【スコットランド】スコットランドにおけるチップ事情

公開日 : 2023年06月25日
最終更新 :

今回は日本ではなかなか馴染みのない「チップ」について書きます。
イギリスやスコットランドでは、チップは主にレストランで食事をするときに必要になります。あとはタクシーですね。その他の状況ではチップはほとんど必要になりません。
筆者は現在スコットランドで暮らしていますが、日常生活においてチップを意識することはほとんどありません。
先ほども記述したように、チップは外食時のみ、といった感じで、しかも現在はカードでチップ分を上乗せして支払うことができるので、以前のように「小銭を用意しておかないと。」とチップ気にすることもほとんどありません。
それでも海外旅行に来たときにはどうも気になるチップ事情。参考にして頂けると幸いです。

レストランの場合

レストランではおよそ10パーセントのチップが必要となります。
しかしながら、最近では最初から「サービスチャージ」を価格に上乗せしている店もあり、その場合はチップを上乗せする必要がないので、支払いの際には必ずレシートを確認した方がいいと思います。
支払いは座席で行います。食事を終えて帰る前にスタッフに「The bill, please.(お勘定お願いします。)」と頼むと、スタッフがレシートを持ってきてくれます。レシートを必ず確認しその金額で合意すれば、現金をテーブルに置く(チップ込みの額を置き、「Take the change(おつりは結構です。)」と言えば大丈夫です。)か、スタッフにカード払いにする旨を伝えます。
スタッフがカード払いの機械をテーブルまで持ってきてくれるので、そこで金額を改めて確認します。チップを上乗せする場合は、「gratuity」という所に合計金額のおよそ10パーセント分を打ち込みます。心配な場合はスタッフに聞くと、ほとんどの人が親切に対応してくれるので大丈夫です。

セルフサービスのお店やカフェではチップの必要はありません。
チップというのは日本人には習慣がないので迷う状況もあると思いますが、これはサービスにたいするお礼なので、もしも気持ちのいいサービスを受けた場合は、「ありがとう」という気持ちで小銭をテーブルに置いてくるのも良し。ひどい対応の場合はチップなし、でも問題ありません。

レストランでは10パーセントのチップが必要
レストランでは10パーセントのチップが必要

タクシーの場合

市内で利用するタクシーの場合は、チップの割率ははっきりしていません。大概は要求金額に少し上乗せして切りのいい額になるように支払います。例えば要求金額が「7ポンド」であった場合は、「10ポンド」支払う。というような感じです。
空港タクシーや観光タクシーなどの長距離タクシーは大概が「Fix Price」となっていて、その価格が最初から決められています。空港から町中に行く場合は、タクシー運転手に値段を聞いてから乗り込むことをおすすめします。その場合はチップの加算は必要ありません。

パンデミック前にはほとんどが現金払いであったタクシーですが、現在ではクレジットカードによる支払いが可能な場合がほとんどです。その場合は支払い時にチップ分を自分で設定することができます。しかしながら、近距離である場合は、現金で、おつり分を切りのいい価格に上乗せして支払う方がいいと思います。
どちらにしろタクシー乗車前に、運転手にカード利用が可能か、価格がどのくらいなのか、聞いてみておくと無難だと思います。

タクシーは気持ち分を上乗せ。空港タクシーにチップの必要はない。
タクシーは気持ち分を上乗せ。空港タクシーにチップの必要はない。

その他いろいろ

ホテルの場合、宿泊先が5スターの超高級ホテルであれば、ポーターやルームメイドに1ポンドや2ポンドのチップを手渡すのが普通です。しかしながら、普通のホテルや民間の宿泊先であれば、チップの必要はありません。宿泊先がB&Bで、オーナーと話す機会が多い、サービスが非常に良い、などの場合には10パーセントほどのチップを上乗せすると喜ばれるでしょう。

ゴルフをする場合、キャディーを利用すると通常の料金の他にチップを上乗せするのが普通です。例えばセントアンドリュースのオールドコーの場合、キャディーの利用料金は65ポンドですが、その額に20ポンドから40ポンド(またはそれ以上。)を上乗せして支払います。チップの額は人によって違います。キャディーがいい仕事をした場合はチップをはずんでもいいですし、失礼な態度だった場合は極端な話、チップなしでもいいのです。

チップは自分の気持ち次第
チップは自分の気持ち次第

終わりに

今回はスコットランドにおけるチップ事情について書いてきました。
日本人はチップなしでもあたりまえのように「おもてなし」の心でサービスをするので、こうして感謝の気持ちをお金で示すのは苦手な所かもしれません。
いろんな所で「必要」とされるチップですが、基本はいいサービスに対する感謝の心遣いです。気持ちのいいサービスを受けた時、ありがたい対応をしてもらった時には、心からの感謝と共にチップを渡せばいいし、逆にひどい対応を受けた時には、毅然としてチップなし、としてもいいのです。サービスを受ける側が決めることです。
海外旅行の際には、感謝の気持ちを伝えながら楽しい時間を過ごせるとうれしいですね。

筆者

イギリス特派員

ベイトマン明子

2023年に引っ越してきたばかりのスコットランドのあちこちを訪れ、皆様に報告できることを楽しみにしています。

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