アルザスワインってどんなワイン?
フランスのワインと言えば、ボルドーやブルゴーニュ、シャンパンなどの方が有名ですが、アルザス地方は白ワインで有名な所で、170kmに及ぶワイン街道もあります。今回はそんなアルザスワインをざっくりとご紹介していきます。
●アルザスワインの特徴
アルザスワインの一般的な特徴として<辛口>のワインに仕上げると言われています。
とは言え実は香りがフル―テイなものから、甘口ワインも多く、アルザスの甘口ワインはデザートワインとして飲むほど甘くて美味しいものも多いです。また、魚介類や魚料理に合わせやすく、日本食にも合わせやすいワインとも言えるでしょう。そしてやはり食事と合わすのであれば多少辛口のワインをお勧めします。
●アルザスワインの代表的な種類
リースリング、ゲヴェルツトラミネール、ピノ・グリ、ミュスカ、ピノ・ノワールなどがあります。
それでは一つずつご紹介していきます。
ーシルヴァネール
フレッシュ、控えめな果実と花の香がするワインです。その爽やかさから夏のワインとも言えるでしょう。
軽く繊細なワインなので、あらゆる貝類や魚やハム・ソーセージ類にも合います。
ーリースリング(Riesling)
アルザスの代表的なワインです。
フランスとドイツの間を流れるライン河の代表的な最高級ワインになる品種で、上品な香りと力強い味わいで有名です。 気品のある香りがすると言われ、繊細な柑橘系果実の香や花の香りのする辛口ワインです。辛口で高級料理と抜群な相性を生み出すワインでアルザス料理にもよく合ます。
ーミュスカ(Muscat)
いわゆるマスカットのことです。香りは甘いフルーテイな良い香りがするのですが、飲んでみると辛口のワインです。個人的には誰かのお土産で辛口が良いか、甘口が良いか迷ったときにはこれを持っていきます。今の季節、アスパラガスに合わせると良いワインと言われているので、春から初夏にかけてのワインとも言えるでしょう。
ーピノ・グリ(Pinot Gris)
ブルゴーニュの赤ワインを生むピノ・ノワールの枝変わり品種だそうで、果皮は灰紫色ですが、白ワインです。他の品種に比べると、ワインにはコクがありとても複雑な香りがし、スモーキーな香りやコケ、キノコ、ドライフルーツ、アプリコット、ハチミツ、など様々な香りがするのが特徴です。
甘口がお好きな方はワイナリーにもよりますが、甘めで複雑ですが味じはフレツシュで、しなやかな味の飲みやすいワインです。肉料理を中心に穀類やキノコにも合います。
ーゲヴュルツトラミネール(Gewürztraminer)
ゲヴルツトラミネールはドイツ語で香辛料と言う意味で、ばらの花やライチの香りが特長的なワインです。甘いお酒が好き、と言う方には是非お勧めです。ただし、かなり甘口のワインなので、単独で飲むか、食前酒、デザートワインとして飲むと良いでしょう。また、フォアグラと合わせると良いと言われています。
ーピノ・ノワール(Pinot Noir)
アルザス唯一の赤ワインです。アルザスでは、明るい朱色で軽くフレッシュなワインで、ベリー系の香りが感じられるものが多いです。ハム・ソーセージ類、グリル料理、サラダが並ぶピクニックに最適です。 やっぱワインは赤でしょう、と言う方にはこちら。
●アルザスシャンパン?Cremant D'Alsaceクレマンダルザス
クレマン・ダルザスは、生き生きとして繊細で、フランス国内市場では、最も多く飲まれている発泡ワインです。シャンパンはシャンパーニュ地方のスパークリングワインなので、その名前を使うことはできませんが、分かりやすいようにワイナリーさんに、「アルザスのシャンパン(みたいなもの)だよ。」と勧められたことがあります。気軽に飲めるスパークリングワインです。
主にピノ・ブランをつかいますが、その他ピノ・グリ、ピノ・ノワール、リースリング、シャルドネも使われています。
その他の高級アルザスワイン
また、ぶどうの種類だけではなく、高級品のアルザスワイン、51の区画で作られているグラン・クリュ(特級品)と呼ばれるワインもあります。アルザスのぶどう品種の中でグラン・クリュに認可されているのは、例外を除いて、リースリング、ゲヴルツトラミネール、ピノ・グリ、ミュスカの4品種です。 手摘みで収穫され、土地の個性を色濃く映した個性的なワインです。
また、他にも特別表記のワインがあり、果汁1Lあたりの糖の最低含有量が一定以上であれば、ヴァンダンジュ・タルディヴ(遅摘み)、セレクション・グラン・ノーブル(粒選り摘み、貴腐)ワインと付記することができ、これらは通常のものよりも遅くに収穫されたもので、さらに少量生産ですが、とても飲みやすい甘口のワインです。
いかがでしたでしょうか?
ワインは同じ村によってもグランクリュのせいで味わいが変わりますし、同じ村でもワイナリーによってかなり味も違います。ワインの美味しさはその人の好みによりますので、一概にこのワイナリーが良いとも言えません。是非アルザスにいらしたらご自分のお好みのワインを探してみて下さい。
筆者
フランス特派員
Coquelicots
アルザス地方のカフェ巡りとワイナリー巡りが好きで、アルザスワインPRの仕事をしつつ、アルザスの魅力をお届けできればと思っています。
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