夏のヴァカンスナポリに戻りました。

公開日 : 2022年08月18日
最終更新 :
筆者 : ピッパ

皆さん、こんにちは!

Ciao a tutti!

日本から先日ナポリへ戻ってきました。今回はトランジットを含めて自宅からナポリの自宅までとなりますと38時間プラス2時間もかかり、非常に疲れました。その道中、実母は結局家で倒れてしまい、入院することになりました。私といた時はなんとか二人で母の車いすを押しながら近所のスーパーへ久しぶりに行ったり、食べにもいったり、電車に乗って宝塚ホテルへバリアフリーのある部屋にしてもらって一泊プチヴァカンスに行ったりと、仲良く穏やかに過ごすことができたのに、とても残念でしたが、発見者はいつも来てくれる介護ヘルパーさん、その後救急車に運ばれ、ケアマネージャー、妹二人と、叔母さん、叔父さんが手伝ってくれなんとか母は助かりました。母もあの体で一人暮らしは限界だったと思われます、数年前から施設に入った方が私も心配が少なくなると言っていましたが、自宅を離れるのに抵抗をしていたため、なかなか首を縦にふらず、ケアマネージャーと相談の上母の意思を尊重し、介護3の判定でありながら、自宅介護を選択し、介護ヘルパーが毎日きて主治医も月に2度、看護師、歯医者、リハビリの先生今年になり湿疹ができ皮膚科の先生にも自宅へ来てもらいながらやっとの思いで母は生活をしていました。

なので、個人的にはホットひと安心です。少なくてもしばらくは病院が母を守ってくれますので何かあれば連絡もきます。

自宅ですと、こちらから電話をかけてもなかなかとってくれないときには変に心配したりしていました。

母の方は自宅にいることができないので残念そうでしたが、今年から日帰りデイサービスにも通い、本音はもう一人で生活は難しいとわかっていたと感じています。

実父が亡くなりかれこれ10年以上が経ち、日本に住んでいる実の妹たちは母とはあまり仲良くなく、音信不通、疎遠でした。イタリアに住んでいる私にずっと母の世話を丸投げにし、さすがに私もだんだんと年齢も重ね、心身ともに正直疲れていました。<どうして妹たちは何もしてくれないのだろう?>と何度も思いましたし、<少しは自宅へ戻ったら?>というと、<おねいちゃんが面倒を見れば?!!!>と言われっぱなしで、、、苦 

子供たちがいる母親は強いですね、なにかと忙しいのは私も学校で教鞭をとっていましたので理解できますが、それでもあまりにも忙しい忙しいと逃げるばかり、、、面倒なことは擦り付け、どうしてこんなエゴイストな大人に成長してしまったのだろうと逆に悲しくもなり不憫にもなりました。

初めは私も仕方なくしていたところもありましたが、だんだんと母の世話を心からすると楽しくなってきたのです。それは、母を通していろんな素敵な経験ができたからです。母は顔が広く、学生時代からの友人たちや大人になってからの友人たちとの交流、実家の近所の人たち、母の主治医の先生、看護師さん、介護ヘルパーさん、リハビリの先生、歯医者、皮膚科の先生、ケアマネージャー等話をすればするほど、そのことが私の人生にとってとても役に立ち、例えば、母とイタリアから電話をかけただけで、その後私自身がほっこりし、なんと自分の運までなんだか上がってきて、それはそれはもう目に見えて本当に効果てきめんでした。

運がよくなるからと母の介護をしていたわけではなく、あとから運がついてくるという感じで、考えてみてもあの時そうだったこの時もなるほどこうだったなあと思い返せば返すほど思い当たることが出てくるのです。

よくいいますよね、先祖に感謝をし、お墓参りに行くようにと、当たり前のことだけど、その当たり前のことをおろそかに自分軸で生きている人たちが多い中、私も気付かされることがただありました。

この世に生んでくれて育ててくれた両親つまり人生の根っこの部分をしっかりと大切にすると、それぞれ人生の花が自然に幸せに咲くのでは?と思いました。

その上、母を通して近い将来私も重い病気をするかもしれません、自分に置き換えて私ならどうするかなあとか考えたり、いろんな人たちとの触れ合いの中で、この人はこんな素敵なところがあるなあ、私もこうなれたらいいなあとか、あの人は意外とこんな冷たい人だったんだ!とでも私はこうにはならないと、逆に反面教師にしたりして自分を見つめなおし体験していました。

なので、私自身はこんなに遠く離れた距離に普段住んでいても心の距離は近かったと思います、これまでも年に数回里帰りもしましたし、コロナ禍でなかなか帰国できなかったこともありましたが、それでもできることはやれたと達成感があり後悔はしていません。

皆さんも親と同居されている人以外は、海外や実家から距離のある所に住んでいる人も多いかと思われます、コロナなどの伝染病、仕事など、なかなか親元へ帰ることもできないこともありますが、今ではインターネットが普及し、メールで簡単にやり取りもできますし、時々は電話をし、たわいもない話をしながら近況報告し、心の距離を近くにするとお互い良い関係が作れるのかと思います。妹たちは前回の入院では一度もお見舞いに来ませんでしたが、やっと今回入院するときには来てくれましたので、これから徐々に関係修復できればと私はあまり出しゃばらずでも決して丸投げはせず、むしろ私が最後まで介護したい!!!けれどイタリアにいる時は母と電話で連絡しながらそっと見守ろうと思っています。

ピッパ

筆者

イタリア特派員

ピッパ

イタリアミラノへオペラ留学後日伊間を往復する暮らしを初め、結婚後はイタリア各地に移住。

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