え?これがモスク!?マレーシアの珍しい中華建築のモスク
イスラム教を国教とするマレーシアでは国内のどこにでも礼拝所モスクがあります。
モスクはドームやミナレットといったイスラム建築様式されていることが多く、文様があしらわれているためパッと見てもわかることが多いです。
こちらは一見、中華寺院のように見えるのですが......実はマラッカ中国イスラム教徒協会 (Pertim) によって建立されたモスクなのです。
マラッカ州(Melaka)クルボン(Kurubong)にあるマラッカ・チャイニーズ・モスク(Malacca Chinese Mosque /Masjid Cina Negeri Melaka)はマレーシア国内にある3カ所の中華建築モスクのうち3番目に建てられたものです。
他に2カ所はクランタン州(Klantan)タンタウパンジャン(Rantau Panjang)、ペラ州(Perak)イポー(Ipoh)にあります。
最大収容人数は2000人で、総面積2.8ha。中華寺院によく見られる仏塔パゴダ(Pagoda)は、モスクの尖塔ミナレットとして機能しています。
マラッカ・チャイニーズ・モスク(Malacca Chinese Mosque /Masjid Cina Negeri Melaka)は、礼拝時間以外であれば見学が可能です。
まずは靴を脱ぎ、他の見学可能なモスク同様に露出度が高い服装をしている場合、女性(場合によっては男性も)はローブを借り着用して中に入ります。
内部も中華建築となっていて、モスクの象徴でもあるドームではなく赤い柱が立つ吹き抜けの天井に。
また、礼拝所に敷き詰められている絨毯も緑と赤の中華風となっています。
中華寺院では定番でもモスクの装飾としては珍しい桃の花のデコレーションがありました。
外観は確かに中華風なのですが、正面には左右対称の池などがありこのあたりはイスラム庭園というのがはっきりとわかります。
外は大変暑いのですが、モスク内は風通しがとても心地よく、礼拝所外の廊下のベンチに座って休憩していると思わず眠たくなるほど心地よい場所でした。
その見た目から2014年に完成した当初、マラッカ・チャイニーズ・モスク(Malacca Chinese Mosque /Masjid Cina Negeri Melaka)は、当然中華寺院だと思われていたそうです。
その後、ローカルコミュニティイベントなどを通して、民族関係なく親しまれているそうです。
このあたりの多様性が多民族国家マレーシアらしさがでているのではないでしょうか。
周囲の緑の木々や熱帯の日差しと赤いモスクの色合いが大変美しく、また礼拝時間以外が人もあまり訪れないせいか、ゆっくりとした時間が流れる中見学をすることができました。
※礼拝時間以外のみ見学可能
(撮影by逗子マリナ)
※モスク内部、責任者の撮影許可をいただいて撮影しています。
※写真の無断転載禁止
- 施設名
- マラッカ・チャイニーズ・モスク(Malacca Chinese Mosque /Masjid Cina Negeri Melaka)
- 住所
- Masjid Cina Negeri Melaka,Paya Rumput,75260 Krubong,Melaka
筆者
マレーシア特派員
逗子マリナ
2016年からクアラルンプール 在住の主婦兼フリーランスライター。
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