ペロス・ギレック

「エメラルド海岸」、「バラ色の花崗岩海岸」、そして「伝説の海岸」……。ブルターニュ地方北部の海側には、詩的な名称をもった海岸線が続く。サン・マロ周辺を除いて、日本人にはあまりなじみのない地域だが、美しい海と野性味のある自然が残る場所として、ヨーロッパの人々には人気の避暑地だ。なかでも、ペロス・ギレック Perros-Guirecは、巨大な花崗岩が波打ち際に転がる特異な風景で、訪れる人を魅了している。
ペロス・ギレックの町から西に5kmほど行った所にあるプルマナック Ploumanac'hでは、約9kmにわたって続く花崗岩の海岸を見ることができる。まるで動物をかたどったかのようなユニークな形の岩に、自然の造形の不思議さを感じることだろう。夕暮れ時の美しさもまた絶品。体力に余裕があれば、海岸沿いのハイキングコース（GR34）がおすすめ。
自然保護区に指定されている、沖合いの7つの島を遊覧船で巡ってみるのもおもしろい。春先なら、ブルターニュ地方で愛されている野鳥パフィン（マカルー・モワンヌ Macareux Moines）に出合えるかもしれない。