例年よりも大量発生!ストックホルムの森でキノコ探し、小腹が減ったらブルーベリー

公開日 : 2023年08月27日
最終更新 :
筆者 : たってぃ

ますます秋めいてきているスウェーデンですが、現在は例年よりも早くキノコ狩りシーズン真っ盛りです。そして今夏は7月、8月と大量に雨が降っているため、キノコが例年以上に採れると言われています。
それで今回はFlemingsbergsskog(フレーミングスベリズスコーグ)へ行ってキノコを探してきたので、レポートします。場所は、ストックホルム・セントラル駅からコミュータートレイン40または41で約20分のFlemingsberg(フレーミングスベリ)駅近く、そこから徒歩15分ほどで着きます。

まずは、虫刺されや草かぶれに気を付けるため、必ず長靴下に長ズボンを着用し、歩きやすいシューズで森に入ります。ちなみに森への入り口は特に決まっていないので、アクセスの良いところから入れば大丈夫です。森に入った瞬間、いや、森へ向かう途中の道沿いでも様々なキノコと出会えます。

キノコを眺めたり、観察するだけなら良いですが、収穫する場合は注意がとても必要です。なぜなら、毒キノコ(giftsvamp)も多々あるからです。判別する際は、キノコガイド(スウェーデン語のみ)を利用して、食用キノコ(matsvamp)か確認してみてください。それでもキノコを判別できない場合は、採らないのが無難です。スウェーデンには一般的なキノコが約5千種類あり、そのうち100種類ほどが食用と言われていますが、見た目が非常に似ているキノコも多いです。万が一誤って毒キノコを食べてしまった場合、生命の危険性もあります。最近では、毒キノコを食べて救急搬送されるという事案がスウェーデン国内で増えているので、十分注意しましょう。

某ゲームにも出てきそうな、明らかに毒があると分かるキノコたち
某ゲームにも出てきそうな、明らかに毒があると分かるキノコたち
ポルチーニ茸(Stensopp/Karljohan)と思われるキノコ、でも確証がないので採りません
ポルチーニ茸(Stensopp/Karljohan)と思われるキノコ、でも確証がないので採りません
 別の森では、黄金色のカンタレラ(Kantarell)という美味しくて、とても人気のあるキノコも見つけました
 別の森では、黄金色のカンタレラ(Kantarell)という美味しくて、とても人気のあるキノコも見つけました
こちらはハナビラダケ(Blomkålssvamp)、食用キノコです
こちらはハナビラダケ(Blomkålssvamp)、食用キノコです

ちなみに、スウェーデンでも松茸を採ることができます。最も高級なキノコとして知られ、主に北スウェーデンに植生しています。日本のスウェーデンと同じ香りがし、とても美味しいです。  
ただ、カンタレッラや松茸は希少価値が高く、どこで採れるかはなかなか明かされません。
また旅行でスウェーデンを訪れ、たとえキノコを採ったとしても調理するというのはなかなか難しいですし、まして日本に持って帰るというのはできません。そこで、お土産としてポルチーニ茸やカンタレラなどの乾燥キノコ、キノコ味のポテトチップスなどをフードマーケットで購入することができます。タイミングがよければ、スウェーデン産の乾燥松茸を購入できるチャンスもあります(松茸はスウェーデン語で「Goliatmusseron(ゴリアートムッセロン)」と言います)。

既にご存知の方もいるかもしれませんが、スウェーデンにはAllemansrätten(アッレマンスレッテン)、「みんなの権利」という名の自然享受権があり、国有地・私有地問わず、原則的にベリーやキノコなどを誰でも自由に採ってよいとされています。動植物などの自然、そして所有者など関わりのある人間に対して常に思いやりとリスペクトを忘れないこと、妨害・破壊行為はしないということを守れば、国民・観光客を問わずに、誰でもこの権利を享受できます。
通行のために私有地に立ち入ったり、農場のなかでピクニックしたりすることも可能ですが、特別なルールや注意書き看板がある場合はそれに従うことになりますし、立入りが長期に及んだり侵害しないようにするのがベストです。

ブルーベリー、ビルベリー、リンゴンベリーを見つけられる
ブルーベリー、ビルベリー、リンゴンベリーを見つけられる

スウェーデンへ旅行に訪れた際は、やりたいことリストの中にぜひ「森での散歩」を加えてみてください。ストックホルムであれば、公共交通機関であらゆる森へのアクセスが抜群です。グーグルマップで自然保護区を意味する「naturreservat」を検索すると、複数の森が結果表示されます。7月から9月の間であれば、ブルーベリーやリンゴンベリー、またキノコに出会うことができます。キノコを探しながら、小腹が減ったらブルーベリーをつまみ食いするというのも、北欧ならではです。
ただし、地域によって期間のばらつきがありますが、おおよそ9月から1月の間は全国でヘラジカハンティングがあります。一部エリアでは明るい服装を着るなどして気を付けてください。

筆者

スウェーデン特派員

たってぃ

2017年スウェーデンに移住。皆さんに読み込んでいただけるようなブログを目指してストックホルムの旬や”瞬”をお届けしていきます。

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