【コロナ禍で再開した店】愛しのエンパナーダ NYCクイーンズ区 ご近所の異国グルメ
ニューヨークシティ クイーンズ区は各国が集まる
ニューヨークシティは人種のるつぼといわれますが、その中でも特に民族的な多様性が高いのが、私の住むクイーンズ区です。住民の約半数は移民であり、エリアによって民族的な片寄りがあります。私の住むエリアでは、メキシコやコロンビアなどラテン系(スペイン語圏)、中国系、タイ系、インドネシア系、インド系などが多いです。白人は少なく、ロシア人、またなぜかアーミッシュ(ペンシルバニア州に多く住むキリスト教系集団)を見かけることもありますね。中国系とスペイン語圏が二大勢力で、圧倒的多数を占めます。一方、日本人はマイノリティー(少数派)。
いろいろな言語が飛び交い、それぞれの民族のファッションを身にまとい、それぞれの文化があります。クイーンズ区は、食いしん坊にとって、各国のグルメが食べられる、興味深い地域でもあります。
コロナ禍により、アメリカの6割のレストランが閉店した
コロナ禍により休業していたアメリカのレストランの60%が、再開できずに閉店したそうです。2020年8月現在店内飲食が許可されていない(デリバリーあるいは持ち帰り、テラス席などの店外飲食のみ)ニューヨークシティでは、3軒に1軒のレストランが営業を再開できないとも言われています(個人的には、半数以上では?と感じています)。そのなかで、生き残り頑張って再開している店が気になります。現在は不要不急の外出を控える時期でもあり、徒歩圏内などで行けるご近所の異国グルメを、ときどきアップしたいと思います。
■参照
ラテン系の人たちになじみ深いスナック
ニューヨークシティでエンパナーダというと、ラテン系(スペイン語圏)の人たちになじみ深いスナックで、私も初めて食べたのは、ラテン系の人にご馳走してもらったのがきっかけでした。小麦粉やコーンの粉の皮で、牛肉や鶏肉、豆、ジャガイモ、チーズなど各国独自のフィリング(具材)を包んだもので、揚げる場合も焼く場合もあるようです。形は半月型で、片手で食べられるワンハンドスナック。小腹が空いたときのおやつにもいいですし、ワインにも合います。
エンパナーダの専門店 Empanadas Cafe(エンパナーダ カフェ)
![IMG_5249.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/newyork3/assets_c/2020/08/IMG_5249-thumb-730x973-522119.jpg)
エンパナーダの専門店が比較的近所にあるのを数年前に知り、そのときからたびたび通っているお気に入りの店"Empanadas Cafe(エンパナーダ カフェ)"。地下鉄など交通のアクセスがいいとは言えないのですが、小さな店はいつも混んでいます。新型コロナウイルス感染の非常事態宣言以降、6月まで店舗は休業。久しぶりに訪れてみると、一枚ガラスだったガラス窓は、店内に入らなくてもいいように、開閉できるガラス窓に変更され、コロナ感染防止仕様になっていました。
コロナ感染防止仕様になった店
![IMG_5244.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/newyork3/assets_c/2020/08/IMG_5244-thumb-730x501-522121.jpg)
小さな店の左右のガラス窓は、オーダーはこっち、受け取りはこっちとサインがありますが、実際にはサインと逆で接客していました。一方通行であれば、どっちでもいいのでしょう(苦笑)。2020年8月現在店内飲食が禁止のニューヨークで、店内に入れないよう、ドアはロックがしてあるようでした。以前は、店内で注文し、小さなテーブルが3つほど、小さなカウンター席がありました。
![IMG_5242.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/newyork3/assets_c/2020/08/IMG_5242-thumb-730x926-522137.jpg)
コロナ以前に数名働いていた、若いサーバー(ウエイトレス)は見当たらず、オーダーを取り、商品を手渡してくれるのは女性1名でこなしていました。次々と客は途切れませんでしたが、以前と同じとはいかず、店を閉めていた間の損失を考えると、複数名のスタッフを雇う余裕はないのでしょう。接客に1名、キッチンに1名がせいぜいだと思います。
エンパナーダのメニュー
![IMG_5247.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/newyork3/assets_c/2020/08/IMG_5247-thumb-730x813-522125.jpg)
