MPXの地域医療緊急事態が今月末で終了するサンフランシスコ。10月3週目の様子

公開日 : 2022年10月21日
最終更新 :
筆者 : Katie M
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2022年7月28日にサル痘(この後カリフォルニア州で名称をMPXに改名)の地域公衆衛生緊急事態を宣言したサンフランシスコ、ワクチンの確保とロールアウトに向けてさまざまな取り組みが行われてきましたが、10月末を持って正式に終了となる見通しです。今週のサンフランシスコの様子をレポートします。

MPXの地域医療緊急事態が終了

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サンフランシスコ市衛生局が10月20日にツイッターを通じて、MPXの地域医療緊急事態を10月末で終了することを発表しました。現在、MPXの感染者は1日1人未満に減速。2万7000人以上のサンフランシスカンがワクチン接種を受けたことになります。特にLBGTQ+コミュニティで最も影響を受ける人々の健康に差し迫ったものであることを反映し、7月末に全米初として早々と緊急事態宣言を宣言したサンフランシスコ、ワクチン確保に乗り出し効率的にロールアウト対策を行いました。

公立衛生局は、MPX の脅威が損なわれるわけではないことを強調し、必要な市民はワクチン接種を行うように呼びかけています。

インフルエンザの流行が懸念されるベイエリア

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今後寒くなる時期にかけて、ベイエリアではインフルエンザの流行が予測されています。過去2年間はマスクとステイホーム効果で、インフルエンザに関して大きな流行はありませんでしたが、多くの人が流動的となった今年は猛威を振るう恐れがあると言われています。新型コロナに関しては、米国疾病対策予防センターによると、10月中旬の段階で、BA.5亜種が依然として優勢で、米国内の感染者の71%を占めており、近縁の亜種BA.4とBA.4.6がその間に13%程度の原因となっているとのこと。ただし、現在ロールアウトが進むブースター注射は、ウイルスのオミクロン株と祖先株の両方の遺伝子情報を含んでおり、一般的に流通している3つの亜種すべてに対して大きな予防効果を発揮すると期待されています。

またスタンフォードの専門家は、今後現在流行中のBF.7に変わって、BQ.1とBQ1.1の流行を注意すべきとしています。このBQ.1とBQ1.1は、どちらも免疫回避型の変種ですが、急速に増加しており、米国での感染者の約11%を占めているとのこと。感染力の高い亜種としてその影響が懸念されています。どちらにしても感染しても死に至るような状態にはならない、というのが専門家の一貫した意見ですが、今後数ヶ月に及びインフルエンザと共に亜種の流行を注意深く見守る必要があります。

今週のカリフォルニア州の感染状況

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今週のカリフォルニア州全体の感染状況。州の公式ウェブサイトによると、州全体の過去7日の1日あたりの平均新規感染者数は937人。遂に1000人を下回りました。先週の1016人、先々週の1140人、3週間前の1288人と比較してもわかるように7月中旬から減少傾向が続いていますす。

8月17日から10月11日までの10万人における感染者数は6.4人。陽性率は4.4%。こちらも順調に減少中です。

COVID-19ワクチン接種状況

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サンフランシスコ市の公式ウェブサイトによると、今週の5歳以上を対象としたCOVID-19接種率は1回目は>90%、2回目の接種率は89%。カリフォルニア州全体のワクチン接種率は72.3%と、先週と比較しても変化はありません。

州の公式サイトによると今週の段階で、カリフォルニア州の郡でワクチン接種率が高い郡は、以下の3郡となります。

1. インペリアル郡 93.9%

2. マリン郡 90%

3. サンマテオ郡 85.8%

サンフランシスコ郡は、今週もサンタクララ郡の85.2%に続いて5位の84.5%です。今週マリン郡は遂に90%に到達しています。ただし、ここ数週間の間大きな変化は見られません。

最後に

この記事を書いている2022年10月20日現在、LA timesの統計 によると、サンフランシスコの感染者数は19万2,080人。感染による死者数は1,056人。先週の19万1,032人。先週の19万527人と比べると今週の増加数は1048人・1日の平均感染数は149人です。先々週の反動か、統計の誤差か今週も数がガクンと上昇している印象です。カリフォルニア州の感染数に反映されない動きがここ2週間続いています。

過去1週間の陽性率平均は5.3%・10万人における感染者数は8.7人。この数に関しては州の流れと同様減少傾向です。

筆者

アメリカ・カリフォルニア州特派員

Katie M

18歳での留学をきっかけに渡米。現地で役立つライフスタイルやトレンドなどを紹介します。

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