新型コロナウイルス流行に伴うトビリシでの東洋人差別について②
新型コロナウイルスの流行が広がりはじめ、トビリシでの東洋人差別に関する記事を書いてから約1ヵ月が経過しました。
ジョージアでは2020年2月26日付で最初の新型コロナウイルス感染者が確認され、3月6日の時点で9名の感染者が報告されています。
ここまでの感染者はいずれもジョージア人で、最近イランやイタリアに渡航歴がある者およびその感染者と接触した者だと聞いています。
ジョージアでも感染者が確認されたことにより、新型コロナウイルスに対する警戒心が国民の間で高まっていることを感じます。
したがって東洋人差別の件に関しても、これからが正念場かもしれません。
ここまでの私の体験および、ほかの日本人の体験談を総合すると、今起こり得る問題はおもに以下の3種類ではないでしょうか。
①タクシーの乗車拒否や入店拒否などサービスが利用できない場合。
②「ヴィルシ(ウイルスの意)」や「コロナ」など露骨な言葉を浴びせられる場合。
③東洋人として新型コロナウイルスを警戒して怖がられる場合。
①に関してはまだ私は体験していません。
②に関しては先日、メトロ・トビリシのステーション・スクエア駅のエスカレーターの反対側から「コロナ」という言葉が聞こえてきました。
ただし2日に1度のペースでは必ず外出しているなかで、はっきり認識したのはこの1件だけです。
もちろん気づいていないところでいわれているのでしょうが、世界各地の露骨な発言のニュースも目にするなかで、トビリシは今のところそこまで劣悪ではない気はしています。
③に関しては心当たりが何回かあって、子供もしくは個人商店の店員が多かった気がします。
※相手の表情から読み取っていることなので、「心当たり」という表現にします。
私は今このような状況にあり、そこからいくつかのことを感じています。
まずはメトロ。
メトロ車両は閉鎖空間で感染に対する警戒心が高まる場所である上に、メトロのエスカレーターは反対側から悪口を言って逃げられるのでいわれやすいんですよね。
そういった発言に敏感なのであれば、近い距離はなるべくメトロを使わずに歩くのも今の時期はいいのかもしれません。
あと、トビリシの町は観光地エリアと比較的ローカルなエリアに分けられます。
観光地エリアとしては以下の3エリアがメインといえるのではないでしょうか。
①リバティ・スクエア(自由広場)からメトロ・トビリシのルスタヴェリ駅周辺までのルスタヴェリ通り。
②リバティ・スクエアから伸びるコテ・アフハジ通り(旧市街の中心地)。
③メトロ・トビリシのマルジャニシュヴィリ駅周辺。
↑ルスタヴェリ通り。
↑ルスタヴェリ通り。
↑コテ・アフハジ通り。
↑旧市街の観光の中心、ゴルガサリ広場(コテ・アフハジ通り沿い)。
↑マルジャニシュヴィリ駅。
↑マルジャニシュヴィリ駅前。
そしてこれらのエリアから外れるにしたがってローカルなエリアとなります。
観光地エリアでは普段から外国人(アジア人を含む)を頻繁に目にするので、外国人に慣れているといえるでしょう。
観光地に比べてローカルなエリアでは普段からアジア人を目にすることがまずないので、こういった場合には過剰に反応する傾向があると感じます。
旅行者としてトビリシに滞在する場合、観光地エリアに宿を取ってそのエリアの店を利用するのも嫌な経験を極力避けるための手かもしれません。
私は最近、リバティ・スクエア近くにあるヴェクア通りのスーパー・カルフールをよく利用します。
こちらのカルフールでは新型コロナウイルスに関して理解がある店員が多い気がします。
最近スーパーのレジで会計をする時はできる限り、自分が新型コロナウイルスに感染していないことを説明しています。
ここのカルフールの店員はその話をすると話が弾むことがよくあります。
まだ語学に問題があるので深い話はできませんが。笑
先日は逆に「安心するのは早いわ、私がかかってるかもしれないわよ」と冗談で返されました。
こういった時は心が和みます。
以上、個人的な感想がメインになってしまいましたが、トビリシでの東洋人に対しての扱いをレポートしました。
■カルフール・ヴェクア通り店
住所: 3 Vekua Street,Tbilisi,Georgia
(3 ვეკუას ქუჩა,თბილისი)
筆者
ジョージア特派員
fujinee
ジョージアのトビリシに住んでいます。音楽や芸術が好きなので、そのような記事が多くなります。
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