お城もリニューアル、進化を遂げた香港ディズニーランド!

公開日 : 2023年06月20日
最終更新 :
筆者 : 伊澤慶一

香港ディズニーランドは開業15周年を記念し、2020年11月にメインのお城をリニューアル。従来の高さから2倍以上スケールアップし、洗練された外観に生まれ変わりました。そして2022年6月、3Dプロジェクションマッピングやレーザー、噴水、花火などの演出を駆使したナイトショー「モーメンタス」もスタート。このショーを見るためだけでも行く価値がある! そう感じた最新の香港ディズニーランドをレポートします。

感動で震える、ナイトタイム・スペクタキュラー「モーメンタス」!

地下鉄の迪士尼駅(香港ディズニーランド・リゾート駅)を出たら入り口はすぐそこ
地下鉄の迪士尼駅(香港ディズニーランド・リゾート駅)を出たら入り口はすぐそこ

香港ディズニーランドは東京ディズニーランドに次いでアジアで2番目のディズニーパークとして2005年に開業。香港国際空港もあるランタオ島東部に位置し、「香港ディズニーランド・ホテル」や「ディズニー・エクスプローラーズ・ロッジ」などのホテルと合わせて「香港ディズニーランド・リゾート」を形成しています。

パークの敷地面積は約35万㎡。これは世界のディズニーパークの中でも小さいほうですが、日本未上陸アトラクションやショータイムなど見どころはたくさんあり、それらを1日ですべて見て回るには効率よくスケジュールを組む必要があります。

城の前の広場で毎日ミッキーらが出演するショー「フォロー・ユア・ドリーム」
城の前の広場で毎日ミッキーらが出演するショー「フォロー・ユア・ドリーム」

ゲートを抜け、古きよき時代のアメリカを再現した「メインストリートU.S.A.」を進むと、正面に見えてくるのが2020年11月にリニューアルしたお城「キャッスル・オブ・マジカル・ドリーム」です。

東京ディズニーランドのお城は「シンデレラ城」、またカリフォルニアやパリのディズニーランドのお城は「眠れる森の美女のお城」をモチーフにしていますが、このキャッスル・オブ・マジカル・ドリームはストーリーをひとつに特定することなく、白雪姫やモアナ、エルサ、ラプンツェルなど13の物語に登場するプリンセスや女王がモチーフとなったオリジナルのお城になっています。

正直、今まで見たどのプロジェクションマッピングショーよりも感動!
正直、今まで見たどのプロジェクションマッピングショーよりも感動!

そんなキャッスル・オブ・マジカル・ドリームがもっとも光輝くのが、ナイトタイム・スペクタキュラー「モーメンタス」です。3Dプロジェクションマッピングや噴水ショー、レーザー、花火を駆使した約20分間の壮大なショータイムで、20時〜21時半頃(季節によって変動。毎晩行われるわけではないので注意)からスタート。

鮮やかに七変化するプロジェクションマッピングや高々とあがる噴水&花火ももちろん感動的なのですが、見どころはなんと言ってもそのストーリー。誕生から最期の瞬間まで、「人生」をテーマにした全6章の章立ては感動の連続。40近いディズニー映画の名シーン、そして150ほどのキャラクターが登場し、スケールも壮大なものに仕上がっており、子供はもちろん大人もその世界観に吸い込まれて見入ってしまいます。

花火が打ち上がる日、そうでない日もあるとのことでそちらは運次第
花火が打ち上がる日、そうでない日もあるとのことでそちらは運次第

家族で鑑賞する方は冒頭の誕生や成長のシーン、カップルで見ている方はロマンスのシーンなど、人によって感動するシーンは違うかもしれません。ただその人の人生のステージによって必ず刺さるシーンがあり、自分も何年かあとに見たらまた見え方が変わっているかもしれない……そう感じさせる魅力がモーメンタスにはありました。

一方で『ライオンキング』や『リメンバー・ミー』、『モアナと伝説の海』、『アラジン』など、世代を超えて愛される名曲たちが、フルオーケストラのメドレー形式で出し惜しみなく奏でられる展開に、会場の一体感が徐々に増していくのが感じられました。モーメンタスのために書き下ろされたオリジナルのテーマ曲も加わり、まるで音楽フェスティバルに参加しているかのような高揚感を覚えたのでした。

スタート時間が遅いので事前に知らないと見ないで帰ってしまう方もいるかもしれませんが、香港ディズニーランドに行くならこのモーメンタス鑑賞を軸に計画を立てて欲しい、そう言いたくなるほどイチオシのナイトショーでした。ちなみにモーメンタスは特別観覧エリアがあり、プレミアムアクセスやビュッフェとのセットパッケージなどを購入することで、そちらに入場して鑑賞することも可能(詳しくは公式ホームページを参照)です。

日本未上陸や香港限定アトラクションがいっぱい!

