ドバイでの家探し

公開日 : 2012年02月07日
最終更新 :
筆者 : 口井 京

世界的な不景気でドバイでは良いことが二つ。

ひとつは殺人的だった交通渋滞の緩和。

もうひとつは殺人的だった土地の高騰に歯止めがかかったこと。

私が勤める会社ではクルー全員に無料で家具つき、光熱費ただ、ジム、プール完備の住宅が貸与されます。

この社宅以外に住む場合には現金で住宅手当が支給されます。しかし、不景気以前はとてもこの住宅費では借りられる住宅が見つかりませんでした。

しかし、家賃が下がった今、むしろ上手く探せば住宅手当よりも安くで見つかる住宅もあるため、お金を貯めたいしっかりさんや、長くドバイに住む予定のあるクルーは社宅外に引っ越しています。

先週一緒に乗務したイラン人のパーサーが私の住む近所で家探しをしたいというのでくっついて行って見ました。

彼女、イラン人ですが、革命以来、政情不安のイランにはもう20年近く帰ったことがないのだそう。家族はみんなフランスに移住しているそうです。

猫好き同士ということと日本食をこよなく愛する人ということで、仲良くなりました。

ギャグセンスといい、その他もろもろといい、関西のおばちゃんみたいな人です。

早速、うちの近所にある3件のアパートメントに直接乗り込み、レセプションの警備員に空き部屋の有無を訊きます。空き部屋があればその場で警備員が鍵を渡してくれ、部屋の中を見ることが出来ます。値段もその場で教えてくれます。

ただ、ここでひとつ!

当初、彼女が「1ベッドルームか2ベッドルームで探しているの」というと、ひとりは両方あると言っていたのにもうひとりの鍵番は「2ベッドしか空いてない」と言ってきました。

ほかのビルでは「1ベッドルームだけ探しているの」というと、「残り1室。ここだけ」と言ってきました。

私は鵜呑みにしていたのですが、ドバイ歴の長い彼女が言うには最初のビルは1ベッドルームではなく、2ベッドルームを貸したいから本当はあるのに1ベッドはない、と嘘をついてきて、ほかの二つのビルでは「残り1室」というと慌てて決めるから、そういうのを見込んで言ってきているんだとか。

なるほど。そんな心理戦が。交渉慣れしていない日本人なら、気づかないな。。

たぶん、本当に住みたい部屋が見つかったら多少の値切り交渉もある模様。

ここが日本の部屋探しとは違う。

もちろん、会社が契約するアパートメントに住む駐在の日本人が直接こんな場面に出くわすことはないでしょうが、個人での家探しの一番オーソドックスな形はこれです。

結局、彼女のおめがねにかなう部屋はなく、ほかのエリアも当たってみるとの事。

でも日本人なら、というか私なら気に入らなくても「またの機会に」とか言葉を濁して帰るところ、関西のおばちゃん、もとい、イランのおばちゃんは「あの部屋はひどい!」とか「お金もらってもここには住まないわ!」なんて捨て台詞をいちいち警備員のおじちゃんに残して去っていきました。

警備員のおじちゃんも無言で苦笑い。

ケンカにならないのが不思議だわ。。。

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