インド旅行には海外旅行保険の加入がおすすめ!考えられるトラブルと対処法

公開日 : 2024年04月05日
最終更新 :

多くの旅行者にとってあこがれの国のひとつであるインド。タージマハルやエローラ石窟群をはじめとした世界遺産の数々や、混沌とした町並みと人々の祈りが混在するバラナシでのガンジス川沐浴など一度はテレビやガイドブックで見てインドに興味を持った人も多いはずです。

ただ、今や人口が世界第一位のインドでは多様な宗教や価値観、生き方をしている人が多く、島国で生まれ育った日本人からすると驚くような人や出来事と出会うことも少なくありません。どうしてもアメリカやヨーロッパを旅行するのと比べると敷居が高く感じがちなインドですが、ここでしか体験、感じられない世界観があるのもまた事実です。

本記事ではそんな魅惑の国インドを旅行するにあたり加入しておいた方がいい海外旅行の選び方や実際のトラブル事例などを紹介します。

海外旅行保険の加入は任意

©iStock

海外旅行をする際、保険の加入は強制ではありませんが自分の身の健康や持ち物、損害を与えてしまった相手を守るためには加入を強くおすすめします。近年ではクレジットカード付帯の保険もありますが、補償が不十分な場合もあるので保険会社が販売している保険への加入が安心です。お金を出して旅のお守りを買うつもりで旅行前に契約を済ませましょう。旅行前に加入すると当日の自宅から空港までの道のりも補償対象となります。

インドの旅行中に考えられるトラブル

携行品の紛失

金目のものであるかどうかに関わらず、海外では荷物の管理は自分でするのが常識です。荷物を紛失したからといって宿泊先やお店が弁償してくれることはまずなく、警察が親身になって探してくれるということもありません。
旅行中に荷物を盗まれたり置き忘れて紛失した場合は、日本のように手元に戻ってくるということはほぼ確実にありません。

荷物の紛失・盗難は少しの工夫で未然に防ぐことができます。
夜道を一人で歩かない、声をかけてきた見ず知らずの人について行かない、レストランでの食事中やホテルのチェックイン時なども荷物から目を離さないなどの基本的な防止策を徹底しましょう。

事故・怪我

海外旅行中の死亡原因でもっとも多いのが交通事故といわれています。日本とは違う交通ルールや、そもそも交通ルールをあまり順守していない国では道を横断するのも一苦労です。

特にインドでは人よりも車優先とされる場合が多いため特に初めてその土地を訪れた旅行者はとても弱い立場になります。ひき逃げや当て逃げが日常茶飯事に起きていますが、多くの場合はドライバーがトラブルになるのを恐れてそのまま走り去ってしまうことが多く、周りの通行人も必ずしも助けてくれるというわけではないので道を歩いている際は十分に周りに気を付けましょう。タクシーやバスに乗っている時も事故に遭うことがあるので、シートベルトは必ず着用するようにしましょう。

病気

残念ながらインドはまだまだ衛生環境が整っていない場合が多く、食中毒をはじめ日本では感染するケースが少ない菌やウイルスによる病気にかかってしまうこともあります。
渡航前にはA型・B型肝炎や破傷風(行き先によっては狂犬病や日本脳炎も)などの予防接種を受けたり、普段服用している薬がある場合は持参しましょう。
また現地では加熱されていない食事や生水は口にしない、少しでも体調がおかしいと思ったら無理をしない(そのためにスケジュールに余裕を持たせる)などの対応をとれるようにしておくと安心です。

トラブルに遭った場合の対処法

©iStock

パスポート紛失

パスポートを紛失した場合は、まず現地の警察署へ行き紛失・盗難届出証明書(Police Report)を発行してもらいます。

その後、最寄りの日本大使館・領事館(インド国内はデリー、コルカタ、ムンバイー、チェンナイ、ベンガルール)で紛失したパスポートの失効手続きののち、インドを出国できるようにするための手続きを行います。

インドを出国できるようにする手続きは2種類に分かれ、申請日当日または翌日には受け取ることができる「帰国のための渡航書」(日本帰国以外には使用できません)か、発行までは日数を要しますがパスポートの再発行のどちらかを選択できます。

帰国のための渡航書の申請の場合でも、パスポートの再発行の場合でも各種書類などが必要なため旅行の準備の際に用意しておくと安心です。
・戸籍謄本(6か月以内に発行のもの)
・写真2枚(縦45mm、横35mm)
・航空券など旅行日程が確認できるもの(帰国のための渡航書の場合のみ必要)
・パスポートとビザのコピー
・発行手数料現金

携行品の紛失

旅行中に持ち物が盗難によって無くなってしまった場合は、現地警察へ出向き、盗難品を申告してPolice Reportを発行してもらいましょう。海外旅行保険に加入している場合は日本帰国後に保険会社に提出する必要があります。

病院に行く

都市部にはある程度設備の整った私立病院がありますが、水準は日本と同等とはいえません。そのため難しい症例や治療には限界があることを理解しておきましょう。外務省からは避けることのできない緊急の処置(交通事故や食中毒など)はインドの病院で対応してもらい、時間に余裕がある手術や出産に関しては日本に帰国して病院を受診することを推奨しています。

インドに限らず海外の旅先で病院にかかる場合は、旅行保険に加入していない場合は全額負担となり高額の治療費が請求されます。いくら普段から健康に気を付けていても慣れない環境からの体調不良や不慮の事故に巻き込まれる可能性がゼロではないことを肝に銘じましょう。

保険の選び方

©iStock

海外旅行保険に加入をする際は、自分に必要なものをよく見極めることが大事です。例えば安価な旅行を計画していて持ち物もそこまでお金をかけていないようであれば、携行品に高い保険を掛ける必要はありませんし、旅行の際に使用するクレジットカードに保険が組み込まれているのであれば全てを万全にカバーせずとも、クレジットカード付帯の保険の手薄な補償をカバーできる程度にしておくという方法もあります。さらに自身や同行者で体力に心配がある人が含まれる場合は念のため怪我や病気の補償を手厚めにしておいた方がいいかもしれません。このように必要な旅行保険の内容は個人で異なるため、自身に合った海外旅行保険の内容をしっかり見極めましょう。

保険に加入してもその保険にお世話にならないよう終始安全な旅行になるのが理想ですが、非日常の環境で何が起こるか分からないのが旅というものです。トラブルが起こってしまった時、せっかくの旅行を悲しい思い出だけで終わらせてしまわないよう、旅行前の対策は入念に行いましょう。

インドの最新安全情報(外務省)

インドの治安については、外務省が提供する以下の最新安全情報も合わせてご覧ください。

文書番号:NH2403-0004

筆者

地球の歩き方ウェブ運営チーム

1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』のメディアサイト『地球の歩き方web』を運営しているチームです。世界約50の国と地域、160人以上の国内外の都市のスペシャリスト・特派員が発信する旅の最新情報をお届けします。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。