リンリスゴー宮殿、イングランドとスコットランドの婚礼パーティー 3
今は、廃墟となっているリンリスゴー宮殿ですが、要塞として使われたこともある堅固な外観は当時の威容を伝えています。
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入り口をくぐると、四方を高い外壁に取り囲まれた広大な中庭に出ます。この中庭を見おろすようにして宮殿内の各部屋がならんでいるのです。
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この中庭をはじめ、宮殿内のあちこちで婚礼パーティーの催し物が見学できるのですが、まずは、中庭をとりまいて築かれている宮殿内をひと回りしてみることにしました。宮殿の四方にある石の螺旋(らせん)階段をぐるぐる回ってのぼっていくうちに方向がよくわからなくなったり、行き止まりに出てしまったり……。行きつ戻りつしながら、階ごとに迷路のようにはりめぐらされている回廊を行くのは、ちょっとした探検気分です。
大広間から何やら軽快でにぎやかな音楽が聞こえてきたと思ったら、お祝いの踊りがはじまっていました。
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階上から踊りを見物したあと、ベッドチェインバーと呼ばれる寝室のならぶ棟に行ってみると、宮廷のエチケット教室が開かれていました。レディーの礼の仕方を習っている女の子。
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今度は、ご馳走のいい匂いがただよってくるなあ〜っと思って、その方向へ向かってみると、宮廷料理を実際に実演調理している大きなキッチンが人でごった返していました。
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そろそろ大広間で祝宴がはじまるというので大広間へ駆けつけたところ、王族、貴族の方々が大広間にお出ましになり、祝宴のテーブルにおつきになりました。そこへ運ばれてきたのは、先ほどキッチンで調理されていた料理の数々。
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祝宴のテーブルについていらっしゃるみなさんは、ほんとうにパクパク。まあ、なんていい役回りなんでしょう〜。そのうち、小躍りしたくなるような笛や太鼓の楽曲にのって曲芸師が現われたかと思うと、余興がはじまりました。
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ご馳走でお腹を満たしたあとは、王族貴族のみなさん方、中庭にお出ましになりました。
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このとき、わたしもまぢかで謁見をたまわることができたもので、これをチャンスとばかりにカメラのシャッターを……。
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その後も、中庭での催し物や王族貴族の方々と見物客の歓談はつづいたようなのですが、わたしたちは、まだ見ていないワイン貯蔵庫へと向かいました。暗い半地下になったワイン貯蔵庫は空っぽだったのですが、その手前の薄暗い個室には、何やらいかめしい面持ちの小道具の数々がならんでいて老齢の錬金術師の講義が行なわれていたのでした。
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講義のあとは、魔法の粉が炎を吹き上げる実験。その瞬間をとらえたのですが、残念ながら炎の方はカメラには写っていませんでした。
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これで宮殿は一応ひと回りし、そろそろ時間も押し詰まってきたのですが、最後に、もうひとつ訪れておかねばならない場所があります。それは、宮殿に隣接して建つ聖マイケル・パーリッシュ教会(St Michael's Parish Church)。
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その内部……。
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色彩のあでやかさに見物客のみなさん、だれもが立ち止まって見あげ、カメラを向けていらっしゃったのが、こちらのステンドグラス。
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こうして何をとっても見ごたえじゅうぶんのイングランドとスコットランドの婚礼パーティーをたっぷりと楽しんでリンリスゴー宮殿をあとにしたわたしたち一家なのでありました。めでたし、めでたし……。
と言いたいところなのですが、最後にちょっとだけ申し添えておくことがあります。このリンリスゴー宮殿のふだんの入場料金は、5.20ポンド(2009年現在)なのですが、今回のイベント当日の入場料金は12ポンドでした。というわけで、観光アトラクションのイベントには別料金が設定されている場合もあるので、要注意! でも、まあ、今回の王家の婚礼パーティーはそれだけの価値はあったのですけれどね。わたしたち一家が訪れたリンリスゴー宮殿の詳細については、以下のサイトをごらんください。
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