【2022年10月 ウズベキスタン 旅の最新情報】サマルカンド&タシケントの最新スポット

公開日 : 2022年11月25日
最終更新 :

中央アジアで日本人に最も人気のあるウズベキスタン。コロナ禍の2年間で、新しい観光スポットもオープンし、ますます魅力的になりました。2大都市サマルカンド、タシケントの注目ニュースポットを紹介します。

サマルカンドの注目スポット2ヵ所

エターナルシティでは不定期だが伝統舞踊が見られることも……
エターナルシティでは不定期だが伝統舞踊が見られることも……

2022年9月にサマルカンドで上海協力機構サミットが開催。開催が決まってから、この一大イベントに向けてサマルカンドは、「青の都」の象徴であったティムール時代の歴史的建造物の補修はもちろん、新たな観光スポット造成や道路の拡張・整備などを急ピッチで進めてきました。特に注目したいのは次の2ヵ所です。

水路沿いにさまざまな水車小屋が建つコニギリ・ツーリストビレッジ
水路沿いにさまざまな水車小屋が建つコニギリ・ツーリストビレッジ

●コニギリ・ツーリストビレッジ

ザラフシャン川の支流沿いに古くからの家並みが残るコニギリ地区。2001年頃から水車を使って桑の木片をつき、一度は廃れたサマルカンドペーパーを復活させる試みでメロス紙すき工房がオープン。2010年からはJICA支援の下、和紙職人の協力なども得てサマルカンドペーパーの制作工程が見学できる場所として注目されていました。

実はこの地区は、紙すき以外にも水車の力を応用して、さまざまな工芸や生活に根ざしたものを造りだしていた場所。こうしたものを一同に見られるように再整備が進んで、新たにコニギリ・ツーリストビレッジとしてオープンしています。

ボボムロドフ工房で陶器制作の匠の技を見る
ボボムロドフ工房で陶器制作の匠の技を見る
ボボムロドフ工房で味わえるコニギリ特製プロフ
ボボムロドフ工房で味わえるコニギリ特製プロフ

小川沿いに遊歩道ができ、入口のメロス紙すき工房から、粉ひき、油ひき、水くみなどの水車小屋が続き、途中にはここでひいた粉でナンを焼くベーカリーなどもあります。そしていちばん奥には水車で粘土をつき陶器を造るサマルカンド焼きのボボムロドフ工房。ウズベキスタンを代表する陶芸家ボボムロドフ氏とその息子の手による陶器の制作現場見学や陶器購入も可能。さらにここでは、コニギリ村で取れた米や野菜、肉、村で作った油をつかったコニギリ村伝統のプロフ(油たきこみご飯)も味わえます。

●シルクロード・サマルカンド・ツーリストセンターのエターナルシティ

2022年9月に正式オープンしたばかりのエターナルシティ
2022年9月に正式オープンしたばかりのエターナルシティ

2022年9月にサマルカンドで開催された上海協力機構サミットの会場となったのが、サマルカンド中心部から車で15分ほどの場所に造成されたシルクロード・サマルカンド・ツーリストセンター。5つ星ホテル2軒をはじめ4つ星ホテルやヴィラなど9つのホテル、巨大会議・展示会場(コングレスセンター)、そしてエターナルシティThe Eternal Cityからなる一大観光&コンベンション施設です。

サマルカンドペーパー制作工程
サマルカンドペーパー制作工程
彫金細工の様子も見られる
彫金細工の様子も見られる

エターナルシティは17ha(東京ドーム約3.7個分)の運河沿いの敷地にウズベキスタン各地域の歴史的建造物を模した建物を配し、各建物内でウズベキスタン各地の伝統工芸の制作工程見学やワークショップに参加できる施設。

サマルカンドならではの紙すき、タイル作りから、陶器作り、彫金、スザニ刺繍、絨毯織りまで、ここで見たり体験できたりする伝統工芸はバラエティに富んでいます。しかもエターナルシティ入場はもちろん、各工芸の制作工程見学も無料。ほとんどのワークショップ体験も無料でできるのが魅力です。また伝統的な雰囲気のチャイハナもあり、町並みを眺めながら焼きたてナンやサモサを味わったり、不定期に広場で開催される伝統舞踊を見たりするのも楽しいものです。まだできたばかりということもあって、始まっていないワークショップ、レストラン、ショップもありますが、これからどんどん充実していく予定とのことでした。

