サメーダン

エンガディンを横切る路線と、アルプスを縦断する路線が交わるレーティッシュ鉄道の乗り換え駅であり、この地方唯一の空港がある交通の要衝。とはいえ町の規模は小さく、旧市街の石畳の路地は、中世の雰囲気をそのまま現在に伝えている。
駅前のHotel Terminusを右上に少し上ると道はふた手に分かれるが、右に行こう。Hotel Berninaの下を抜けるとメインストリートに出て、そこから左に行くとすぐ観光案内所がある。ここまで駅から5、6分。この通りに沿ってホテルやみやげ物屋があり、役場前を経て中心部の広場に出る。
町の中心部は鉄道よりやや高い街道沿いにあり、石畳の道路に沿ってこの地方特有の石造りの家々が軒を連ねている。300〜400年近くも前に建てられた家屋の1階部分は、もともと牛などの家畜を飼う場所で、住居の入口は2階に造られていた。牧畜をしなくなった現在は玄関に改装したり広い空間を利用して車庫になっていたりする。今は残された半円の大きな扉に当時の面影を見ることができる。
18世紀に建設されたバロック様式の塔をもつ改革派教会Reformierte Kircheや、かつての土地の生活を知ることができる博物館のあるプランタハウスPlantahausなどが、この町のおもな見どころ。