【スコットランド】ファイフ地方の美しい穴場ビーチ「キングスバーンズビーチ」

キングスバーンズビーチは、ゴルフの聖地として有名なセントアンドリュースからおよそ8マイル南東に下がったところにあり、ファイフの半島の先っぽです。面している海は北海。
半島の形に沿って2マイルに渡ってぐるりと続く黄金色の砂浜と、おもしろい形をした300万年以上も前の石灰岩群、そして世界的にも有名なキングスバーンズゴルフリンクス（Kingsbarns Golf Links）の隣りにあるので、大変興味深い景色が広がります。
海外沿いにはコースタルパースが整備されており、キングスバーンズビーチ専用の無料駐車場もあります。夏場には軽食やドリンクの販売車もやってきます。

ビーチの楽しみ方は潮の満ち引きによっても変わってきます。潮が満ちている時には美しい北海での海水浴、広い砂浜での日光浴や砂遊び。そして潮が引いたときに現れる様々な形をした石灰岩は圧巻です。石の上の水たまりにはカニや小魚、ヒトデなどがいて、海から現れる小島にも浅瀬を歩いて渡れます。また、たまに長い年月を感じる化石が見れることもあるようです。

ハイキングを楽しむ人の中には、セントアンドリュースからキングスバーンビーチを通り、もう少し先にあるクレイルの町までバラエティーに富んだ景色を楽しみながら歩き、そこでランチやお茶を楽しむ人も多いようです。

このビーチの魅力は人の少なさです。ここはセントアンドリュースとクレイルという有名な2つの町に挟まれているせいか、観光シーズンでも訪れる人が少なく、のんびりと静かな時間を楽しむことができます。
筆写が訪れた時は、6月下旬の25度を超える快晴の週末でしたが、観光客はほとんどおらず、ハイキングを楽しむ人や犬の散歩の人が数組通り過ぎるくらいでした。
北海と言っても海の水は予想よりも温かく、海水浴を楽しむ人たちもいましたが、私は散策や砂浜でのんびり過ごす時間がとても楽しかったです。

ビーチに沿って有名なゴルフコース「キングスバーンゴルフリンクス」があります。4月から10月初旬まで、夏季だけ限定で営業しているパブリックコースです。パブリックコースというのは、そのゴルフクラブの会員にならなくても、誰もがゴルフを楽しむことができる公のコース、ということです。
このゴルフコースはとても人気があり、かなり高級なのにもかかわらず、営業期間中は朝早くから夕方まで予約でいっぱいになるそうなので、前もっての予約が必要です。
世界中から訪れるゴルファーたちはこの辺りに宿泊し、セントアンドリュース、キングスバーンズ、そしてクレイル、と海岸沿いの有名ゴルフコースを何か所か回るのが楽しみなようです。

キングスバーンズは静かな小さな町です。町の中にはパブが一軒とInnという宿泊施設がありますが、多くの観光客は隣にある比較的大きな町、セントアンドリュースやクレイルに宿泊するようです。
しかし町並みは歴史を感じ、ゆったりと時間が流れるようです。町やビーチをゆっくりと散策するのもひとつの楽しみ方だと思います。
ここにはウイスキーの製造所もあります。このあたりの大麦と水を使用し、熟成させるのもこの土地で行うシングルモルト、まさにキングスバーンズの地ウィスキーです。
筆者はまだこの製造所を訪れたことななく、ウイスキーの試飲も未経験です。ウイスキー好きとしてはぜひとも訪れてみたい場所です。

今回はファイフ地方の穴場ビーチ「キングスバーンズビーチ」を紹介しました。このビーチは美しく静かで、とても居心地のいい場所でした。
スコットランドに訪れる機会があり、セントアンドリュースやクレイルなどの有名観光地に来ることがあれば、少し足を延ばして、この美しいキングスバーンズビーチにも立ち寄ることをお勧めします。