ロイヤル・オペラ・ハウス

この国ではオペラといえば上流階級の楽しみと相場が決まっている。代表格ロイヤル・オペラ・ハウスに出かける理由は3 つあると皮肉られる。

第1の理由：華やかなディナージャケットやイブニングドレスに身を包み、高級車で乗りつけて、自分たちの
金持ちぶりを見せつけ合うため。　第2 の理由：有名なオペラ歌手を見るため（聴くわけじゃないらしい）。

第3 の理由：オペラを楽しむため（つけたしという感じ）。

もちろん、イギリスで最も由緒あるオペラ・ハウスだから、すばらしいステージを鑑賞できることは間違いない。上演されるオペラはすべて原語（大半はイタリア語）で、ステージ上方の幕に英語のサブタイトルが映し出される。

内部は4 階まである優雅な円形劇場で、ファサードなどは3代目が建てられた1856 年当時のもの。2018 年9 月には大改装が終了。カフェやショップなどの設備と日中の無料イベントが増え、観劇に来る人以外も楽しめるスペースへと変身した。