YURIE & SAKIEが旅する、想像以上のシンガポール(前編)緑に囲まれた大都市「シテイ・イン・ア・ガーデン」
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ボタニック・ガーデンからすぐ近く、デンプシー・ヒルのPS. CAFEへ
普段からオシャレなカフェが好きで、SNSやガイドブックでのリサーチを欠かさないSAKIEさんとYURIEさん。そんな二人がランチでやってきたのは、ボタニックガーデンから徒歩圏内、デンプシー・ヒルにある「PS. CAFE Harding Road店(以下、PS CAFE)」です。
実はここ、デンプシー・ヒルは今シンガポールでもっとも旬な店が集まっていると、感度の高いシンガポール在住者の間でも人気のエリア。その昔、英国植民地時代に英国軍の兵舎を設営していたことから「タングリン・バラック(兵舎)」と呼ばれ、その後2000年代に入り商業地区「タングリン・ビレッジ」として再開発されました。
タングリン・ビレッジの中心地、デンプシー・ヒルにあるオレンジ屋根の平屋は、かつて1棟あたり50人の軍人が暮らす兵舎でした。今ではすっかりおしゃれにリノベーションされ、ミシュランスターを獲得した地元シェフによるプラナカン料理レストラン「CANDLENUT」、東南アジア産のカカオを使ってチョコレート作りも体験できる「MR. BUCKET CHOCOLATERIE」、アジアのボタニカル由来のクラフト・ジンでカクテルワークショップができるジン蒸留所「TANGLIN GIN」など、個性的なレストランやショップが出店しています。
なかでもPS. CAFEは2005年オープンと同エリアでも先駆け的な存在で、場所柄観光客にはあまり知られていませんが、周辺に暮らす欧米人やシンガポール駐在の日本人にも人気の高いお店です。天井までめいっぱい広がった大きな窓からは木漏れ日が優しく差し込み、ガーデンチェアが置かれたテラスでは鳥のさえずりがBGMとなって響きます。
想像していた以上に洗練されたPS. CAFEの空間にすっかり夢中な二人。食事もおいしく、写真のサラダはもちろん、パスタの「Spicy King Prawn Aglio Olio(S$30)」やフレンチフライの「Truffle Shoestring Fries(S$18)」など、何を食べても当たりで大満足でした。
メニューはオールデイとブランチ(平日8〜10時、週末8〜16時)に分かれており、カフェメニューだけでなく、肉料理・魚料理などのメインも充実。さらにラクサやミーゴレンなど、ローカルフードを味わえるのも魅力です(ただしカフェ風にアレンジされ、だいぶ洗練されている!)。
植物園やHolland VillageのMRT駅からデンプシー・ヒル行きのシャトルバスもあるのですが、本数もあまり多くないのでタクシーでのアクセスが無難でしょう。
PS. CAFE Harding Road店
2023年6月にオープン、パン・パシフィック・オーチャードにステイ
今回二人が滞在したのは、高層ビルながらグリーンを存分に感じられるホテル。2023年6月にオープンしたばかりの「パン・パシフィック・オーチャード」は、まるでプレイ途中のジェンガのように、フロアの間にスペースができている独創的な外観が特徴です。
ホテルの設計デザインを担当したのは、WOHAアーキテクツ。同社は2013年にオープンした「パークロイヤル・コレクション・ピッカリング・ホテル」(ワールド・トラベル・アワード2019で「ワールド・リーディング・グリーン・シティ・ホテル」を獲得)も手掛けており、高層建築の中に庭園を取り入れるなど環境に配慮したデザインに定評があります。
シンガポールではエリアによって、高層ビルにも敷地面積相当の緑地確保を義務付けていますが、パン・パシフィック・オーチャードはなんと敷地面積の約3倍もの緑地を保有しているというから驚きです。それを可能にしているのが、グリーンコラムと呼ばれる円柱。ガーデン・バイ・ザ・ベイのスーパーツリー同様、柱の表面に植物を植えることで、緑地を確保することに成功しています。
建物全体には4層のテラスがあり、それぞれレストランやバー、プール、ジム、クラブラウンジ、結婚式場などが備わっています。こうしたテラスにも木々を植えて、二酸化炭素を吸収するのはもちろんですが、蒸し暑いシンガポールにおいて風通しを良くしたり、日陰スペースを創出したりする役割もあるそうで、想像以上に環境に優しいデザインであることがわかりました。
植物の育成には雨水を再利用し、屋上のソーラーパネルで集めたクリーンエネルギーを活用。またホテル内で出た食品廃棄物は、バイオダイジェスター技術により再生可能な水へと変換されるなど、随所に高い技術が採用されています。
環境への配慮は各客室にも施されており、なんとすべての部屋にウォーターサーバーを設置。ペットボトルの代わりに再利用可能なガラスの瓶が置かれ、プラスチック削減に大きく貢献しています。またアメニティに使われているのはフランスの高級ブランド「ディプティック」ですが、こちらもポンプボトル式を採用。パン・パシフィック・オーチャードはラグジュアリーとサステナブル、この二つが見事に調和した5つ星ホテルなのです。
繁華街オーチャード・ロードやMRT駅も歩いてすぐという好立地なので、観光や買い物に出かけやすく、疲れたらすぐに戻ってくることができるのも嬉しいポイント。最高気温が30度を超える日中は体力や水分を失いがちなので、ホテルでうまく休憩を取りつつ、気温が下がる夜まで1日を長く使うのがシンガポールを最大限楽しむコツと言えるでしょう。
続いての後編では、最新テーマパークから、夜のバーホッピングまで、引き続きシンガポールを遊び尽くす二人の旅を紹介します!
パン・パシフィック・オーチャード
今回シンガポールを旅した人
取材協力:シンガポール政府観光局
筆者
地球の歩き方観光マーケティング事業部
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