新潟五大ラーメン その3 長岡しょうが醤油ラーメン

公開日 : 2023年08月11日
最終更新 :
筆者 : 雪雲

さて、新潟5大ラーメン3杯目は「長岡しょうが醤油ラーメン」です。このラーメンを生みだしたのは長岡市にある「青島食堂」です。東京・秋葉原にもお店があるのでご存じの人も多いのではないでしょうか。その発祥地でもあるJR宮内駅前の「青島食堂宮内駅前店」に行きました。

昭和を感じる店構え

青島食堂の創業は1961(昭和36)年ごろ。宮内駅前店は昭和の“駅前食堂”的な店構え。一階部分を囲っている庇みたいな屋根は「雁木(がんぎ)」というもので、豪雪地長岡らしく冬場の歩行者の通路を確保するためのものです。午前11時の開店を待つお客さんがその下に並んでいます。日差しを遮ってくれるので、酷暑の日にも雁木はありがたいです。昭和を感じる店構えですが、注文は自動販売機で食券を買う現代風スタイルです。私は「青島ラーメン大盛り」(850円)を購入。細長いカウンターだけの店内はあっという間にお客さんでいっぱいになりました。コロナ禍の時の、黄色と黒に縁どられたパーテーションがどことなくロックな感じを醸し出しています。
「おまちどおさま!」の声と共にラーメンが到着。表面に薄い脂が広がり黒っぽい醤油のスープ、そこにメンマ、ナルト、のり、ネギ、コマ切りにしたばら肉チャーシュー、そして青島食堂ならではのほうれん草が浮かんでいます。ちなみにこうした具の増量も可能ですよ(有料)。

しょうがの風味がこたえられない

まずスープから…。うん!しょうがの風味!色からするとしょっぱそうなのですがそれほどではなくやさしい風味です。麺はストレート気味の中細麺、口にするとつるつるしながらもモチモチした食感がたまりません。これなら何杯でも食べられそうな気がしてきます。
 ストレート麺なのにしっかりとスープが絡んできて止まりません。チャーシューも味がよくしみていて、コマ切れなので麺をすすっているといつの間にか肉の風味がするのも絶妙です。チャーシュー麺にはこのコマ切りチャーシューがどさっと入ってきます。ついでにいうと、ほうれん草を増量してもらうとまた風味がよくなるそうです。
 スープはゲンコツ中心、大量のしょうがを使っているそうですが、「香りが強からず弱からず」よう工夫して作っているとのこと。しょうがを入れるようになった理由は定かではありませんが、冬場に食べるとポカポカと体が温まることから、寒い土地柄とは無縁ではないでしょう。まさに風土が生んだご当地ラーメンと言えます。

麺をゆでるのは職人技

カウンター越しにお店の人がラーメンを作っているのを見られます。これが見事な職人技なのです。客一人に対しざる(?)一つで麺を茹でるのが現在は主流ですが、青島では同じタイミングで来た客なら1人だろうが5人だろうが、大釜で同時に茹でます。麺の量は「はかり」で軽量していますがゆでる時は一緒。ゆで上がった麺をササッと各どんぶりに振り分けるのはまさに神業!この釜の湯の交換もワイルドで見ることができたらラッキーですよー。
 暑い日でしたが、熱々ラーメンやはりうまい。箸は麺をすすりレンゲはスープをすくい続けると、あっという間にどんぶりの底が見えました。そこには…!実際に食べて確かめてくださいね。
 宮内駅周辺には宮内駅前店を含め、青島食堂が3店舗あります。また市内のあちこちのラーメン店でも様々なしょうが醤油ラーメンを食べることができますので、ぜひ長岡が生んだラーメンを食べにお越しください。

  • 青島食堂宮内駅前店
  • 住所|新潟県長岡市宮内3-5-3
  • 電話番号|0258-34-1186
  • 休業日|第三水曜日
  • 営業時間|11:00~19:00

筆者

新潟特派員

雪雲

皆さんは「新潟」にどんなイメージをお持ちでしょうか?「コメ・雪・日本酒」というのが一般的ではないでしょうか。日本で5番目に広い面積に、佐渡と粟島のふたつの離島があり、海岸線の総延長は本土側だけでも330kmもあります。豊かな自然と人情そして食、歴史や文化を皆さんにお伝えできればと思います。

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