【赤淵川】富士に流れる幻の滝めぐり【水神】
みなさん、こんにちは。静岡・富士特派員の、わや猫です。
近年、気候変動による大雨がよく振りますが、みなさんの住む地域は、ご無事でしょうか?
僕の住んでいる富士市も、昔は、よく富士川の氾濫に悩まされていた地域ですが
近年は整備も進み、特に目立って大きな水害は、発生しなくなりました。
さて今回は、そんな富士市で、逆に水量が少ない赤淵川(赤渕川)に注目してみましょう。
愛鷹連峰の南西。富士市桑崎地区より、国道1号線付近にある沼川まで続いている、赤淵川。
その川の途中に、いくつかの滝が点在しますが、なにぶん水量の少ない川なので
いずれも普段は枯滝となり、その姿を目にする事ができない、幻の滝なのです。
故に、市内に住んでいても、その存在を知らない人が多いため、ここで各滝を紹介します。
まずは、下流側より順番に。富士岡地区にある、花川戸の滝です。落差13m。
![pic_o01.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/fuji/assets_c/2019/09/pic_o01-thumb-730x548-473335.jpg)
この画像は水量の少ない時ですが、滝の上の方に空いた、大きな甌穴がよく見えます。
以前は、この滝を見るには、もう少し下流から川の中を歩いてくる必要がありましたが、
2014年に新花川戸大橋が完成し、橋の上から簡単に見下ろせるようになりました。
川のだいぶ下流にある滝なので水質は悪いのですが、アクセスが簡単なのが魅力です。
続いて少し川をさかのぼり、間門地区にある不動の滝へ。落差22m。
![pic_o02.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/fuji/assets_c/2019/09/pic_o02-thumb-730x548-473336.jpg)
滝壺にある岩に、落ちた水がぶつかり、左右へ流れが別れている滝です。
この滝の裏に、不動を祀っていた事が、名前の由来となっているとの事。
しかし残念ながら、この滝は、新東名高速道路の高架橋工事に伴って
立ち入る事ができなくなってしまい、現在は見る事ができません。
気を取り直して次へ向かいます。鵜無ケ淵地区まで上ると現れる、猿棚の滝。
![pic_o03.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/fuji/assets_c/2019/09/pic_o03-thumb-730x548-473334.jpg)
落差36mという高さもさる事ながら、その切り立った絶壁は圧巻です。
水量が多いときには豪快な滝が姿を表しますが、なかなかお目に掛かる事ができない滝です。
滝壷まで行くには川の中を進まなければならないのですが、林道からも見下ろす事ができます。
同じく鵜無ケ淵より。猿棚から、もう少し上流に位置する銚子ヶ淵の滝。落差15m。
![pic_o04.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/fuji/assets_c/2019/09/pic_o04-thumb-730x547-473338.jpg)
こちらは、吉永第二小学校近くの道路から見下ろせるため、花川戸同様にアクセスが容易です。
赤淵川の滝を巡るさいは、この滝の水量を目安にするのも良いでしょう。
次は、いよいよ桑崎地区へと突入。住宅地の奥にある、足掛けの滝へ。落差10m。
![pic_o05.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/fuji/assets_c/2019/09/pic_o05-thumb-730x548-473337.jpg)
民家の近くを流れている滝で、落差ほどの大きさも感じず、今までの滝に比べたら地味でしょうか。
住宅地奥の、集会場がある広場から見下ろすことができるので、アクセスは難しくありません。
さて、ここまで5つの滝を見て回りましたが、最後の滝は、林道桑崎線を2kmほど上った山の中となります。
牛ヶ淵の滝。林道から赤淵川に降り、20分ほど沢登りをしなければたどり着けない、まさに幻の滝です。
![pic_o06.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/fuji/assets_c/2019/09/pic_o06-thumb-730x548-473340.jpg)
道中、大きな岩を登ったり降りたりしながら進むので、アクセスは非常に大変で、怪我の危険も
伴いますが、その分、到着した時の感動は、ひとしおでした。落差自体は8mと大きくありません。
以上6つの滝が、赤淵川の幻の滝となります。他にも探せば、まだまだ名もなき滝がありそうです。
最後に、林道桑崎線の終点から、さらに奥へと進んだ先にある、水神をお参りします。
![pic_o07.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/fuji/assets_c/2019/09/pic_o07-thumb-730x548-473339.jpg)
この水神があるのは、すでに標高800mを過ぎた山の中です。(ちなみに牛ヶ淵の滝は標高500mほど)
昔は、ここから桑崎地区へと生活用水を引いていたらしく、この水神は、その当時の名残りとなります。
幻の滝巡りの末にたどり着いた、山奥の水神。長年住んでいる地域でも、まだまだ
知らない場所が、たくさんあるのだという事を、赤淵川を通じて教えられました。
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