グラナダ

Granada

イスラム文化が香るかつてのグラナダ王国の都

 グラナダはローマ時代に起源をもつ歴史の古い都市だ。しかしその繁栄は、1232年にイスラム王国のナスル朝がここを都に建国してから始まる。以降、ナスル朝はレコンキスタの外圧に耐えながらも巧みな外交政策によって延命し、アルハンブラ宮殿に代表されるすばらしいイスラム文化が栄えた。しかしカスティーリャとアラゴンの連合王国が成立するとしだいに圧迫を受け、ついに1492年、ナスル朝最後の王ボアブディル(ムハンマド11世)はグラナダを明け渡して北アフリカに去った。
 レコンキスタ終了後、グラナダに住んでいた多くのイスラム教徒とユダヤ教徒は追放され、イスラムの建物は教会などに代わった。しかしその文化は受け継がれ、町のあちこちにイスラム芸術の残照を見ることができる。

歩き方

グラナダに到着したら

 鉄道駅は町の西側。旧市街へは駅正面のAv. Andalucesを真っすぐ進み、大通りのAv. de la Constituciónを右折した場所にある乗り場から、2両連結の4番の市バスに乗車する。支払いは現金、プリペイドカードどちらも可能。グラン・ビア・デ・コロンGran Vía de Colónを通り、カテドラルCatedral、プエルタ・レアルPuerta Real方面へと進んでいく。
 ただし2019年1月現在、鉄道は高速路線を工事中で、開通すればAVEはバスターミナル近くの新駅に発着する予定。
 バスターミナルは、町の北西側にある。中心部へ行くには、バスターミナル前のバス停から33番の市バスに乗り、所要約20分。ホテルの場所にもよるが、カテドラル前かプエルタ・レアルで下車すると便利だ。バスのチケットは、1時間以内ならほかのバスに無料で乗り換えができる。

町歩きの起点はイサベル・ラ・カトリカ広場

 グラナダは、大通りのグラン・ビア・デ・コロンの突き当たりにあるイサベル・ラ・カトリカ広場を起点にすると、町歩きしやすいだろう。ここからはアルハンブラ宮殿行きのバスも発着している。広場を背に右へ向かうと、徒歩2分ほどでヌエバ広場Pl. Nuevaに出る。周辺は人気のバルやレストラン、ホテルも多く、観光客で夜遅くまでにぎわうエリアだ。ここからゴメレス 坂Cuesta de Gomérezを 上っていくと、アルハンブラ宮殿に着く。ヌエバ広場からはアルバイシンやサクロモンテの丘へのバスも出ている。
 逆にイサベル・ラ・カトリカ広場からレイジェス・カトリコス通りReyesCatólicosを南西へ下ると、すぐ左側に市庁舎のある広場が見えてくる。 観光案内所は市庁舎の中だ。道はプエルタ・レアルで大きくふたつに分かれ、左のAcera del Darroを行けばデパートのエル・コルテ・イングレスに通じる。
 グラン・ビア・デ・コロンの西側は、イスラム時代にはバザールやモスクがあった場所。モスクの跡地は今ではカテドラルになり、その一部が王室礼拝堂Capilla Realとなっている。その向かいにある、イスラム神学校だったマドラサPalacio de la Madrazaでは、イスラム時代の面影が見い出せるだろう。またカテドラルの南側にあるアルカイセリアAlcaiceríaは、イスラム時代にバザールだった所で、今ではみやげ物屋が並んでいる。

観光に便利なアルハンブラバス

 旧市街からアル ハンブラ宮 殿Palacio de la Alhambraへは、イサベル・ラ・カトリカ広場からC30かC32のアルハンブラバスで行くことができる。行きはMolinos通りなどを通り、アルハンブラ宮殿のチケット売り場前(Alhambra Generalife 2)へ向かうが、すでにチケットを持っている人は、次のカルロス5世宮殿(Palacio Emperador CarlosV)で下車し、裁きの門から入場すると近い。運行は7:22から23:00まで約8分間隔。行きと帰りでは異なる道も通るので注意。また、アルバイシンAlbayzínへはヌエバ広場 発 のC31、サクロモンテSacromonteにはC34のバスが行く。料金はそれぞれ€1.40。路線や回る方向はときおり変更されるので、乗車時に運転手に確認しよう。

観光案内所

市庁舎内
住所
Pl. del Carmen
電話番号
958 247 128
営業時間
月~土 9:00 ~ 15:00 日・祝 9:00 ~ 14:00
サンタ・アナ広場
住所
Santa Ana 2
電話番号
958 575 202
営業時間
月~金 9:00 ~ 19:30 土・日・祝 9:30 ~ 15:00

市バスの料金

1回乗車券は€1.40。クレディブスCredibusというプリペイドカードは€5(デポジット別途€2)なら1回の料金が€0.87になる。複数人で1枚のカードを使用するときは車内の自動改札機に人数分タッチすればよい。

空港とのアクセス

最寄りの空港は、グラナダから約17kmのフェデリコ・ガルシア・ロルカ・グラナダ・ハエン空港。 飛行機の到着に合わせてバスが運行しており、グラナダ市内まで約30分、€3。バスターミナル、カテドラル前、ホテル・カルメン前の順に停車する。市内から空港へは約1時間ごとの運行。タクシーは€25 ~ 30。

グラナダ・カード Granada Card 

お得な観光チケット。アルハンブラ宮殿(前日までに要予約。 購入と同時に予約可)、王室礼拝堂、カテドラル、カルトゥハ修道院など7ヵ所の入場、観光バス1日乗車券、市バス(アルハンブラバス含む)の乗車券9回分がセットになって€40。チケットは5日間有効。 観光案内所やヌエバ広場のキオスクで購入できる。

日本語情報センター

アルハンブラ宮殿やフラメンコショーの予約、おすすめレストランの紹介、荷物預かり(1個 €3)、車の手配など、便利なサービスを行っている。建物の3階にあり、入口の小さな日本語の看板が目印。

住所
Reyes Católicos 14, 3°Dcha
電話番号
958 227 835
営業時間
月~土 10:00 ~ 14:00、17:00 ~ 20:00
休業日
日(予約をすれば開館)

写真

  • バスのプリペイドカードは停留所の券売機で買える

    バスのプリペイドカードは停留所の券売機で買える

  • イサベル・ラ・カトリカ広場にはイサベル女王とコロンブスの像が立つ

    イサベル・ラ・カトリカ広場にはイサベル女王とコロンブスの像が立つ

  • アルハンブラ宮殿へと通じる
ゴメレス坂

    アルハンブラ宮殿へと通じる ゴメレス坂

  • イスラム時代の風情を残す
アルカイセリア

    イスラム時代の風情を残す アルカイセリア

  • アルバイシンの路地を走る
アルハンブラバス

    アルバイシンの路地を走る アルハンブラバス

基本情報

アクセス
列車
直通列車はマドリード・チャマルティン駅からアトーチャ駅を経由して約5時間30分、€43.40、1日1便。
2019年1月現在、高速鉄道AVEの新線工事のため、列車の運行は限られている。AVEの開通は2019年6月予定だが、遅れる場合もあるので要確認。
バス
マドリードの南バスターミナルからAlsa社のバスで4時間30分~ 5時間、€ 18.95~46.85、1日15 便。
セビーリャから3時間~ 4時間30分、€22.96 ~ 29.65、1日12便。
コルドバから2時間40分~ 4時間、€15.01 ~17.49、1日10~12便。
マラガから1時間45分、€11.57~ 13.86、毎時1 ~ 2便。
最終更新 :

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。