近代建築と自然が融合! シンガポールを象徴する最新ホテル「パン パシフィック オーチャード」

公開日 : 2024年03月19日
最終更新 :

マリーナベイ・サンズやガーデンズ・バイ・ザ・ベイなど、近未来的な建築物が立ち並ぶシンガポールに、ひときわ目立つ高層ビルが誕生したのは2023年6月のこと。4層のテラスと、緑に覆われた柱が印象的な「パン パシフィック オーチャード」。近代建築と自然が巧みに融合した、最新ホテルの魅力をご紹介します。

PHOTO&TEXT:Keiichi Izawa 

環境に配慮されたアーバンオアシスなランドスケープ

植物の生育には雨水を再利用。屋上のソーラーパネルで集めたクリーンエネルギーも活用されています
植物の生育には雨水を再利用。屋上のソーラーパネルで集めたクリーンエネルギーも活用されています

パン パシフィック オーチャードがあるのは、シンガポール一の繁華街オーチャード・ロードから歩いてすぐの好立地。しかし、ホテルの中に一歩足を踏み入れると、ここはまるでオアシスなのではないかと思うほど、緑の多さと水盤の美しさに驚かされることでしょう。

このホテルを設計したWOHAアーキテクツは、環境に配慮した高層建築のデザインに定評がある建築事務所。シンガポールの人気ホテル「パークロイヤル コレクション ピッカリング」も手がけており、同ホテルはワールド・トラベル・アワード2019で「ワールド・リーディング・グリーン・シティ・ホテル」を獲得。そうした経緯もあり、2023年6月に開業したパン パシフィック オーチャードはシンガポールで今もっとも注目のホテル、と言える存在です。

5階のテラスにはビーチを模したプールが。右にそびえる巨大な柱がグリーンコラム。内部は非常階段に
5階のテラスにはビーチを模したプールが。右にそびえる巨大な柱がグリーンコラム。内部は非常階段に

シンガポールではエリアによって、高層ビルにも敷地面積相当の緑地確保を義務付ける法律があるのですが、パン パシフィック オーチャードは敷地面積の約3倍もの緑地を保有。それを可能にしているのが、緑に覆われた円柱「グリーンコラム」と、4層のテラスです。

グリーンコラムの表面に植物を植えることで、垂直建築にもかかわらず、十分な緑を確保することに成功。建物に全部で4層あるテラス、それぞれにこのグリーンコラムがそびえ立つほか、テラスでは至るところで木々がたっぷりと植えられ、二酸化炭素を吸収する役割を担っています。

Technogymの最新マシーンを導入した5階のジム。目の前にプールが広がり、開放感も抜群
Technogymの最新マシーンを導入した5階のジム。目の前にプールが広がり、開放感も抜群

ちなみにこのテラス、「フォレスト」「ビーチ」「ガーデン」「クラウド」とそれぞれ名前が付けられていて、ビーチや植物園などシンガポールという国がもつイメージを表現されているそう。

各テラスには、プールだけでなく、レストランやバー、ジム、クラブラウンジ、結婚式場などの施設が備わっているのですが、熱帯気候で高温多湿、日中の日差しは非常に強烈なシンガポール。そんな環境下において、建物内部にテラスを設けることで直射日光から守る日陰を創出し、また風通しも優れた空間に。一見デザイン的に奇抜に見えるテラスは、実はゲストにとって非常に居心地の良いスペースになっていました。

客室内にあるウォーターサーバー。左右に置かれたガラス瓶に注いで飲むスタイル
客室内にあるウォーターサーバー。左右に置かれたガラス瓶に注いで飲むスタイル

ほかにもパン パシフィック オーチャードは、環境面でさまざまな取り組みに力を入れています。屋上に設置されたソーラーパネル技術や、食品廃棄物を再利用可能な水へと変換させるバイオダイジェスターの技術などのほか、各客室にはウォーターサーバーを設置。ペットボトルを置かないことで、プラスティックゴミの大幅な削減に貢献しています。

またアメニティに使われているのは、フランスの高級ブランド「ディプティック」ですが、ここでもポンプボトル式を採用。ラグジュアリーとサスティナブル、パン パシフィック オーチャードはこの二つをバランスよく達成しているホテルと言えるでしょう。

シャワールームに置かれたアメニティ。基本的にはシャワールームのみだが、スイートにはバスタブを備えた部屋も
シャワールームに置かれたアメニティ。基本的にはシャワールームのみだが、スイートにはバスタブを備えた部屋も

バラエティ豊かな客室レイアウト。プール直結のお部屋も!

デラックスルームはダブルベッドとツインベッドが選択可能
デラックスルームはダブルベッドとツインベッドが選択可能

パン パシフィック オーチャードの客室数は全部で347。そのレイアウトはバリエーションに富んでいて、お部屋選びも楽しみのひとつです。

通常の「デラックスルーム」は1泊SGD400※からに設定されており、そこにテラスを望むバルコニーのついた「デラックスバルコニーキング」や、ベッドルームが2つ備わった「デラックス2ベッドルーム」、さらに2フロアで構成された「プレミアロフト」など、予算や好みに合わせて少しずつ異なる多様な部屋が用意されています。

※記載の値段はすべて標準レート。宿泊時期により値段は上下します

客室からプールに直接アクセス可能な「ビーチクラブロフト」ルーム
客室からプールに直接アクセス可能な「ビーチクラブロフト」ルーム

中でも特徴的なのは、5階のビーチテラスのプールに直接出入りが可能な「ビーチクラブロフト(1泊SGD770)」。窓を開けると専用のラウンドソファが置かれていて、その脇から直接水着でプールに入ることができリゾート感は抜群! 朝、ベッドから起きて、30秒後にはプールに飛び込んで目を覚ます、そんな夢のような滞在も叶います。

ちなみに客室名に「クラブ」と名のつく部屋、および「テラススイート」のゲストは、11階にある「パシフィッククラブ ラウンジ」を利用でき、朝食やイブニングカクテル、カナッペなどを無料でいただくことができます。これだけの充実した特典が付いて、「パシフィッククラブルーム」は1泊SGD620から。宿泊時期によってはもっとお安く泊まれることもあり、なかなかお得に感じます。ホテル滞在時間が長い方は、ぜひクラブラウンジ アクセス付きのお部屋を検討してみては?

プールと同じ目線に泊まるか、眺めのよいテラス付きの部屋を取るかは好みが分かれるところ!
プールと同じ目線に泊まるか、眺めのよいテラス付きの部屋を取るかは好みが分かれるところ!

なおパン パシフィック オーチャードは、大手旅行誌が主宰するアワード「Travel + Leisure Luxury Awards Asia Pacific 2024」で、早速ホテル部門とプール部門でノミネート。シンガポールでもラッフルズやフォーシーズンズ・ホテル、ザ・リッツ・カールトンなど錚々たるホテルがノミネートされるアワードだけに、現地での期待と注目度の高さが伺えます。

筆者

地球の歩き方観光マーケティング事業部

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