タジキスタン共和国グルメレポートNo. 2 - Тарабхонаи "Роҳат"

公開日 : 2023年06月09日
最終更新 :
筆者 : 村中千廣

タジキスタンにはどのような食べ物があるかご存じですか?

前日に露店で1個4ソモニ (約51円) のサンブーサを食べて食あたりに遭っていたものの、食レポートを届けたい熱意が勝り、出かけることにしました。

特にアジア圏への渡航をご検討中の方々におかれましては、この季節、食中毒にはくれぐれもお気を付けください。

Тарабхонаи "Роҳат"

タジキスタンの食レポート第2弾は「Тарабхонаи "Роҳат"」。日本語に訳してみると、「ロハット食堂」。

アラビア語由来の言葉「Rohat」には、タジク語やウズベク語で「和平」や「平和」といった意味があるようです。食欲がそそられると同時に、昨今、旧ソ連圏で展開されている危機的状況が一刻も早く解決することを祈らずにはいられません。

さて、地元民の間でもシャシリクやサンブーサが美味しいと定評のある同レストランは、2023年6月時点で550件の口コミ投稿から4.4という高得点をたたき出しています (2023年6月8日時点)。

お馴染みの友人たちを誘い、夕食をとることにしました。

虹サラダ

虹サラダ 1人前
@chivillain 虹サラダ 1人前

1人前: 25ソモニ (約320円)

お決まりというべきでしょうか、第一希望のサラダは「ない」とのことで、代替案として店員さんから提案されたのは「虹サラダ」。

虹サラダと聞けば瞬時に心は幸福で満たされ、その場で踊りだしていたでしょう。しかし、ロシア語が読めない筆者と友人たちが現場で目にしていたものは「Радуга」といういびつな文字のみでした (意味が分かったのは帰宅後)。「Радуга」を取るか、無難にシーザーサラダに留めておくか...。これは非常に難しい選択肢ですが、頼んで納得。虹とは、リスクを承知で挑んだからこそ拝むことができる賜物なのでしょう。

虹なのか、マヨネーズという名の積雪なのかは定かではありませんが、お味は虹模様でした。

チキンシーザーサラダ

チキンシーザーサラダ 1人前
@chivillain チキンシーザーサラダ 1人前

1人前: 22ソモニ (約282円)

「なーんだ、普通のシーザーサラダか」と思われるシーザーサラダには、実は何の罪もありません。一概に「虹サラダ」のインパクトが強すぎたのです。

ビリンチョバ

ビリンチョバ 1人前
@chivillain ビリンチョバ 1人前

1人前: 10ソモニ (約128円)

Биринчоба (ビリンチョバ)。その魅惑の響きに惹かれて注文しました。音の響き的に、てっきりロシア系のスープかと思いましたが、調べてみるとどうやらタジク料理であるようです (料理の起源を明言するものではありません)。

視界に白いものが入った瞬間、一瞬、タジク風オクローシカ (通称: 肉入りヨーグルト) の再来を覚悟しましたが、こちらは別物でした。スープは温かく、程よく煮詰められた丸粒米が入っており、トッピングのサワークリームと香菜もまた程よいアクセントを利かせていました。

ロハット特製カツ

ロハット特製カツ 1人前
@chivillain ロハット特製カツ 1人前

1人前: 18ソモニ (約230円)

こちらはシュニッツェルのような料理を想像していましたが、実際は日本の料理に例えるならばハンバーグのようなものでした。日本ではカツレツと言えば、衣が付けられ揚げられているものが99%を占めますが、タジキスタンを含む、中央アジア地域においてはその限りではないようです。

ペンギンが鳥類の仲間であるように、「ロハット特製カツ」がカツレツの仲間でないわけがない、という発見がもたらされました。食の固定概念とは恐ろしいものです。

付け合わせのフライドポテトはスパイスが効いており、「サッポロポテト」のバーベQあじのそれとそっくりでした。友人がトマトケチャップだと喜んでいたものが、実はプラムソースであるということはここだけの秘密です。

シャシリク & サンブーサ

シャシリク盛り合わせ
@chivillain シャシリク盛り合わせ

1本: 20~26ソモニ (約256~333円)

お馴染みのシャシリクです。鶏、牛、羊は定番ですが、こちらのお店ではサンブーサも串に刺されて提供されました。混雑していたからなのか、お肉はだいぶん冷めていました。牛は脂身が多く、鶏肉は固い部位が多く感じられたので、恐らく厨房のタイミングがベストではなかったのでしょう。日中の空いている時間を狙って、是非再挑戦したいです。

サンブーサの中にはチーズが入っており、美味しかったです。

店内の様子
@chivillain 店内の様子

席数はかなり多く、屋外には数種類の噴水や、子どもが遊ぶことができるスペースもボールプールやトランポリンなど多々用意されています。入口付近の座席は個室になっており、喧騒を避けてゆったりと会話を楽しみたい方々にとっては有難い選択肢です。

ビールタワー
@chivillain ビールタワー

連日気温が30℃を超える季節が到来し、日が陰った時間帯には多くの飲食店が賑わいを見せています。大混雑の中、丁寧な接客をしてくださり、快適に食事を楽しむことができました。

どうも、ごちそうさまでした。

名称
Тарабхонаи "Роҳат"
英語メニュー
なし
英語を話すスタッフ
未確認
  • 記載価格は2023年6月8日時点、OANDA(139.6円=1米ドル)とタジキスタン国立銀行(1米ドル= 10.91ソモニ)発表の両替レートに基づいて算出しています。

筆者

タジキスタン特派員

村中千廣

人道支援・開発援助分野でキャリアを構築しながら、駐在・渡航先での発見や観光情報を発信するライター。

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