カウボーイ人形のウッディがお出迎えするトイ・ストーリーランド
カウボーイ人形のウッディがお出迎えするトイ・ストーリーランド

続いては「香港ディズニーランドならでは」にこだわって、パークの見どころをご紹介します。

まず外せないのが、独立したテーマランドとしては香港が世界初となる「トイ・ストーリーランド」。カラフルでポップな世界観ですが、おもちゃのトイ・ソルジャーと一緒にパラシュートの降下訓練を行う「トイ・ソルジャー・パラシュート・ドロップ 」や、緑のラジコンカーRCに乗ってU字型のハーフパイプ型コースターを降下・上昇する「RCレーサー」など、スリリングな乗り物が揃っています。またトイ・ストーリーグッズを多数そろえたショップ「アンディーズ・トイ・ボックス」は、その名のとおりおもちゃ箱のようにワクワクするかわいいお店なので、ぜひ立ち寄ってみてください。

3匹のグリズリーベアが住む金の発掘鉱山が舞台のアトラクション
3匹のグリズリーベアが住む金の発掘鉱山が舞台のアトラクション

またゴールドラッシュ時代、アメリカの鉱山の町を舞台にした「グリズリー・ガルチ」も、世界で香港だけのテーマランドです。メインアトラクションの「ビッグ・グリズリー・マウンテン・ラナウェイ・マイン・カー」はジェットコースタータイプのアトラクションで、見た目や世界観はビッグサンダー・マウンテンに似ていますが、途中後ろ向きに走行したり、最後に急加速が待っていたりと、よりスリリングな展開が待ち構えています。

「グリズリー・ガルチ」では間欠泉が再現され、ところどころから水が噴出。うっかりよそ見をして歩いていると、地面から吹き出す噴水や水鉄砲などでびしょ濡れになってしまうのでご注意を(笑)。

円形ステージのためどの席からでも見やすいフェスティバル・オブ・ザ・ライオンキング
円形ステージのためどの席からでも見やすいフェスティバル・オブ・ザ・ライオンキング

続いてのおすすめはミュージカル・ショー。映画『ライオンキング』をテーマにした「フェスティバル・オブ・ザ・ライオンキング」がアジアで唯一見られるのも、ここ香港ディズニーランドだけ(ほかはフロリダの「ディズニー・アニマルキングダム」で上演。内容は多少違いあり)。

ショーが見られるのは、アドベンチャーランドの「シアター・イン・ザ・ワイルド」。キャストの歌がまた上手で、名曲「ハクナマタタ」や「サークル・オブ・ライフ」などが生歌&ダンスパフォーマンスに合わせて目の前で演奏された際は、自然と体が動き出してしまうほどでした。

1日数回上演があり、会場自体も広いので満席になることはあまりないようですが、ただできるだけ前方で見た方が迫力もあるので、開演の30分前には並んでいい席を取るのがおすすめ。入園前にその日の上演時間をチェックし、スケジュールに組み入れるのがいいでしょう。

開けてはいけない箱を開けてしまったことで骨董品たちが動き出す!
開けてはいけない箱を開けてしまったことで骨董品たちが動き出す!

そして世界で香港ディズニーランドにしかないアトラクションが「ミスティック・マナー」。冒険家でありコレクターでもあるヘンリー・ミスティック卿の邸宅を訪れ、乗り物に乗りながら彼が旅先で集めた自慢のコレクションを鑑賞させてもらうライドタイプのアトラクションです。

コレクションを見せてもらっている最中、ヘンリー・ミスティック卿の相棒の猿、アルバートが開けてはいけない禁断の箱を開けてしまうことで不思議な現象が次々と起こっていくストーリー。屋敷に入ったときには「ホーンテッドマンション」を強く意識しましたが、ライド感は「プーさんのハニーハント」や「美女と野獣“魔法のものがたり”」に近く、実際に乗ったあとの感想もホラーというより、ファンタジーの要素が強いように感じました。

ヘンリー・ミスティック卿がエジプトやアフリカ、中国、地中海などで集めた楽器や絵画、古美術品を眺めていると、世界中を旅している気分にもなり、とても爽快なアトラクションです。

香港ディズニーランドは人気アトラクションでも待ち時間が少ないのが魅力
香港ディズニーランドは人気アトラクションでも待ち時間が少ないのが魅力

他にもディズニーパークで初めてマーベル映画がテーマになったライドアトラクションで香港の街が舞台になった「アイアンマン・エクスペリエンス」や、『モアナと伝説の海』をテーマにしたショー「モアナ・ホームカミングセレブレーション」などもぜひ見ておきたいポイント。

ちなみに香港ディズニーランドでは世界で初めて、『アナと雪の女王』のテーマランドが2023年後半には完成予定! 日本未上陸系に絞って巡るだけでも十分に楽しめるのが香港ディズニーランドの魅力です。

ホテルでのキャラグリ&ディズニー飲茶もおすすめ!

