#20 コンポントムの名産・カシューナッツ!驚きの結実と加工工程。
コンポントムからこんにちは!
コンポントム特派員の舛屋彩子です。
今年もこれの季節がやってきました。
![カシューナッツ3種.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/kampongthom/assets_c/2019/04/b51125310fc182f9e79a0418bb478694596a3ea5-thumb-730x974-443691.jpg)
カシューナッツです!
(とはいえこの記事をリリースするのが相当遅れてしまったので
既に収穫シーズンは終盤を迎えておりますが・・・)
コンポントムは、カンボジア内でも有数のカシューナッツの産地。
毎年2月後半頃になると、市場にカシューアップル(カシューナッツの果実部分)が並び始めます。
(収穫は例年2月後半〜5月上旬頃まで)
![cashew apple黄色.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/kampongthom/assets_c/2019/04/a7a5f0ce65fc85c9d035159267fd25d23769b18b-thumb-730x548-443693.jpg)
カシューアップルなんて、日本で見かけることないですよね?
それどころか、カシューナッツの実り方すら知りませんでした。
私たちに馴染みのあるナッツ部分は、カシューアップルにくっついている種子部分。
これを加工して、食べれるようにしたのがカシューナッツ。
こちらがカシューナッツの木です。
![カシューの木.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/kampongthom/assets_c/2019/04/5b44b6acad46189b0bcae3f9db78d5f1edd97e2d-thumb-730x487-443696.jpg)
カシューナッツの木はあまり水をあげなくとも育つ、非常に強い作物。
カシューナッツのお花って見たことありますか?
![カシューの花.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/kampongthom/assets_c/2019/04/19049404e6d66d07dfd958459f0fdbdbd427212c-thumb-730x487-443698.jpg)
小さくとも可憐に咲いています。
甘い香りが、カシューナッツの甘みの強さを連想させます。
(私だけかもしれません笑)
![カシューなりたて.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/kampongthom/assets_c/2019/04/83ddf6305494fd78f4e29caca6d379944c32d810-thumb-730x487-443700.jpg)
種子部分がにょきっと生えてきています!
これがもう少し成長すると・・・
こうなります。
![カシューアップル結実.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/kampongthom/assets_c/2019/04/ea11d42829cf7716c99f306993fd235f361abf06-thumb-730x974-443718.jpg)
WOW!
見事にカシューアップルが育っております。
カシューアップルの実には赤と黄色があり、
ローカル曰く、黄色い方が甘くて美味しいんだとか。
気にして食べてみたことはありませんでしたが、
確かに、市場に並んでいるのも黄色ばかりです。
このカシューアップル、痛みが早いそうで
あまり遠くまで出回ることはないそう。
地産地消ですね。
地元の方はカシューアップルをどのように食べるのかと言うと、
そのままの味を楽しんだり
唐辛子塩を付けて食したり。
気になるお味はというと、桃を少し渋くした感じ。
非常に水々しく、ワイルドにかぶり付く際は汁気に注意です。笑
アフリカのモザンビークではカシューアップルジュースというのがあり、
インドでは果汁を発酵させてお酒にするそうですが、
こちらではカシューアップルを製品化したものはまだ見たことがありません。
カシュージュースは、解熱や胃腸粘膜保護などの効果があり、
インフルエンザの治療にも飲用されている民族もあるようです。
ただカシューナッツはウルシ科。
ウルシへの感受性が強い方は注意が必要かもしれません。
・・・でも、真似してやってみました。
![カシュージュース.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/kampongthom/assets_c/2019/04/7461739bc15097bd33cf8d64b12cb1264680393b-thumb-730x730-443702.jpg)
こちらがカシューアップル1個から取れる果汁の量。
水々しさがおわかり頂けるかと思います。
番外編、カシューアップルジャム。
![カシュージャム.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/kampongthom/assets_c/2019/04/e63b786cdea6bc2d9f63189898b02e2486fc0b56-thumb-730x974-443704.jpg)
・・・うーん、美味しいのだけれど、
普通に美味しいので特筆する特徴なし、と言ったところでしょうか。笑
個人的ヒットはカシューナッツジャム。
カシューナッツをミキサーにかけて、
水適量、ヤシ砂糖と一緒に鍋で煮詰めるだけ。
![カシューナッツジャム.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/kampongthom/assets_c/2019/04/e4a70998dfac762181f2e7ad79cf4ebfb2ea75d2-thumb-730x974-443708.jpg)
カシューの甘さに、毎朝幸せ感じます。
カシューナッツを食べれるようにするまでにどのような加工工程を紹介していきましょう。
まずは、カシューアップルから種子部分を取り、
乾燥させます。
![カシュー乾燥中.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/kampongthom/assets_c/2019/04/f52e1b012a12d55788d08c4011bfb93dda9c14b9-thumb-730x974-443706.jpg)
その後、加熱処理して種子を冷まします。
![カシュー加熱処理.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/kampongthom/assets_c/2019/04/d90cec68e5f331b06c8131fe16508ec6e147637b-thumb-730x487-443710.jpg)
1日おいてから、再度乾燥。
そして殻剥きに取り掛かります。
![カシュー加工工場.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/kampongthom/assets_c/2019/04/0247f9aa59f8e4cb1f818326f42139aafa2407e5-thumb-730x906-443712.jpg)
こちらが殻取りに使われる機械。
![IMG_0328.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/kampongthom/assets_c/2019/04/IMG_0328-thumb-730x487-443714.jpg)
そして最後の薄皮取りへ。
(薄皮部分と一緒に食してもその渋みがいい味出してます)
![IMG_0333.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/kampongthom/assets_c/2019/04/IMG_0333-thumb-730x487-443716.jpg)
実は、食べれるようになるまでに、大変手間のかかる木の実だったんですね。
他のナッツ類と比べて値段が張るのも納得です。
カンボジアで生産されたカシューナッツは主に国外に輸出され、
国外で加工されます。が!
コンポントム・サンボープレイクック遺跡近くの村には
カシューナッツの加工場があります。
村周辺の契約農家から仕入れたカシューナッツを加工・販売。
この辺は土壌が良く、甘みの強い良質なカシューナッツが獲れるんだとか。
なんと、プノンペンにあるイオンモールにある人気お土産店、
"AMAZING CAMBODIA"でも、サンボー産カシューの取り扱いがあります。
コンポントムでは、サンボープレイクック遺跡内コミュニティレストランでも販売していますので、
ぜひチェックしてみて下さいね^^
(カシューナッツはクメール語で"スヴァイチャンティー"です!)
・・・例の如く長くなってしまいましたが、
最後までお読み頂きありがとうございました!
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