一生に一度は行ってみたい秘境の絶景駅5選!

公開日 : 2022年10月03日
最終更新 :
眼下に湖を望むことができる絶景駅、スイスのロートホルン・クルム
眼下に湖を望むことができる絶景駅、スイスのロートホルン・クルム

旅の図鑑シリーズの新刊『世界のすごい駅』では、絶景駅や美しい駅などを世界中から厳選。駅舎や路線の解説とともに、駅の歴史、旅の雑学や役立つ豆知識なども含めて、たっぷりと紹介しています。本書に掲載した170もの駅の中から「秘境にある絶景駅」を5つセレクトしてみました。

荒涼としたアンデスの高地に佇むラ・ラヤ駅

荒涼としたアンデスの高地に佇むラ・ラヤ駅
ラ・ラヤ駅は高地にある小さな駅

ラ・ラヤ駅の標高は4319m。ペルーのラ・ラヤ峠付近に位置する小さな途中駅です。富士山よりも高い標高ですから、空気が薄く、少し走るだけで息切れします。周辺には、神々の山並みとも呼ばれる、5000〜6000m級の雪をかぶった山々がそびえ、広大な大自然のパノラマを堪能することができます。駅には近辺で暮らす人たちによるおみやげものの屋台も並びます。暖かそうなアルパカの帽子やストールは、ペルーの民族衣装のように色あざやかなものが多く、アルパカのぬいぐるみなどもあります。

チベット高原の雄大な自然を望める、世界一高い標高のタングラ駅

チベット高原の雄大な自然を望める、世界一高い標高のタングラ駅
車窓から眺めるタングラ駅と周辺の絶景

中国のタングラ駅は、標高が平均4000mを超える青海チベット高原にあります。西寧から次第に高度を上げ、タングラ峠を越えてチベット自治区ラサまで走り抜ける青蔵鉄道の駅のひとつで、タングラ駅の標高は5068m。世界で一番高い所にある駅です。ここは不思議な駅で、駅舎もホームも表示板もあるのですが、なぜか一般に降りることはできないのです。青蔵鉄道の車窓からは、動物たちもいるココシリ自然保護区や崑崙山脈、ツォナ湖、標高6205mのタングラ山など、ここでしか味わえない絶景が続きます。

エメラルド色の湖に浮かぶかのような奥大井湖上駅

エメラルド色の湖に浮かぶかのような奥大井湖上駅
赤い鉄橋に挟まれるようにある奥大井湖上駅

静岡県、大井川の上流にある奥大井湖上駅。ダム建設によって生まれた接岨湖に浮かぶように見える半島の先にあり、両脇には赤い鉄橋「奥大井レインボーブリッジ」もかかっています。このエリアは、南アルプスへと抜ける山間部にあたり、自然が豊か。「COOL JAPAN AWARD 2019」も受賞し、絶景の秘境駅として注目を集めています。駅へは、日本一の急勾配を走る南アルプスあぷとラインが走っていて、赤いトロッコ列車がなんともレトロでかわいいのです。「湖上」と「恋(こ)錠(じょう)」をかけて、恋がかなう駅「奥大井恋錠駅」として、ハートの鍵をつけられるコーナーもあります。

サン・アントニオ・デ・ロス・コブレス駅から天空にある雲の上へ

サン・アントニオ・デ・ロス・コブレス駅から天空にある雲の上へ
ゆるくカーブを描いているラ・ポルボリージャ鉄橋

アルゼンチンのサン・アントニオ・デ・ロス・コブレス駅がある町は、標高3775mで富士山頂と同じくらい。ここから「雲の列車」と名付けられた列車で、さらに登り、天空へと向かいます。車窓からは、乾いた大地、岩盤がむき出しになった切り立った山など、ワイルドな荒野が広がる絶景を眺めることができます。ハイライトは、標高4200m、幅224m、高さ63mのラ・ポルボリージャ鉄橋。渓谷を見下ろす壮大な景色とともに、眼下に雲が見えることもあり、これが「雲の列車」の由来になっているとのこと。鉄橋を渡ったところが停車駅になっていて、おみやげを買ったりすることもできます。

一面の流氷を拝むことができる! 知床連山をも望む北浜駅

一面の流氷を拝むことができる! 知床連山をも望む北浜駅
オホーツク海をおおう流氷が圧巻

北海道の北浜駅は、網走から釧路本線で15〜30分ほどの無人駅です。雄大なオホーツク海に沿うようにホームがある木造の小さな駅。冬には押し寄せてくる流氷がびっしりと海をおおい、雪原が広がっているようにも見えます。海の向こうには、知床連山の美しい山並みが連なっていて、真っ白な世界に降り立つことができる、類まれな絶景駅です。凍えるような流氷の季節に訪れても、駅の隣にあるレトロな軽食&喫茶で温かな食事や飲み物をいただきながら、ゆっくり休憩することができます。

『世界のすごい駅』を眺めながら、次の旅を計画してみませんか?

『世界のすごい駅』を眺めながら、次の旅を計画してみませんか?
ハリポタのホグズミード駅として登場した、イギリスのゴースランド駅

旅につきものであり、出会いや別れの舞台にもなってきた「駅」。『世界のすごい駅』では、スイスやオーストリアなど山岳鉄道の絶景駅、大聖堂のように美しい駅、ハリポタに登場した駅、アートな地下鉄駅、自然と一体になった日本の秘境駅などなど、さまざまなタイプの駅を美しい写真とともに紹介。眺めているだけでも、旅しているような気分が味わえます。加えて、「地球の歩き方編集者が選ぶ世界のおすすめ駅」といったコラムや、欄外の旅の豆知識などを読むと、すぐにでも旅に出かけたくなりますよ。

旅のはじまりと終わりを見守る「駅」。絶景、秘境、美建築……駅の数だけ旅がある。一度は訪れたい世界と日本の旅情あふれる魅力的な駅を、世界各地を歩いてきた地球の歩き方編集部が、旅の雑学とともに解説します。

※当記事は、2022年10月3日現在のものです

TEXT: 平林加奈子
PHOTO: (c)iStock、PIXTA

〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
2022年10月3日現在、国によってはいまだ観光目的の渡航が難しい状況です。『地球の歩き方 ニュース&レポート』では、近い将来に旅したい場所として世界の観光記事を発信しています。渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
旅したい場所の情報を入手して準備をととのえ、新型コロナウイルス収束後はぜひお出かけください。安心して旅に出られる日が一日も早く来ることを心より願っています。

筆者

地球の歩き方書籍編集部

1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』の書籍編集チームです。ガイドブック制作の過程で得た旅の最新情報・お役立ち情報をお届けします。

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