読んだら旅に出たくなる! 半世紀近く世界を歩いてきた「地球の歩き方」のことばと絶景

公開日 : 2022年11月10日
最終更新 :

1979年に創刊した「地球の歩き方」。以来40年以上にわたり、編集者自身が「現地を歩く」という取材スタイルを貫いています。つまり、編集者もみなさんと同じ旅人なのです。「地球の歩き方」のガイドブックには、現地を見ていないととうてい書けないであろう珠玉の名言が散りばめられています。そんな旅心を大きくくすぐられる誌的なことばをまとめた一冊ができました。「ヨーロッパ」、「南北アメリカ」、「太平洋/インド洋の島々 & オセアニア」、「アジア」、「中近東 アフリカ」と、5つのエリアごとに厳選した「旅の名言」をセレクト。今回はそのなかからいくつかをご紹介します。

1章『ヨーロッパ』より 020 ギリシア/スニオン岬

遺跡をオレンジ色に染め上げるスニオン岬の夕日シーン
遺跡をオレンジ色に染め上げるスニオン岬の夕日シーン

さて、スニオン岬というと
そこで見る夕日がつとに有名だが、
これにこだわる必要は、それほどない。
もちろん、何も遮るもののない
エーゲ海の水平線に落ちていく夕日は
一大スペクタクル絵巻に違いない。
しかも古代への夢をかきたてるような
すっくと伸びた列柱の間からこぼれる日の光......。
だが、スニオン岬は朝も美しいのだ。

『地球の歩き方 A24 ギリシアとエーゲ海の島々&キプロス』編より

ギリシアの首都、アテネの南東のスニオン岬。夕日の美しさを絵巻にたとえ、劇的な描写で賞賛しています。しかし「それにこだわる必要なそれほどない」「だが、朝も美しい」と2度否定。なら、朝はどれだけ美しいのかと期待を膨らませてくれます。

2章『南北アメリカ』より 045 チリ/イースター島

イースター島最大、海沿いに15体のモアイが並ぶアフ・トンガリキ
イースター島最大、海沿いに15体のモアイが並ぶアフ・トンガリキ

水平線を紅に染め、大きな大きな太陽が
かなたに沈んでゆく。
やがて天空に南十字星が輝き、
流れ星がひとつ、またひとつと流れ出す。
幾百年もの間、この空を見つめてきたモアイ像。
その表情は風雨に耐え続け、悲しみを感じさせる。

『地球の歩き方 B22 アルゼンチン チリ パラグアイ ウルグアイ』編より

夕日から日没、夜空まで刻々と変わる空を色鮮やかに描写。モアイ像の表情を悲しみと捉えたのはなぜなのか、想像力を働かせてくれます。編集者の心情を知るには、実際に行って体感するしかないでしょう。

3章『太平洋/インド洋の島々 & オセアニア』より 053 ハワイ/フラ

ハワイの伝統舞踊であるフラ。ワイキキでは数ヵ所でショーを開催
ハワイの伝統舞踊であるフラ。ワイキキでは数ヵ所でショーを開催

ハワイは、どんな時でもどんな人でも
変わらず私たちを温かく受け入れてくれる。
思わず「ただいま」と言いたくなる包容力、
それはハワイを楽園たらしめてきた、
「アロハスピリット」なのかもしれない。
ハワイという土地に身をゆだね、見て、味わって、
触れて、聞いて、感じていただきたい。
訪れる人を魅了する、「アロハスピリット」を
探しに行こう。さぁ、ハワイはもうすぐそこだ。

『地球の歩き方 C01 ハワイIオアフ島&ホノルル』編より

ハワイを楽園と言わしめる要因を「アロハスピリット」という言葉で表現しています。異国なのにどこか心が穏やかになる場所。ハワイに行ったことがある人なら誰しもが「なるほど」と思ってしまうはずです。

4章『アジア』より 066 香港/飲茶

点心を満載したワゴンが店内を回る。これが昔ながらの香港スタイル
点心を満載したワゴンが店内を回る。これが昔ながらの香港スタイル

香港グルメの基本は飲茶に始まり、
飲茶に終わるといっても過言ではない。
食器の触れ合う音、人々の歓談する声。
喧騒のなかに垣間見る香港人の百態。
小さな点心には広東料理の技と
美味へのこだわりがギュッと詰まっている。

『地球の歩き方 D09 香港 マカオ 深圳』編より

香港と言えば飲茶。その定番グルメを、味だけではなく雰囲気まで感じる文章に仕立てています。文章だけで、まるで自分が慌ただしい飲茶レストンにいるような気分になってしまうから不思議。口福感に浸れる締めくくりも◎。編集者、絶対飲茶好きなはず!

5章『中近東 アフリカ』より 097 南アフリカ/クルーガー国立公園

サバンナに横たわる、「百獣の王」ライオン。気高きその姿に目を見張る
サバンナに横たわる、「百獣の王」ライオン。気高きその姿に目を見張る

追うものに追われるもの。
野生動物の世界には、
それぞれに自然を
生き抜く知恵がある。
知れば知るほど
おもしろい動物の不思議。
いったい、どんな動物に
出合えるだろうか。

『地球の歩き方 E10 南アフリカ』編より

最初の一文にビビビっと来ました。「弱肉強食」。野生動物の世界をここまで端的に、美しく表現するとは。アフリカのサバンナでしか分からない、動物の不思議がきっとあるのだろうと思わせる展開に胸が高鳴ります。

次の旅先探しやホリデーギフトにも最適

巻末には過去のガイドブックの表紙を飾ったことばもご紹介
巻末には過去のガイドブックの表紙を飾ったことばもご紹介

約160の国と地域を扱う「地球の歩き方」約120タイトルから厳選したことばを、絶景写真とともにお届けする本書。待ちに待った次の海外旅行の旅先選びはもちろん、年末年始のプレゼントにも喜ばれること間違いなしです。パラパラとめくりながら妄想世界旅行に出発してください!

※当記事は、2022年11月10日現在のものです

TEXT: 『今すぐ旅に出たくなる!地球の歩き方のことばと絶景100』編集担当 田中健作   
PHOTO: iStock

〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
2022年11月10日現在、国によってはいまだ観光目的の渡航が難しい状況です。『地球の歩き方 ニュース&レポート』では、近い将来に旅したい場所として世界の観光記事を発信しています。渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
旅したい場所の情報を入手して準備をととのえ、新型コロナウイルス収束後はぜひお出かけください。安心して旅に出られる日が一日も早く来ることを心より願っています。

筆者

地球の歩き方書籍編集部

1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』の書籍編集チームです。ガイドブック制作の過程で得た旅の最新情報・お役立ち情報をお届けします。

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