Empanadas Cafe(エンパナーダ カフェ)のエンパナーダは、専門店だけあって種類が豊富。外皮は、コーンの粉、小麦粉、全粒粉があります。具材は外皮に合わせたメニューになっており、外皮により中身が異なります。エンパナーダの具材で一般的なものは、ビーフとポテト、チキン、ポーク、チーズなどだと思います。
過去に、外皮を3種類とも食べてみましたが、個人的には、小麦粉が好みです。中の具材も食べているうち好みが決まり、オーダーはいつも3種類に固定しました。
夏にオーダーしたいアイスクリーム
![IMG_5241.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/newyork3/assets_c/2020/08/IMG_5241-thumb-730x615-522127.jpg)
この店で、夏に絶対オーダーしたいのが、アイスクリーム(Helado ヘラド)。いちご果肉がたっぷり入っており、美味。ひとつ$2.5。エンパナーダはオーダ後に揚げるので、アイスクリームを食べながら待つのが、おすすめ。
お持ち帰りしたエンパナーダ
![IMG_4163.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/newyork3/assets_c/2020/08/a4efc2ff7142436b85c48edabcc40ad3dd3b82a0-thumb-730x500-522129.jpg)
エンパナーダをお持ち帰りにしました。この店の好きなところは、ソースを無料でくれること。唐辛子とシアントロの入ったグリーンソース(チミチュリソース)は、エンパナーダだけでなく、お肉につけてもおいしい。オレンジ色はオーロラソースで、ケチャップとマヨネーズ。
また、女性オーナーシェフだけに繊細な気遣いがあり、種類ごとにメニュー名が書いてある小袋に入れてくれるので、中身がわかりやすいところも気に入っています。
ハムとチーズ(小麦粉)
![IMG_4171.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/newyork3/assets_c/2020/08/588b2831a21efe7e404be021b0a5a0de143c37c1-thumb-730x500-522131.jpg)
刻んだハムととろけるチーズがおいしい。
ほうれん草とリコッタチーズ(小麦粉)
![IMG_4180.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/newyork3/assets_c/2020/08/IMG_4180-thumb-730x501-522133.jpg)
このエンパナーダは、ワインと合わせたい。ほうれん草とリコッタチーズがマッチする、大人味。
たまごとベーコン、ハム、チーズ(小麦粉)
![IMG_4176.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/newyork3/assets_c/2020/08/5deaaccf488b7d6eb38f55c6b020aaf9709bd81b-thumb-730x500-522135.jpg)
朝食(Breakfast)とネーミングされた、スクランブルエッグとベーコン、ハム、チーズ。優しい味わいが好きです。
できたてがおいしいと思いますが、時間が経っても、フライパンで温めなおすと、さっくりおいしく食べられます。
現在はまだ、新型コロナウイルスの感染拡大防止の時期であり、海外旅行は先の話になりますが、収束後いつかニューヨークに異国の味を試しに来てくださいね。
All Photos by Sara Aoyama
■Empanadas Cafe(エンパナーダ カフェ)
・住所: 5627 Van Doren St, Queens, NY 11368
・電話: 718-592-7288
・営業時間: 7:00〜20:00
・定休日: 月曜日
2020年8月現在の情報のため、変更する可能性があります。詳しくは、公式ウェブサイトで確認してください。
![](https://static.arukikata.co.jp/data/profile/11000/10074/20221012_143557_0f9ceef8_w320.jpg)
筆者
アメリカ・ニューヨーク特派員
青山 沙羅
はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。
【記載内容について】
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