オスカー授与式のドレスに対するオーストリアメディアの反応
先週日曜は、2011年度のアカデミー賞授与式がありましたね。
この時期、舞踏会シーズンの花開くウィーンでも、その様子や女優の着用するドレスが話題となっています。
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今年のドレスは、赤系統とヌードカラー~ゴールドニュアンスのドレスを着用する女優が目立っていました。
(Picture Source: OK! 2011年3月3日号, GRAZIA 2011年3月3日号)
赤は通常、レッドカーペットと色が重なってしまうため、採用する女優が少ないのですが、昨年あたりからちらほらと目にするようになっていました。
レッド系着用の女優としては、「ブラックスワン」で主演女優賞を受賞したナタリー・ポートマンのボルドー色のドレスを始め、プレゼンターとして登場した朱赤のドレスのジェニファー・ハドソン、昨年のオスカー主演女優賞受賞者のサンドラブロック、同じく昨年の助演女優賞受賞者にして、情熱的な深紅のドレスが雰囲気にぴったりだったペネロペ・クルスなど。マゼンダ色のレース地のドレスで決めていたプレゼンターのスカーレット・ヨハンソンは、ドレス自体は似合っていたものの、オレンジ色の派手なアイメークがオーストリアではバッシングの対象に。しかし著者的にはそれよりも、レッドカーペット上をドテドテと歩くさまの方がよっぽどか残念だったというのが実感。
またヌードベージュ~シャンパンゴールドカラーの着用者は、ベストドレッサーとして数多くのメディアが注目したハリー・ベリー(ハル・ベリー)、同じく評判の良かった四角い印象のドレス(カルバン・クライン)を着たグウィネス・パルトロウ、シャネルのドレスのミシェル・ウィリアムズ、フェザーの付いたゴージャスなグッチのドレスのヒラリー・スワンクなど。
ハリー・ベリーの着用したマルケーザのドレスは、ヌードカラーが彼女の暖かい肌色と、強い顔立ちに非常にマッチしていたのが印象的で、マーメイド・ドレスに縫いつけられた煌めくクリスタルと、マットな質感のオーガンジーのトレーンが美しい対照を醸し出していたので、著者としても最も好みだったドレス。
オーストリアのメディアからはさほど注目されていなかったものの、個人的に好みだったのがリース・ウィザースプーンの着用していたブラック&ホワイトの切り替えがシンプルながら美しい、アルマーニ・プリヴェのドレス。
そして本国アメリカ同様、オーストリアのメディアでもオネエ系のファッションチェッカーたちに激しく叩かれていたのが、ニコール・キッドマン。白いディオールのドレスは、良く言えばオーソドックス、悪く言うならば古臭いデザイン。しかし、何よりも併せてある唐辛子色のパンプスが人々の度肝を抜いた様子。かつてベスト・ドレッサー常連だった頃のニコールは一体どこへ行ってしまったのか?
続いて助演女優賞を見事受賞したメリッサ・レオも、スピーチの最中に放送禁止用語を口走ったのに加え、白い大柄のレース地ドレスが「テーブルクロス注意報」と称される等のバッシング。
プレゼンターの一人だったケイト・ブランシェットのジヴァンシーのドレスは、その不思議なフォルムもさることながら、胸元のみ丸~くパールが抜け落ちていることから「とんでもなく節約的に見える」との辛口コメントも。
この3者に関しては、「これはないでしょう」という見解を示したメディアが多く見られました。
また昨日正式に解雇された、クリスチャン・ディオールのチーフデザイナーであったがジョン・ガリアーノ、授与式直前に人種差別発言を行って逮捕劇にまで至ったことが影響したのか、レッドカーペットでディオールを着用していたのはニコール・キッドマンとシャロン・ストーンくらいしか見当たらなかったのだそう。
日本では、このオスカー授与式のドレスはどんなふうに評されていたのでしょうか?
同じような見解に落ち着いていればとても面白いですし、国ごとにファッションに対する感覚が違っても、それはそれで興味深いですね。
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筆者
オーストリア特派員
ライジンガー真樹
オーストリアっておもしろそうな国だな、ウィーンって見どころのある街だな、と読者の皆さまに思っていただけるような記事を配信していければと思います!
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