早く見たい!レーゲンスブルクにある初期ゴシックの巨大な教会、ドミニカーナ教会

公開日 : 2022年11月27日
最終更新 :
筆者 : 吉村 美佳

20年もここレーゲンスブルクに住んでいる私でさえ、一度も入ったことがない教会があります。
とにかく工事中なのです。(一旦工事は中止しておりましたが、そこは私が忙しかったので・・・という言い訳)
この教会、歴史や教会に興味がなくても、レーゲンスブルクに住む日本人には少なからず気になる存在だと思います。それは異様に大きく、異様に長く工事中だからです。

実は非常に興味深い教会であり、同時に非常に価値がある教会でもあるのです。

現在の工事も2020年に終了する予定でしたが、結果的には2023年半ばに終了が予定されています。

外側にかかる足場が取り外される前の10月上旬に、私たちレーゲンスブルク公認ガイド先着20名に公開されたので、こちらで少し情報を共有させていただきたいと思います。

教会内部、足場だらけ
内部もまだまだ。足場だらけです。

ここレーゲンスブルクのドミニカーナ教会は、トリーア、コブレンツ、シュトラスブルク、マクデブルクに次いで、5番目のドミニコ会の教会として建設されました。

ドイツで最も大きなハレンキルへ(教会の建築様式、Hallenkirche)であり、かつレーゲンスブルクで最も古い屋根裏を持つ、バイエルン州全体でも最初のゴシックの建築複合体*です。

*あたかも一つの建物のような塊が複数隣接し、建物内部で双方に行き来できる造りを指す

1340年までの150年ほどをかけて建てられましたが、屋根裏部分の建築を見ると、途中で休み休み建てられていたことが分析できます。例えば1335年辺りに工事が停止していたようです。

興味深いのは、造っている間に、さらに長く、高く、と計画を変更しながら出会ったことが読み取れるという点です。

教会が完成したのは1384年ですが、計画を変更しながら建設したことが理由か、支えが少なすぎて、重心が外側外側と傾くような問題があることは、かなり早い時期から気づいていたようです。
1678〜79年

1246年にはすでに建築が始まっていたことが分かっています。

2022年10月は、内部はまだまだこんな感じです。
2022年10月は、内部はまだまだこんな感じです。
こんな素敵なフレスコ画があります。歴史を感じますね。
こんな素敵なフレスコ画があります。歴史を感じますね。
屋根裏まではこんな階段を上り詰めていきます。
屋根裏まではこんな階段を上り詰めていきます。

結構段差のある螺旋階段。20人参加したガイドのうちには、高齢の方もいらっしゃって、上のを拒否されていました。足腰しっかりしていないと登れないといえばそうかもしれません。ある上品な高齢のガイドさんは、コートを石で真っ白にしながら頑張って登っていらっしゃいました。
この石の階段、切断面を見ると、さらに歴史を感じます。こんな素敵な階段を登ることができるなんて、なんて光栄なんでしょう。

屋根裏です。
屋根裏です。

屋根裏では、文書が見つかったり、40センチ四方の箱二つ分には人骨も見つかったそうです。一体どんな人たちの骨だったのでしょうか。そしてなぜ箱に無造作に入れられていたのでしょうか。見つけた以上は、ということで一旦お祓いをしてもらったそうです。

  • 昔々の文書が見つかる

    昔々の文書が見つかる

  • 回廊

    回廊

  • 天井の美しさも必見

    天井の美しさも必見

  • 外にある足場から窓を撮影

    外にある足場から窓を撮影

  • 高い位置にある窓から覗き込むと内部がこんな角度で見えました

    高い位置にある窓から覗き込むと内部がこんな角度で見えました

  • 足場からの眺め。ちょうど夕ぐれがかった良いタイミング

    足場からの眺め。ちょうど夕ぐれがかった良いタイミング

  • 中央左寄りの細長い建物がドミニカーナ教会

    中央左寄りの細長い建物がドミニカーナ教会

このドミニカーナ教会が公開されるのが非常に楽しみ。きっとガイド付きツアーのみでしか公開されないでしょうが、真っ先に出かけたい場所の一つです。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。