サン・ジョルディの日とバレンシアのブックフェア
今日4月23日は世界図書・著作権デー(World Book and Copyright Day) です。簡単に『世界本の日』とも言われていますね。シェークスピアの命日にあたることが由来と聞きました。余談ですが、ドン・キホーテを書いたセルバンテスもこの日が命日だという説もあるものの、ネットで調べると4月22日と書かれているサイトも。なぜ?と思っていろいろ探していたら、イギリス(シェークスピア)はユリウス暦、スペイン(セルバンテス)はグレゴリオ暦だったので、厳密に言うと2人の命日は同じ日ではないという説明を見つけました。
さて、4月23日はカタルーニャ州の守護聖人である聖ジョルディ(サン・ジョルディ)の日でもあります。騎士だったサン・ジョルディはドラゴンと戦っていけにえになっていた王女を救い出し、剣を刺されたドラゴンから血が流れ、そこに赤いバラが咲いたという伝説が残っています。
カタルーニャにはこのサン・ジョルディの日を祝う特別で素敵な習慣があります。男性は女性にバラの花を、女性は男性に本を贈るのです。実際には、親子や親しい友人間でも贈り合うのだとか。友人が働いていたバルセロナ郊外の大きな会社では、この日に社長が全社員に1冊の本をプレゼントしていたそうです。サン・ジョルディの日が近づくと町には本や花の屋台が並び、ガウディのつくったカサ・バトリョも赤いバラで覆われます。バラと本。とてもロマンティックな習慣ですよね。
さて、バレンシアでは世界本の日に少し遅れて、毎年恒例のブックフェアが開催されます。1965年にスタートし、今年で58回を迎えるのだとか。期間は4月27日(木)~5月7日(日)までで、会場はビベロス庭園(Jardines del Real/Jardines de Viveros)です。数々の本の屋台が出るほか、トークショーや子ども向けのイベントも開かれます。スペイン人は本を読まない印象があるのですが、ここに大勢集まる様子を見ると嬉しくなります。
バレンシア ブックフェア
- 会期
- 4月27日(木)~5月7日(日)
- 場所
- ビベロス庭園
- 時間
- 平日11:00~14:00、17:00~20:30、土日祝日11:00~14:30、16:30~21:00
気持ちのいい陽気で庭園のバラが咲く時期でもあるので、期間中にバレンシアにお越しの方はぜひ足を延ばしてみてくださいね。
筆者
スペイン特派員
田川 敬子
東京生まれの東京育ち。オリーブオイル専門家としてスペインと日本で活動するほか、複数のウェブサイトにスペイン情報を寄稿。
【記載内容について】
「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。
掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。
本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。
※情報修正・更新依頼はこちら
【リンク先の情報について】
「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。
リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。
ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。
弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。