現在ちょっと不便なマドリードのチャマルティン駅

先日バレンシアとマドリード間の鉄道移動に新しく2社が参入した話を書きました（こちら）。今回はその補足の話になります。

これまでバレンシア、アリカンテ方面とマドリードを結ぶ高速列車はマドリードのアトーチャ駅発着でした。が、新しくOUIGOとiryoが参入したこともあり、アトーチャ駅のキャパシティはオーバー。よって、マドリードとバレンシア、アリカンテ間の高速列車は、RENFE（スペイン版JR）を含む3社ともマドリードのチャマルティン駅発着となりました。徒歩圏にもプラド美術館などの観光地があるアトーチャ駅に比べると、少し不便です。

3月と4月と高速列車でマドリードに行った経験から、個人的に不便だなと思った点をここでシェアしたいと思います。

◆バレンシアやアリカンテ方面から来る高速鉄道は、マドリードに入るとアトーチャ駅のあたりからトンネルを通ってチャマルティン駅に向かいます。ここで少々渋滞が起きるようで、私が乗った2回ともアトーチャ駅の手前でしばらく停車しその後も徐行したりして、15分ほど遅れてチャマルティン駅に着きました。同じ日にアリカンテから来た知人も同じことを言っていたので、そういう傾向があるのだと思います。

◆列車は長いホームの奥に停まるようで、出口のある駅舎までは少々歩きます。

◆15分遅く駅に着いたためタクシーに乗ろうと乗り場で待っていた時、降車のタクシーしか来ないのでおかしいと思っていたら、セキュリティがやって来て「ここはタクシー乗り場じゃないよ。あっちだよ」と。確かに指さす方向にはTAXIと矢印が書かれた案内が。でも、以前の乗り場もそのままなんです。それで大勢の人がそこで待っていたというわけ。現在のタクシー乗り場は駅から続く陸橋を渡って下りたところにありますが、エスカレーターやエレベーターがあるので大きな荷物があっても大丈夫です。ホームからホールに着いたら、正面から駅舎を出ずに左に行くとタクシー乗り場に行くことができます。

◆列車を降りて駅のホールでWCに寄りましたが、個室が3つか4つあるだけの古くて小さなWCで、長い列ができていました。これは要改善。逆側に新しくできたぴかぴかできれいな有料WCがあるので、使用料金は1ユーロかかりますがそちらの方が快適です。

◆チャマルティンの地下鉄駅で降りて鉄道駅に行くときも少々注意が必要です。RENFEのロゴやチャマルティン駅と書かれた新しい出口に行ったところ、そこはRENFEのチケットを持っている人だけが通れる地下鉄の出口兼RENFEの改札口になっていたのです。私はOUIGOに乗るのでRENFEのチケットは持っていませんでした。「私はどこから駅に行けばいいの？」と聞くと、「こことは反対。向こう側」と遠くを指さされました。やれやれ結構歩くなと思ったら「今回だけ特別にここを通らせてあげる」とゲートを開けてくれました。ありがたかったのですが、そこから私の乗る列車が出るホームに行く方法はなく、いったんほかのホームに出た後に駅舎のホールに行き、そこからセキュリティチェックを受けて目的のホームにたどり着きました。OUIGOやiryo利用の場合は、従来の地下鉄出口を使った方がスムーズです。

2回の利用で不便に思ったのはこの5点でした。ご参考までに。

発着する高速鉄道がグンと増えたチャマルティン駅はただいまあちこち工事中。きっとしばらくしたら使い勝手が良くなることでしょう。