【台湾】雨の基隆廟口夜市で食べ歩き！秘密にしたいあのお店もご紹介

基隆駅から廟口夜市へは徒歩10分ほどで辿り着きます。奠濟宮というお寺の周辺300～400メートル圏内に約200軒もの屋台が軒を連ね、食を楽しむ人たちで賑わっています。台湾北部最大の基隆港が近いだけあって、カキのオムレツやさつま揚げなど、海鮮を使った料理も多く見られ、美食夜市と名高い夜市なのです。

1919年、祖父の代から始まったという吳家鐤邊趖。現在3代目の方が後を継いでいらっしゃいます。鐤邊趖はもともと福建省福州の名物料理でしたが、基隆という土地柄、新鮮な海鮮を入れるなどして基隆のあらたな名物料理となりました。

米粉で作られている鐤邊趖。麺がまるまっているのが特徴です。これは鍋の縁に回し入れた原料（米粉）を鍋から削ぐようにして取るため、まるまるのだそう。味付けはあっさりスープににんにくチップと刻んだセロリ、そして金針（ワスレグサ）。魚のすりみも入っています。実は、ついでにと思って頼んだルーローファンが絶品だったので、ぜひそちらも食べてみてください。筆者は八角スパイスが苦手なのですが、鐤邊趖のルーローファンはそれを感じることなく、ピーナッツの粉がアクセントとなってとてもおいしく食べられました。

お店前にはずらりと行列ができているものの、料理の提供も早く回転率もいいため、あまり待つことはありません。

栄養満点のサンドイッチ。揚げパンにハムやキュウリ、トマト、煮卵を挟んでいます。マヨネーズで味付けをしているのですが、イメージする甘い台湾マヨネーズよりも甘さは控えめな印象で食べやすいです。5個、10個とまとめ買いしている人が多かったです。

とにかく大人気！整理券を取って呼ばれるのを待ちます。40～50分は待ったかと思います。そのため、待っている間に夜市を散策したり、他のお店に食べに行ったりしました。お店近くで待つ場合はお店裏側のアーケードがある通路がよいでしょう。表だと雨に濡れたり、行き交う人で混雑しています。

栄養サンドイッチの順番を待っている間、向かいの陳記泡泡冰へ行ってみることに。多くの芸能人が訪れる有名店で、昔ながらの渋い雰囲気についつい引き込まれます。泡泡冰とはシャーベットのようなものです。

マンゴーやパイナップル味などもありますが、お店の看板メニューはピーナッツ味！筆者も早速ピーナッツ味を注文しました。すでにカップに入った泡泡冰を冷凍庫から出してくれるので、すぐ食べられます。

食べ歩きにしては結構ボリュームがあります。とはいっても軽い食感でペロッと食べてしまいました。ピーナッツが濃厚でかなり価値がある泡泡冰！きっと他の味もおいしいはずです。

夜市の中心部から少し離れたところにある「聚爐益爆漿胡椒餅」。ひっそりと佇む屋台なのですが、60年前から続く隠れた名店。パリパリの生地に豚肉、ネギ、胡椒などで練った餡が入っています。何といっても肉汁がすごい！大げさではなく、本当に溢れ出るので肉汁を吸いながら餡を食べてください。口いっぱいに幸福感が広がります。一度食べると忘れられない味。しっかりうま味もあって基隆廟口夜市では外せない一品です。
（※中心部から離れているため、屋台番号なし）

まだあまり日本で知られていない聚爐益爆漿胡椒餅。日本人の口に合うこと間違いなしです。次回はまとめ買いしようと心に決めました。

雨の多い基隆ですが、家族や友人とお喋りしながら夜市でおいしいものを食べるととても幸せな気持ちになります。基隆廟口夜市は他の夜市とは違い、お店の看板に屋台番号が書かれてありますので、今回の記事を参考にお出かけしてもらえるとうれしいです。

（ライター：地球の歩き方特派員みみ）