ミネストローネスープのちょっと意外な使い方
イタリア人が見たら「えぇっ?!」と驚くことでしょう。
「アフリカの田舎での食生活」と聞くと、基本は自給自足、お店で購入するとしても市場(いちば)で野菜や卵などの生鮮食品を手に入れる程度......こういうイメージを持っている人もいるんじゃないかと思います。
南アフリカのスーパーマーケットCheckers
ところがスーパーマーケットチェーンがかなりの田舎にまで進出している南アフリカの場合、人々の食を支えているのは市場ではなくスーパーマーケットです。このような生活環境のため、缶詰や化学調味料、あるいは冷凍食品などの既成品、いわゆる「袋の味」が家庭料理の中に浸透しています。
そんな数ある「袋の味」の中で、本来の食べ方とは異なる、意外な使われ方をしている食品があります。それは、インスタントのミネストローネスープです。
ふつうインスタントスープと言えば、袋の中身を器に空けて、お湯を注いでいただきますよね。でも、南アフリカの田舎では、ミネストローネスープはこのように食べられるだけではありません。袋の中身を一度ふるいにかけて具材を取り除いてから、残った粉末をトマトソースのベースとして使っているのです。
完成形は、こちら。手前に見えるトマトソースは、ミネストローネスープの粉末に湯剥きしたトマトを加えて煮詰めたものです。たっぷり盛りつけられたパップやおかずと一緒に手づかみでいただきます。
確かに、既成品をベースとして使うとソースの味が決まりやすいでしょう。ただ一方で、どこの家庭でいただいてもソースが似たような味になってしまうのはちょっと残念なところ。トマトを湯剥きする手間を惜しまないなら、もう一手間かけて既成品の割合を減らせばいいのに......と僕は思いますが、色々な考え方があるものです。
ちなみにそもそもミネストローネスープとは、「パスタや米などの穀類と豆類が入った具だくさんの野菜スープ」のことで、トマト味であることは必ずしも条件ではないというのが通説です。
ミネストローネスープをミネストローネスープたらしめている具材をすべて取り去ってしまうなんて......イタリア人もビックリのアイディアが南アフリカの田舎に浸透していました。
(11月お題"スープ")
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