フォトジェスポット満載! カラフルなエスニックタウンで異国旅
2ページ目
リトル・インディア、熱気と極彩色の街にダイブ
シンガポールで最もカラフルなエリアといえるのが、リトル・インディアです。インド系の人々のコミュニティの中心であり、街の喧騒と濃密な空気感はインドそのもの。まさに「小インド」です。ビビッドなサリーを身にまとう女性が行き交う通りにインド音楽が鳴り響き、スパイスの香りやお供えのジャスミンの花の香りに包まれ、極彩色に彩られたヒンドゥー教寺院に度肝を抜かれる……そんな世界がここにあります。
リトル・インディアも歴史のある地区です。19世紀植民地時代は競馬場がありヨーロッパ人の居住地。同時に牛の取引が盛んな場所でした。牛の交易の仕事を請け負うインド人移民労働者が多く住むようになったのが、インド人コミュニティの始まりといわれています。牛関連の産業は廃れましたが、当時建てられたスリ・ヴィラマカリアマン寺院やアングリア・モスクは、現在も街の要、人々の拠りどころとして健在。今はインド系の商売の街としてにぎわっています。
インドの伝統・文化を守り続けた人々が築き上げた街はエネルギッシュです。インド料理を堪能し、寺院を見学し、インド雑貨を見て回りと、どっぷり浸ってみてください。思いがけない発見や驚きがきっとあるはず。ちなみに、日曜は混雑するので、散策は日曜以外がおすすめ。
カラフルな色彩が織りなす観光スポット
リトル・インディアのランドマークであり、エリアの玄関口である巨大市場「テッカ・センター」から散策をスタート。
テッカ・センターは「シンガポールの台所」と称されるほど種類豊富な生鮮食品、香辛料、乾物などが揃っています。市場と同じ1階にあるホーカーセンター(屋台集合施設)は、インド料理やムスリム料理を中心に、中国系やマレー系のローカルフードが人々の胃袋を満たしています。2階は色とりどりのパンジャビドレスやインド服の店がズラリと並び、圧巻です。インド製品ばかりではなく、中国系のカジュアルな洋服や日用品、台所用品、仏具店、仕立て屋まであり、規模の大きさを思い知らされます。
テッカ・センターの周辺はインドの珍しい野菜や果物、食料品や衣料品を扱う商店がひしめいていて、その喧騒を縫うようにバッファロー・ロードから小道に入ると、鮮やかな彩色と細かい飾りで埋め尽くされた1軒の家があります。この2階建ての家は「タン・テンニア氏の邸宅跡」。近隣で菓子製造業を営み、財をなした中国系実業家、タン氏が1900年に建てたもので、このエリアに残る最古の中国邸宅といわれています。中国南部とヨーロッパの建築様式を取り入れた建物は1980年代に修復され以後保存。商業スペースに使われています。ちなみにカラフルな塗装は近年になって施されたとか。どこを切り取っても絵になる絶好の写真スポットとなっています。
大通りのセラングーン・ロードを北方向へ進みましょう。まもなく極彩色の塔門が見えてきます。ヒンドゥー教の神様や神聖な動物、戦士の彫像で埋め尽くされた塔門はゴープラムと呼ばれ、ずば抜けた存在感を放っています。ここがスリ・ヴィラマカリアマン寺院。信者でなくても見学できますので、靴を脱いで入ってみましょう。ヒンドゥー教の破壊の女神、カーリーが祀られていて、寺院内祠堂の女神のおどろおどろしい姿の彫像も目に止まります。参拝者は絶えることなく、1日に何度か祈りの儀式が行われます。
おみやげ探しに立ち寄りたい買い物処
インド製の小物雑貨の店が集まっているリトル・インディア・アーケードをのぞいてみましょう。セラングーン・ロードを挟んでテッカ・センターの向かいにあり、1920年代のショップハウスの建物を利用したミニショッピングモールといったところです。インドや近隣国の木彫りやインテリアなどの手工芸品、バッグやタペストリーなどの布製品、雑貨やアクセサリー、インドファッションなどの店が入っていて、ユニークなおみやげや掘り出し物が見つかるかも。ヘナ染料を使って、手足に花や幾何学模様の絵柄を描いてくれるヘナタトゥーの店や、アーユルヴェーダの石鹸やヘアオイルなどを揃えた漢方薬局もあり、見れば見るほどディープな発見がありそう!
リトル・インディアでカレー三昧
リトル・インディアには、インドの南から北まで、さまざまな地方の本格料理を出す店が集結しているので、カレー好きはたまりません。ひと口にインド料理といってもバリエーションは限りなく豊富。せっかくなので、あれこれ食べ比べてみてください。
南インド料理店の、バナナの葉を皿代わりに多種類のカレーとご飯をセットにしたミールスや、豪快なフィッシュヘッドカレーにトライしてみてください。おすすめ店は「マドラス・ニューウッドランズ」、フィッシュヘッドカレーも味わうなら「バナナリーフ・アポロ」。前者はベジタリアン料理店で、VIPターリーとメニューに載るセットは、約10種類のカレーが付いてボリューム満点。米と豆を発酵させて焼いたドーサや、米粉を発酵させ円盤状に焼いたアッパムは朝食にぴったりです。
北インド料理の店もたくさんあり、常連客に支持される「ジャギーズ」では家庭的なパンジャブ料理が好評です。チキンティッカ(チキンのタンドール焼き)やマトンカレー、クルチャ(具材入りのナン)などが定番人気。インド料理の奥深さに触れられます。
フォトジェニックからディープな食まで思い出深い旅の1日を刻んでください。
トップ画像:iStock
筆者
地球の歩き方観光マーケティング事業部
【記載内容について】
「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。
掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。
本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。
※情報修正・更新依頼はこちら
【リンク先の情報について】
「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。
リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。
ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。
弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。