サーファーが集うイギリスの町「ニューキー」で初めてのエアビー体験

公開日 : 2023年05月21日
最終更新 :

青葉が生い茂り、ようやく気持ちのよい頃合いになってきたイギリス。最高の季節に向けてこれから始まるであろう、行楽ハイシーズンで混み合う前に、定年後の移住先や保養地としての人気も高い、コーンウォール州に行ってきました。

「ランズ・エンド(Land's End)」という岬があるように、同州はブリテン本島の最西端に位置し、穏やかな気候と魅力的なビーチが数多くあるエリアとして知られています。

初めてのエアビー滞在

そのためか、宿泊費は全体的にお高めだったとかで、今回初めてエアビー、つまり民泊を利用しました。外観は普通のアパートで、事前にメールで送られてきた詳細な“利用方法”を元に、オートロックのロビーを通過し、“チェックイン”しました。

鍵はどこかと思えば、ドア脇のこれまたロックつきの小箱に入っており、暗証番号を入力すると取り出せる仕組みです。なにからなにまで知らないことだらけで、まったく驚きの連続です。部屋に入るとバスルームがふたつついた2LDKで、予想外の広さと清潔さにこれまたビックリ。

それまで民泊というのは、本当に普段の家を一部貸し出す、生活感あふれる施設と認識していたので、モダンで地元の風景が描かれた絵が各部屋にかけられていたり、ホテルと同じようなリネン類や備品(シャンプーなどのアメニティはありません)があることに感動しました(当然の基準かもしれませんが、なにせ無知だったので……)。

始めに駐車場のことで、オーナーも予想外のトラブルに見舞われたことと、ひとさまのお宅を借りているようで、退去時にはゴミ出しをしたり(任意ですが「うれしいです」と、うまく書かれています)、なるべく部屋を元の状態に戻すよう、普段と変わらぬ家事をしている気分だったのが少し手間ですが、こんな一時滞在者に対しても、周りの住人が階段でも駐車場でも軽く挨拶や笑顔を返してくれ、まるで住んでいるかのように過ごせたのはとてもよい体験で、旅における新しい発見でした。

集まれ、波乗り好き!

今回滞在したのは、トルカーン(Tolcarne)・ビーチ前のニューキー(Newquay)という町にあるエアビー。ここを拠点にコーンウォール中を車で移動し、観光しました。その前に初日はまず、ニューキー周辺を探索。海岸沿いを駅に向かって、さらにその先のグレート・ウエスタン・ビーチの方まで歩きました。

駅周辺にはスーパーのリドルやアスダといった大型スーパー、テスコの小型店もあり、気どらない飲食店も豊富に並ぶので、エアビーで“住むように滞在”するにはうってつけの町なようです。

トルカーン・ビーチでかけつけ1杯
トルカーン・ビーチでかけつけ1杯

この日は残念ながらイギリスらしい雨で、せっかくの砂浜が広がるビーチの美しさをあまり堪能できませんでしたが、そんな肌寒い天気にもめげず、下を向いて濡れそぼりながらも、一心に海に向かうウェットスーツ姿の人たちを何人も見かけました。

小脇にボードを抱える彼らはそう、サーファー! コーンウォール空港があるニューキーは、国内随一のサーフィン大会である「the Boardmasters surfing championships」が毎年開かれ、海外からもプロ選手が多く訪れる、サーフィンの聖地ともいえる町だったのです。たしかに、イギリスでこんなにも波を見たのは初めてです。

あの文豪も利用か!? 完全独立、小島にたったひとつ建つ高級コテージ「The Island」

連なるサーフショップを冷やかしながら、さらにトワン(Towan)・ビーチまで足を延ばすと、奇怪な光景が目に飛び込んできました。小さな島には立派すぎるほどの橋が、たった1軒の個人宅らしき建物に繋がっています。こちらは実は「ジ・アイランド(The Island)」という、最大6人まで泊まれる高級コテージです。

左の島に建つのがジ・アイランド
左の島に建つのがジ・アイランド

満潮時には完全に孤島となり、プライベート感満載。部屋から眺める果てしない大西洋の景色、バーベキューができるガーデンにテラス、出張シェフを手配することも可能と、ハネムーンや記念日など特別な日の演出にもピッタリの施設です。

眼下にはサーファーでにぎわうトワン海岸が
眼下にはサーファーでにぎわうトワン海岸が

地元コーンウォールのオンライン誌によると、改装された現在のインテリアはニュー・イングランド式のモダンでスタイリッシュなタイプですが、もともとは貴族の館としても使われていた、ヴィクトリア調のティールームでした。シャーロック・ホームズの生みの親、作家のアーサー・コナン・ドイルもしばしば訪れたというので驚きです(参照:Aston, Daniel. “Take a peek inside The Island dream house on Towan Beach in Newquay” Sep 2020, Cornwall Live.)。チェックインとアウトが月曜あるいは金曜のみなど、利用時の注意点がいくつかありますので、詳しくは以下のウェブサイトで確認ください。

◼️
ジ・アイランド(The Island
・住所
The Island House Bridge, Newquay, Cornwall
・アクセス
電車ニューキー駅より、水族館のBlue Reef Aquariumそば

そのままさらに10分ほども歩けば、前述した国際サーフィン大会の会場として知られるフィストラル(Fistral)・ビーチまでたどり着けたのですが、あいにくの天気だったので来た道を戻り、途中行列のできていたフィッシュ・アンド・チップス店の「コッド・エンド(The Cod End)」で夕食としました。

筆者

イギリス特派員

パーリーメイ

2017年よりロンドン南部で家族と暮らしています。郊外ならではのコスパのよいレストラン、貴族の邸宅、城めぐり、海沿い情報などが得意です。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。