◆シルクロード・サマルカンド・ツーリストセンターSilk Road Samarkand Tourist Center
・URL: https://srs-tc.com

タシケントの注目スポット

市民の憩いの場となっているタシケント・シティ・パーク
市民の憩いの場となっているタシケント・シティ・パーク

シルクロードのイメージで旅するウズベキスタン。首都タシケントは、そのメージからは少し外れますが、「ウズベキスタンの今」を知ることができる、ダイナミズムにあふれる町。コロナ禍前から大きく様変わりし続けるタシケントを象徴する場所と、タシケント市民が週末訪れる人気スポットを紹介します。

●タシケント・シティ

夜は音楽に合わせて噴水ショーがある
夜は音楽に合わせて噴水ショーがある

タシケントでは今、さまざまな再開発プロジェクトが進行中。その代表がその名も「タシケント・シティ」です。町の中心部の一角に、美しく整備された公園を囲むように高級ホテル(ヒルトン・タシケント)、モダンなマンション、商業施設などを建造(今も施設建造は進行中)。中心となるタシケント・シティパークは中心に大きな人工池があり、毎夜19:00~22:00のあいだ1時間ごとに音楽付き噴水ショーも行われており、多くの市民でにぎわいます。

このほかパーク内にはろう人形館とプラネタリウムを持つユルズラ博物館Yuldzular Muzeyiもあります。

◆タシケント・シティ
・URL:  https://tcibc.uz/

●アミルソイ・マウンテンリゾート

ゴンドラに乗って2290mの山頂へ
ゴンドラに乗って2290mの山頂へ
山頂にあるレストランのテラスからは景色がすばらしい
山頂にあるレストランのテラスからは景色がすばらしい

車の手配が着くのなら行ってみたいのが、夏は高原リゾート、冬はスキーリゾートとしてタシケント市民に人気のアミルソイ・マウンテンリゾート。タシケント中心部から車で1時間30分ほど(約65km)の西天山山脈の一部にあり、ゴンドラで標高2290mのアミロソイ山山頂まで登ることができます。ここには展望台やカフェ、レストランがあり、テラス席から雄大な景色を眺めながら、食事やお茶を楽しむのがおすすめ。地域の名峰として知られるチムガン山(標高3309m)も望めます。

雪のない春~秋は中腹のゴンドラ駅付近でアスレチックも楽しめるほか、4輪バイク(ATV)でのオフロード走行体験や、美しい景観を楽しむミニトレッキングも満喫できます。もちろんシャレータイプの宿泊施設も完備。ハマム施設を併設したレッドロック・ハマム&スパでのんびりマッサージを受けるのも人気です。

◆アミルソイ・リゾート Amrsoy Mountain Resort
・URL: https://www.amirsoy.com/
※タシケント市中からのトランスファーサービス運行に関して現在検討中。詳細はウェブサイトを確認のこと

旅のバイブル「地球の歩き方」ガイドブック

古来、シルクロードの要衝として繁栄してきたウズベキスタンの諸都市。サマルカンドは“青の都”と称えられる世界遺産。同じく世界遺産のブハラ、ヒヴァも歴史的景観を誇っています。本書は、ウズベキスタンの魅力を満喫するための必携ガイドです。旅行情報・観光案内はもちろん、歴史・文化もわかりやすく解説しています。

※当記事は、2022年11月25日現在のものです

TEXT: 『地球の歩き方Platウズベキスタン』編集担当 伊藤伸平   
PHOTO: 伊藤伸平

〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
2022年11月25日現在、国によってはいまだ観光目的の渡航が難しい状況です。『地球の歩き方 ニュース&レポート』では、近い将来に旅したい場所として世界の観光記事を発信しています。渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
旅したい場所の情報を入手して準備をととのえ、新型コロナウイルス収束後はぜひお出かけください。安心して旅に出られる日が一日も早く来ることを心より願っています。

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筆者

地球の歩き方書籍編集部

1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』の書籍編集チームです。ガイドブック制作の過程で得た旅の最新情報・お役立ち情報をお届けします。

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