円安に負けない! 屋台や食堂の安うまグルメでタイ旅満喫!

公開日 : 2023年06月07日
最終更新 :

新型コロナウイルス関連の渡航制限もほぼなくなり、自由に海外を旅行できる時代に戻りつつあります。円安や現地の物価高に負けず、現地の人たちが気軽に楽しんでいる屋台や食堂で無理なく節約しながら、タイを旅してみませんか? コロナ禍をくぐり抜けて元気に営業を続けている、各地の安うまグルメをご紹介します。

迫力の大盛り麺 バミー・チャップカン:バンコク

一般的な屋台で出される麺の倍近い盛り
一般的な屋台で出される麺の倍近い盛り

店名の「チャップカン」は、漢字で書けば「雑工」。タイの屋台や食堂で出される麺類は概して少なめ。それに対して肉体労働者(雑工)の腹も満たせる大盛りバミー(タイの中華麺)の屋台として、古くから名高いのがここ。もうもうと湯気を上げる巨大な寸胴で一度に大量の麺を茹で、湯切りをしたら丼に盛り付け。そこへ具の味付け肉をどさどさとのせたら完成です。客足が途切れないお昼時には注文も待たずにどんどん麺を作るので、次々に訪れる客は待たされることなく食事にありつけます。量がほかのお店に比べて倍近くはありそうなのに、値段はほぼ同じ。お得感と満腹感を同時に味わってみませんか。スープなしのあえそば(バミー・ヘーン)とスープありの汁そば(バミー・ナーム)、どちらもあります。汁そばにすると食べているうちに麺がのびてたいへんなので、あえそばを注文する人が多いとか。

施設名
バミー・チャップカン
住所
Soi 23, Charoen Krung Rd.
電話
なし
営業時間
毎日9:00〜19:00
定休日
月2回不定
おもなメニュー
バミー・ヘーン(あえそば) 50バーツ
バミー・ナーム(汁そば) 50バーツ
ピセー(大盛り) 60バーツ
路地の中にテーブルが並ぶ
路地の中にテーブルが並ぶ

選んで楽しい多彩なおかず カーオケーン・モーヤイ:バンコク

のせるおかずは2種類ぐらいがちょうどいい
のせるおかずは2種類ぐらいがちょうどいい

タイでよく見かけるのが、おかず食堂。店先に並んだバットや鍋、大皿に、炒めものや煮ものなどのおかず、ケーン(カレーや汁もの)類が何種類も並び、好みのおかずを注文するとご飯にのせてくれます(汁ものはご飯にかけるか、お椀に入れるかを選べます)。どんな材料を使った料理なのか目で見て確認でき、料理の名前がわからなくても食べたいものを指差せば注文可能。タイ語ができない外国人旅行者も気軽に利用できる、ハードルの低い飲食店です。小さな店なら数種類、大きな店なら数十種類のおかずが並ぶ様は壮観。定番の料理以外に日替わりのおかずもありますから、毎日通っても飽きません。別料金の目玉焼き(カイ・ダーオ)をトッピングしてちょっと贅沢気分を味わってみてもいいでしょう。タイの食堂で出される目玉焼きは、中華鍋を使い多めの油で仕上げるため、周囲(ふち)は揚げたようにカリカリになります。これは好みですが、半熟に仕上げた黄身を崩しておかずに絡めて食べるのもまた味わいがあります。おかず2種類のせても40バーツという値段もうれしい限りです。

施設名
カーオケーン・モーヤイ
住所
Thaniya Rd.
電話
08-0063-6872
営業時間
月〜金6:00〜14:00頃
定休日
土・日
おもなメニュー
おかず2種類のせ 40バーツ
カイ・ダーオ(目玉焼き) 5バーツ
毎日30種類近いおかずが並ぶ
毎日30種類近いおかずが並ぶ

北タイ名物カレー麺 カオ・ソーイ・メーマニー:チェンマイ

チキンはスプーンでほろほろと崩れる
チキンはスプーンでほろほろと崩れる

タイ北部でよく食べられている麺料理にカオ・ソーイがあります。中国の雲南省周辺に多く住むムスリムのホー族がもたらしたともされるこのカオ・ソーイ。ココナッツミルクを使ったカレー味のピリ辛スープにバミーが入ったスープヌードルで、おもしろいことにその上にトッピングとして揚げ麺がのるという、ダブル麺仕様になっています。定番の具はチキンですが、最近ではビーフにポークなど多彩になってきている様子。チェンマイには古くからあるカオ・ソーイの人気店が多く、それぞれスープの味や麺の形に特徴があり、地元の人達はそれぞれご贔屓の店があるとか。カオ・ソーイには薬味としてマナーオ(タイのライム)、刻んだホムデーン(紫小玉葱)、パックカドーン(高菜のような野菜の漬物)が添えられるので、好みで入れて自分の味に仕上げます。

