サン・モリッツ(スイス)

St. Moritz

サン・モリッツと聞いて、連想するものは何だろう?王族も泊まる5つ星ホテル、一流ブランドのショッピング、世界最古のスキーリゾート、それとも第2回(1928年)と第5回(1948年)の冬季五輪だろうか。
そんな華やかさを期待してこの町を訪れたなら、ちょっと拍子抜けしてしまうかもしれない。坂が多く路地が入り組んだ町のたたずまいは、ほかの町と大差はないし、町の人々はとても素朴で陽気。ホテルマンたちの、気品あるなかにもあたたかな笑顔はイタリア直輸入だろうか?とりすましているのは“超高級リゾート”を意識してやってきた避暑客だけだ。
周囲を取り巻く自然も、ゴージャスという形容詞は似合わない。小ぶりで優しい表情をしたベルニナアルプスと、カラマツの森に縁取られた大小25の湖や渓谷が織りなすハーモニー。荒々しいアルプスとは明らかに異なるその顔は、すべてを柔らかく包み込んで旅人を癒やしてくれる。

サン・モリッツの歩き方

サン・モリッツに着いてまずやるべきことは、深呼吸。古くから“シャンパン気候”として有名なサン・モリッツの空気を味わおう。まさか炭酸泉が湧出しているせいでもないだろうが、本当に泡の中で光の粒が弾けるような爽快感がある。もしも天気が悪かったら、それは珍しい体験かもしれない。何しろ晴天日が年間平均322日もある町なのだ。
サン・モリッツ駅から見上げると、高台に大きな建物が建ち並んでいる。これが町の中心で、ドルフDorf(村の意)と呼ばれている。
駅は、長さ1.8kmほどのサン・モリッツ湖のそばにあり、ドルフの中心まではずっと上り坂なので、荷物があるときはエンガディン・バスNo.1を利用するといい。坂を上がり、一流ブランド店を見ながら進むと、ポスタ・ヴェリア広場Pl. da la Posta Vegliaというロータリーに出る。ここを右折してマイストラ通りVia Maistraへ。しばらく行くと右に市庁舎があり、1階に観光案内所が入っている。ここで町の地図やバスの時刻表などを入手したら、斜め前の広場を横切るようにして進むと学校広場Pl. da Scoula/Schulhauspl.へ出る。奥の古い建物が旧学校(現在は図書館&公文書館)で、この裏側にピッツ・ネイルの展望台へ上がるケーブルカー駅がある。
サン・モリッツの町の中心は、実はもうひとつある。湖の西側に広がるバートBad(温泉の意)だ。3500年の歴史をもつ炭酸泉が湧き出しており、オヴァヴェルヴァOvavervaというクアハウスがある。サン・モリッツはもともと湯治場だったのだ。一帯は平坦で広々としており、イン川に沿ってスポーツセンター、テニススタジアム、インラインスケート場、ドッグレース&ポロ競技場、スキージャンプ台が並んでいる。ドルフからは坂を下って徒歩20分くらいで、その中間にセガンティーニ美術館とエンガディン博物館がある。帰りはバスを使ってもいいし、湖畔の散歩道をのんびり歩いて鉄道駅まで戻るのも楽しい。

サン・モリッツへのアクセス

チューリヒからIRで3時間2分〜3時間22分(クールまたはLandquart乗り換え)。30分〜1時間ごと。クールからの後半2時間は、峡谷を抜ける橋やスパイラルトンネルの連続で、ダイナミックな風景が楽しめる。

写真

基本情報

グラウビュンデン
使用言語
ドイツ語
標高
1775m
郵便番号
CH-7500
エリアコード
081(市内通話の場合でも初めにエリアコードをプッシュする)
St. Moritz Tourist Information
住所
Via Maistra 12(ドルフ)
電話番号
(081)8373333
開館時間
月~土曜 9:00~18:30
閉館日
日曜、祝日
駅の観光案内所は月~土曜9:30~18:30(オフシーズンは10:00~)、日曜10:00~13:00、14:30~18:30
最終更新 :

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