもっともにぎやかで中心的な通りです。

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さまざまな飲食店に混じって現代的なショップや土産店、露店が並び、音楽を演奏するストリートミュージシャンがいたりと、人通りも多くとても活気に満ちています。

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そのまま直進しても海、横に逸れて脇道に入っても左右どちらも海と、とにかくたどり着く先は青く美しい海なので、どこを歩いていても常に海の気配を感じます。

絶景を拝める「アッパーとローワー」ふたつの公園

その絵画のような地中海を写真に収めるのに最適な、撮影スポットがいくつかあります。対岸のスリー・シティーズが望める「アッパー・バラッカ・ガーデン(Upper Barrakka Gardens)」には、展望台や絶景ポイントが示された看板が用意されているので、写真の構図に自信がない人でも大丈夫です!

マルタは悲しくも戦場と化してしまった時代が多かったので、ほかの公園でもそうですが、こちらの公園にも戦争に関する記念碑が多く掲げられています。けれどなぜだかアインシュタインまであるのは、調べても出てこず、どういった縁があるのか不思議ですが......。

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毎日正午と16時には時報がわりに大砲が放たれる(Saluting Battery)があるので、それを目当てに訪れる人も多そうです。

グランド・ハーバーに面したカスティーリャ城壁上の「ローワー・バラッカガーデン(Lower Barrakka Gardens)」には、ギリシャ神殿のようなモニュメントが立っています。

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これはナポレオン軍の駐留に反旗をひるがえしたマルタ国民が、英国とともに追い出した戦勝記念碑だそうです。公園内には別の大きな神殿があり、噴水と鮮やかな花を咲かせる植物が南国風で、留学生らしき若者たちの団体でにぎわっていました。

ジェラート三昧の日々に注意すべきこと2点

9月中旬まで夏季シーズンだというマルタでは、滞在中毎日ジェラートアイスを食していました。本場イタリアに近いせいか、イギリスよりもおいしそうなジェラート屋さんがどこの町にもあり、毎回味を選ぶのに頭を悩ませていましたが、夏場に注意することが2点。

ひとつは、「受け取ったら即食べるべし!」

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マルタでは、気温が高すぎてアイスがコーンに盛られた瞬間からダラダラと溶けていきます。いつもイギリスでは、「アイスを受け取る→支払い→どこかへ移動→ようやく食べ始める」といった工程を緩やかにこなしていたのですが、こちらではそのように悠長なことをしている暇は一切! ありません。

できれば支払いは先に済ませておきたいほどで、「片手で受け取り、反対の手で支払い」を同時進行でしつつ、ショーケースの前ですでに食べ始めなければ、一瞬にして濃厚な液体に早変わりです。

初日は予想外の展開に大慌てでしたが、2日目以降はこちらの手法で対処できるようになりました。が、悲しいかな、20秒ほどでコーンまでたどり着かなければ安心できないので、せっかくあれやこれやのイギリスにはない、珍しい味を注文しても味わっている暇がありません......。

それでもおいしそうな看板やショーケースに誘われて、暑さと相まって毎回必ず買っていました。次に注意すべき点は支払い方法です。

「現金払いに備える」

マルタの飲食店では、現金のみの取り扱いをしている店が少なくありませんでした。夜の大きめなレストランはともかく、昼間のカフェや売店といった気軽に利用できる店の場合、カード支払いを拒否されることがときおりありました。

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ヴァレッタのリパブリック広場付近にある1837年創業、老舗の雰囲気がにじみ出ている「カフェ・コーディーナ(Caffe Cordina)」の店先で、やはりジェラートを購入した際、アイスを受け取った時点でクレジットカードが使えないことを知らされました。

店員さんと私で凍りつくなか、片手に持った風格漂うジェラートだけがすでに溶け出していました。あわやATMまで走らざるを得ないかと諦めたそのとき、幸いにも「カフェの店内で支払いをせよ」というお達しがあったため、ことなきを得ました。

しかし、まさか支払い前に食べるわけにもいかず、店内に移動する間も、別の店員さんが来てくれるまでも、支払い終えるまでも、ユルユルと流れゆくジェラート......

マルタでは、現金ユーロの用意も抜かりなきよう、ご注意ください。

◼️カフェ・コーディーナ(Caffe Cordina)・住所: 244, Republic Street, Valletta VLT 1114・アクセス: 市バスのヴァレッタ停留所下車、リパブリック広場前・営業時間:  月〜土8:00〜19:00、日8:00〜15:00URL: https://caffecordina.com

筆者

イギリス特派員

パーリーメイ

2017年よりロンドン南部で家族と暮らしています。郊外ならではのコスパのよいレストラン、貴族の邸宅、城めぐり、海沿い情報などが得意です。

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