英国王室ゆかりの伝統料理「コロネーション・チキン」

公開日 : 2022年01月31日
最終更新 :
筆者 : June

Sut Mae!(シュマイ!こんにちは!)

今回は私がイギリスに永住してから知った、今や大好物の英国伝統料理「コロネーション・チキン(Coronation Chicken)」を紹介します。

IMG_5229.jpg

▲ イギリスでは定番のコロネーション・チキン・サンドイッチ

"戴冠式"を意味するコロネーションと名付けられたこの料理は1953年に行われたエリザベス2世女王の戴冠式昼食会のメニューとして考案された特別料理です。

正式名は「プーレ・レーヌ・エリザベス(Poulet Reine Elizabeth)」。

フランスの有名料理学校「ル・コルドン・ブルー」を卒業し、ロンドン校を開校したローズマリー・ヒューム校長が考案しました。

オリジナルはローストした鶏肉をカレー風味のクリームソースで和え、レーズンやアンズなどを宝石のように散らばせたロイヤルな盛り付けの料理だったそうです。

当時のイギリスはまだ配給制で王室の祝い事とはいえ食料の調達は容易ではありませんでした。しかし世界各国から集まった350人のゲストをこの特別料理でもてなした昼食会は大成功!

こうして、コロネーション・チキンは英国王室ゆかりの伝統料理となったのです。

ちなみにル・コルドン・ブルー・ロンドン校のカフェでは当時のレシピを現代風にアレンジしたコロネーション・チキンをランチメニューとして提供してます。

観光名所の大英博物館から徒歩数分の場所なので興味のある方はぜひ、立ち寄ってご賞味ください。

■ Cafe Le Cordon Bleu

・ 住所: Pied Bull Yard, 15 Bloomsbury Square, London WC1A 2LS

ここまでの記事を読んで、そんな由緒正しい伝統料理が庶民である私の大好物? イギリスの定番サンドイッチ? と思われたかも知れません。

実はその後、クリームソースの代わりにマヨネーズとカレー粉を使ったサラダ仕立ての手軽なレシピが国民の間で広まり、レストランや家庭で簡単に作れらるようになりました。

そして、今ではコロネーションチキンのサンドイッチはスーパーでも売られているほどの人気メニュー。

IMG_5237.jpg

▲ スーパー「モリソンズ」のコロネーション・チキン・サンドイッチ

私がカレッジの調理科コースで教えてもらったレシピをこっそり伝授します。

名前の通り、本当に簡単なのでよろしければ、今夜の一品にいかがでしょうか!?

■ 簡単コロネーション・チキンのレシピ(Easy Coronation Chicken Recipe)

材料: 鶏胸肉1枚、マヨネーズ50g、カレー粉 小さじ1、マンゴー・チャツネ 小さじ1、レーズン 適量、アンズ 適量、塩 適量

作り方: 鶏肉を茹でて、火が通ったら完全に冷ます。冷めたら、さいの目状にカットし、他の材料と和えるだけ。味見をして、好みで調味料の加減は調整してください。

※ ローストしたチキンでもOK! サラダやサンドイッチはもちろん、ジャケット・ポテト(ベイクド・ポテト)の付け合わせとしても人気です。

そして、コロナ禍が収束したら、ぜひ本場イギリスでこの王室ゆかりの伝統料理「コロネーション・チキン」を味わってみてください。

筆者

イギリス特派員

June

60カ国以上の渡航歴あり。2016年、結婚を機に英ウェールズへ移住。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。