【ハワイ・マウイ島】The Gathering of the Voyager(航行者の集い)

公開日 : 2023年12月12日
最終更新 :

少し前になるのですが、2023年10月13日(金)〜15日(日)に開催されたThe Gathering of the Voyager(航行者の集い)に参加してきました。今年で2回目を迎えるこのイベントは、サウス・マウイと呼ばれる地域にあるワイレアにあるフェアモント ケアラニにて開催されました。

The Gathering of the Voyager(航行者の集い)は、ハワイの航海文化を讃えるコミュニティの祭典です。西暦700年頃にポリネシアやマルケサス諸島の人々がカヌーでやってきたといわれるハワイでは、航海カヌーは大切な文化のシンボルです。

イベントのオープニングは、フェアモント ケアラニ前のケオネオポロビーチで、午前6時からカフと呼ばれる古代ハワイ伝統文化の継承者によるオリ(祈り)とチャント(詠唱)で始まりました。午前5時30分頃にホテルの部屋を出て、ビーチまで歩くのですが、あたりは真っ暗。「本当に人がやってくるのかしら?」などと考えながらビーチに到着するとすでに数十人の人が集まっていました。その後も続々と人が集まってきました。

その後、カフの指示の元、各自が心身を清めるために静かに海に入るヒウワイを行います。このヒウワイは、すべての邪悪なものを捨て、新しい始まりを迎える儀式です。水着で頭までどっぷり浸かる人もいれば、足だけの人もいます。私は、カメラを持っていたこともあり、足だけちょこっと海に入りました。

各人が各人のペースで心身を清めてビーチに戻ると「E Ala E(エ・アラ・エ)」とチャントが始まりました。このチャントでは「起きよ、目覚めよ、太陽が東に昇る、高い天から深い海まで輝いている、起きよ、目覚めよ」と、新しい日が始まったことの悦びを謳っています。太陽が昇るのを見ながらのチャント、そして途中には手拍子も入ります。私も一緒にチャントに参加し、手拍子もするのですが、初めてのことでリズムはかなり狂っていたと思います。

ビーチからカヌーが出航し、イベントの講演者や登壇者が乗っているカヌーを迎えに行きます。

カヌーがビーチに近づくと、プと呼ばれるほら貝の音の応酬後に、上陸の許可を求めるチャントが始まります。無事に上陸許可を得たカヌーがビーチに到着します。

厳かにセレモニーが始まり、レイの贈呈やティの葉に包まれたホオクプ(贈り物)が講演者や登壇者に渡されます。このホオクプは、この後ホテル敷地内の反対側にあるアフ(祭壇)まで運ばれました。

イベントには、ハワイの文化や歴史に関する講演やカヌーやパドルの作り方のデモンストレーション、モロカイ島出身のデザイナーによるファッションショーやポリネシアの踊りとドラムのデモンストレーション、もちろんハワイアン音楽もあり、盛りだくさんの3日間となりました。

ヒウアイではスリッパを脱いで素足で海に入り、手拍子をしながら「E Ala E」とチャントで仲間入りさせてもらい、朝を迎えたことへの感謝できる時間がもてました。朝日に感謝するなんて、日常の生活ではできない貴重な体験です。この日は、心がスッキリした朝となりました。The Gathering of the Voyager(航行者の集い)は、ハワイ在住者でもなかなか体験のできない、本物のハワイの文化に触れられる素晴らしいイベントです。毎年10月に開催されますので、機会があればぜひ参加してください。

筆者

ハワイ特派員

小嵜 有美

昭和、平成、令和にわたってホノルル暮らし。現在はフリーで編集者/ライターそしてハワイ企業の広報担当として活動中。ハワイの食ならお任せください!

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。