バルザック記念館
Maison de Balzac
『ふくろう党』で文壇にデビューして以来、「人間喜劇」と称されることになる一連の小説を執筆したバルザック。それと並行し、社交サロンへの出入り、乱費、旅行、女性関係と、多忙な生活を送った作家だ。引っ越し魔としても有名で、パリでは11回も引っ越している。現在記念館となっているパッシーの家は、晩年の1840年から1847年まで生活した場所。今は高級住宅地だが、当時はパリの市壁の外、のどかな所だった。この家は、もともと18世紀に造られた宮廷画家の館(現存していない)に付随していた簡素なもの。ここで、『暗黒事件』『従兄ポンス』『従妹ベット』などが生まれた。トルコ石をちりばめた杖など、作家の生活がしのばれるさまざまな展示品のなかには、いつも借金で首の回らなかったバルザックの必修書だった『一銭も支払うことなく債権者を満足させ、借金を帳消しに
する方法 全10課』なんてのもある。この本をもってしても効果が上がらず、執拗に追及されたときは、表側から見ると1階建て、裏側に回ると3階建てというこの家の特殊な構造を利用して、借金取りを煙に巻いたらしい。
基本情報
- 最寄りのメトロ(地下鉄)駅
- ⑥Passy
- 住所
- 47, rue Raynouard 16e
- 開館時間
- 10:00〜18:00
- 休館日
- ㊊、一部㊗
- 料金
- 無料(企画展は有料)
- ウェブサイトのアドレス
- www.maisondebalzac.paris.f
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