施設名
カオ・ソーイ・メーマニー
住所
18 Chotana Rd.
電話
0-5321-8519
営業時間
毎日9:00〜15:30
定休日
なし
おもなメニュー
カオ・ソーイ・カイ(チキン入りカオ・ソーイ) 50バーツ
飾り気のない質実剛健な店内
飾り気のない質実剛健な店内

ベトナム由来のあったか麺 クワイチャップ・ハー・ダーオ:スリン

とろみのあるスープがたまらない
とろみのあるスープがたまらない

一般的なクワイチャップは、中国南部の潮州周辺から伝わったとされる板状の米麺料理で、モツなどの入ったスープで食べます。対してクワイチャップ・ユワンはベトナム伝来とされる麺料理(ユワンはベトナムのこと)で、タピオカ粉を混ぜた米粉から作られた、モチモチ感のある麺を使うのが特徴です。地理的にも近いタイの東北部で、これを出す店をよく見かけます。薄い茶色をしたスープに、ムーヨーと呼ばれるかまぼこのような食感のソーセージ、肉団子、ゆで卵、ミンチ、刻み野菜などが入り栄養も満点。モチモチした麺ととろみのあるスープのおかげで、腹にたまる感覚もあり1杯で満足できます。朝晩には肌寒さを感じることもあるタイの乾季には、屋台で食べるクワイチャップ・ユワンが、冷えた体を温めてくれることでしょう。

施設名
クワイチャップ・ハー・ダーオ
住所
414 Thana Sarn Rd.
電話
0-4451-1775
営業時間
毎日8:00〜16:00
定休日
なし
おもなメニュー
クワイチャップ・ユワン 50バーツ
クァイティアオやバミーなど一般的な麺類もあります
クァイティアオやバミーなど一般的な麺類もあります

魚介だしが日本人好み コー・ユーン:プーケット

見た目も日本人の好みそうな雰囲気
見た目も日本人の好みそうな雰囲気

タイ南部のマレー半島に点在する都市には、移住してきた華人が古くから多く住んでいます。プーケットも例外ではなく、プーケット・タウンの旧市街に残る町並みは、中国南部や台湾などにもよく見られる騎楼(2階部分が歩道上にせり出してアーケード状になっており、通行人は雨風がしのげる)建築が見られます。そんなプーケットで気軽に食べられているのが、中国南部伝来の、その名もズバリ、ミー・ホッキアン(福建麺)。太麺の玉子麺を使う店がほとんどで、スープは透明感のある魚介だしで薄味に作ることが多く、スープなしならオイスターソースや各種調味料を使った各店自慢のタレをあえて食します。具にはムーデーン(チャーシュー)、キアオ(ワンタン)、小エビなどが入ります。なんとなく日本のちゃんぽん麺を彷彿させる、懐かしさも感じさせる味をプーケットで楽しんでみませんか。

施設名
コー・ユーン
住所
Suriyadet Circle, Phuket Town
電話
08-4189-5432
営業時間
毎日10:00〜16:00
定休日
なし
おもなメニュー
ミー・ホッキアン(福建麺) 50バーツ
寡黙な華人の店主が手際よく作るミー・ホッキアン
寡黙な華人の店主が手際よく作るミー・ホッキアン

旅のバイブル「地球の歩き方」ガイドブック

最旬スポットから王道観光地まで、お楽しみ満載のバンコクを、誰よりもお得に、安心して楽しめるよう徹底取材。タイの雑学、物価高を乗り切る安上りグルメ、いざというときのトラブル対策までたっぷり盛り込み、パワーアップした内容でお届けします!

※当記事は、2023年6月7日現在のものです

TEXT: 『地球の歩き方ガイドブック タイ』編集担当 編集工房緑屋 水野純
PHOTO: 編集工房緑屋 水野純、井出友樹、室橋裕和

筆者

地球の歩き方書籍編集部

1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』の書籍編集チームです。ガイドブック制作の過程で得た旅の最新情報・お役立ち情報をお届けします。

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