日本に持ち込んではいけない荷物と検疫、入国審査、税関

公開日 : 2022年12月28日
最終更新 :

関税定率法という法律やワシントン条約によって海外から日本へ持ち込めないものが決められています。麻薬や銃火器のようなものは論外として、旅行者が知らずに持ち込んでしまいがちなものをあげ、帰国時の手続きの流れをおさらいしていきます。

日本へ持ち込んではいけないもの

コピー商品

いわゆる有名ブランドのニセモノ。本物と信じて購入したものであっても、税関でニセモノと判明したら持ち帰ることはできません。罪に問われることはないですが、万が一ニセモノと知りながら日本に持ち込もうとすれば犯罪になってしまいます。値段が異常に安かったり、購入した店が怪しげだったりした場合はニセモノであることが多いので、ブランド品は直営店などしっかりした店で購入してください。

ワシントン条約で定められたもの

絶滅する恐れがある動植物の保護を目的に、輸出・輸入を規制するワシントン条約で定められている毛皮、皮革製品、象牙製品などが持ち込み禁止の対象となります。トラやヒョウといったネコ科の動物の毛皮、ワニやトカゲなどは虫類の皮で作られたものは規制の対象。これらは製品化されているものだけでなく、生きている動物も同様です。

外国で購入する際に問題ないと言われても、税関で規制対象品と判明すれば、(1)その場で放棄する、(2)自分で費用を負担し、現地に送り返す、(3)正式に輸入許可を得るまで有料で業者に預かってもらう、のうちのいずれかを選択しなくてはいけません。これらの商品を購入する場合は、信用できる業者を選ぶこと。また、ワシントン条約にふれそうなものは買わないことが一番です。

食品、植物

肉製品(ハム・ソーセージ、点心など)、果物、植物の種、土のついた花などは、そのまま持ち込むことはできません。製品によっては現地(出発地)で検疫を受けており、日本への持ち込みが許可されているものもありますが、それ以外のものは基本的にすべて持ち込みが禁止されているので要注意です。

例えば、東南アジアから現地の果物や花をおみやげに買ってこようと思っても、残念ながら家には持ち帰れません。これは、日本国内に存在しない寄生虫や病原菌を国内に持ち込ませないための、検疫上の対策。肉製品も同様で、輸出国政府機関発行の検査証明書のあるもの以外は、国内に持ち込めません。ただし、魚製品は規制対象外になっています。

帰国時の検疫、入国審査、税関 での手続き

飛行機を降りてから日本に入るまでの手続きは以下のような流れになっています。

帰国時の手続き1 検疫

国内にない病原菌を外国から持ち込まれることを水際でくい止めるのが検疫の役割です。
一部地域(東南アジア、南アジア、中南米、アフリカの一部)からの帰国者を対象にして健康相談が行われます。これは帰国者に対し、体調、滞在中の病歴を尋ねるだけ。もし、旅行中に下痢をするなど体調をくずした場合は正直に申し出ること。場合によっては健康診断を受けたり、病院で精密検査を受けるよう、すすめられることもあります。

帰国時の手続き2 入国審査

パスポートを提示し、帰国のスタンプを押してもらう。

帰国時の手続き3 動物検疫・植物検疫

検疫は、動植物やその加工品なども対象となります。内容については、上の「日本へ持ち込んではいけない荷物をご覧ください。

帰国時の手続き4 税関

ターンテーブルで荷物を受け取ったら最後に税関を通ります。申告するものがない人は緑の表示のカウンターで、記入した「税関申告書(携帯品・別送品 申告書)」を提出します。審査官からパスポートと記入した「税関申告書(携帯品・別送品 申告書)」の提示を求められ、どこから帰国したのか尋ねられ、たまにバッグを開けて検査をされることがあります。

申告するものがある人は赤の表示のカウンターへ向かう。赤のカウンターでは、機内で記入した「税関申告書(携帯品・別送品 申告書)」を提出。旅先から日本へ荷物を送った場合は、申告書を2通提出し、1通に確認印をもらいましょう。簡単な審査の後、所定の場所で税金を納めます。

海外からの帰国時に参考になるリンク

厚生労働省検疫所 海外旅行者のための感染症情報
http://www.forth.go.jp/

農林水産省 動物検疫所
http://www.maff.go.jp/aqs

農林水産省 植物防疫所
http://www.maff.go.jp/pps

税関ホームページ
http://www.customs.go.jp/

筆者

地球の歩き方ウェブ運営チーム

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