大聖堂付属美術館(フィレンツェ)

Museo dell' Opera del Duomo/ムゼオ デッロペラ デル ドゥオーモ

ドゥオーモ由来のオリジナル作品が並ぶ

ドゥオーモ後陣の向かい側、カフェのテーブルが並ぶ横に入口がある。2016年秋にリニューアル・オープンし、過去の遺産を尊重した斬新な展示が楽しい美術館。まずは美術館のハイライト、1階に入ってすぐ導かれるように着く6室へ。かつてのドゥオーモのファサードが再現され、オリジナルの彫刻が展示されて輝くよう。ファサード中央にはA.ディ・カンビオの『ガラスの瞳の聖母』Madonna dagli occhi di Vetro。

反対側の壁面にはギベルティの『天国の扉』Porta del Paradisoと『北側扉』Porta Nord、さらにA.ディ・カンビオ『法王ボニファティウス8世』、ドナテッロの『福音史家ヨハネ』San Giovanniなど。さらに奥に進んだ8室にかつては洗礼堂に置かれていたドナテッロの『マグダラのマリア』Santa Maria Maddalena Penitente、10室にはミケランジェロによる名高い『ピエタ』La Pietàがある。自分の墓碑彫刻として着手したものの、キリストの脚の失敗で放棄し、未完のもの。後世に加えられた手直しの痕跡がマッダレーナの不自然な硬さやキリストの一部に明らか。ローマからフィレンツェに移され、長くドゥオーモの内部に置かれていた。ミケランジェロ晩年の作品で、作家の目は人間の意志やそれにともなう肉体表現ではなく、運命や神秘といった精神の奥深くに向けられている。

2階の14室は鐘楼を飾っていた彫刻などで、ドナテッロ『預言者ハバクク(別名カボチャ頭)』Abacucなど。階下のファサードが上から眺められるのも楽しい。15室はクーポラ関連の展示で、ブルネッレスキのクーポラの木製模型など。23室は聖歌隊席を展示し、1430年代にドナテッロとL.ロッビアが競作したふたつの『聖歌隊席』Cantoriaが向き合って置かれている。ダンスをして歌い踊る天使と音楽を奏でる少年たち……。ルネッサンス初めのフィレンツェの高揚した雰囲気を伝えるような明るく楽しい気分があふれている。25室にはポッライオーロの『サン・ジョヴァンニの壁飾り』Parato di San Giovanni、ヴェロッキオと工房による『銀の祭壇』Altare d'Argentoなど。3階にはドゥオーモのファサードの模型などが展示されている。時間があれば、4階のテラスへ。ドゥオーモの裏側を近くに見ることができる。

写真

基本情報

住所
Piazza Duomo 9
電話番号
055-2302885
開いている時間
9:00~19:30
閉まっている日
第1㊋、1/1、復活祭の㊐、12/25
最終更新 :

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