レストラン内で順番にテーブルを回ってくれるミッキー
レストラン内で順番にテーブルを回ってくれるミッキー

最後におすすめしたいのが、香港ディズニーランドホテルのダイニングです。1階にあるビュッフェスタイルのレストラン「エンチャンテッド・ガーデン・レストラン」では、簡単かつ確実にキャラクターグリーティングができ、テーブルを囲んでの記念撮影は香港ディズニーランドでの最高の思い出になること間違いなし!

ホテルと同様、ビクトリア様式の美しい内装のエンチャンテッド・ガーデン・レストランは、平日は朝とディナー、土日祝日は加えてランチ営業もしており、2023年6月現在はどのタイミングでもキャラクターグリーティングが可能。もちろん宿泊しないビジターの方でも利用できます。

テーブルに遊びに来て、子ども達ともゆっくり遊んでくれる優しいキャラクターたち!
テーブルに遊びに来て、子ども達ともゆっくり遊んでくれる優しいキャラクターたち!

私たちがお邪魔したタイミングでレストランにいてくれたのは、ミッキーとプルート、そしてグーフィーでした。こちらから指定の場所に会いに行くのではなく、順番にキャラクターの方から各テーブルを巡ってきてくれるという神対応ぶり! 混雑状況にもよるのでしょうが、比較的空いていたと思われるこの日は各テーブル2回ずつ、計6回もキャラクターが遊びに来てくれました(しかもカメラ1台限り、1カットなどの制限はなく、動画も写真もかなり自由に撮影可能)。

ちなみに他の方のブログやSNSなどを見ていると、ミニーやドナルドダック、ダッフィーなどがいたケースもあり、必ずミッキーがいるということでもないようです。誰に会えるかは、その日の運次第。また混み合っているときは1回ずつしか回ってこなかったケースもあるようです。

やっぱり人気ナンバーワンはミッキー。正統派の燕尾服姿でお出迎えしてくれました
やっぱり人気ナンバーワンはミッキー。正統派の燕尾服姿でお出迎えしてくれました

値段は朝食が358香港ドル(子ども188〜248香港ドル)、ランチが488香港ドル(子ども318香港ドル)、ディナーが668香港ドル〜(子供428香港ドル〜)と、パーク内の食事と比べると少し高めですが、中華料理や洋食、寿司や刺身などの和食、さらにディズニーキャラクターをかたどったスイーツの数々が並び食べ応えたっぷり。何よりこれだけゆとりをもってキャラクターグリーティングできるのですから大満足です。

もし1度しか香港ディズニーランド・ホテルで食事を取る時間がないのであれば、私は間違いなくこちらのエンチャンテッド・ガーデン・レストランを推したいと思います。

クリスタル・ロータスの店内。一見、街なかの高級レストランのような雰囲気です
クリスタル・ロータスの店内。一見、街なかの高級レストランのような雰囲気です

ではもし滞在中、香港ディズニーランドホテルで2回目の食事に行ける機会があれば……そのときは2階(ロビーフロア)にある本格中華レストラン「クリスタル・ロータス」をおすすめしたいと思います。

この日予約しておいた「ディズニー・スペシャル・ディムサム・ランチ・メニュー(428香港ドル)」は全5品(+デザート)の本格点心コースランチで、「ホタテとライムパールのサラダ」や「牛カルビとしめじのブラックオリーブ炒め」など、せっかく香港に来たのだから手の込んだおいしい中華を食べたいという人にぴったり。

ただ「海鮮豆腐スープ」や「ぷりぷり海老のイーフー麺」の中をよく見てみると、かまぼこやにんじんが隠れミッキーという遊び心も。さらに「ミッキーのカブとタロイモの餅」や「ベイマックスの海鮮鶏肉まん」といったキャラクター全開のメニューも混じっていて、ディズニーファンも大興奮の内容になっています。

写真右の点心はディズニー・スペシャル・ディムサム・ランチ・メニューに含まれています
写真右の点心はディズニー・スペシャル・ディムサム・ランチ・メニューに含まれています

そして極め付けはこちらのディズニー点心! 「ディズニー・スペシャル・ディムサム・ランチ・メニュー」とは別の追加メニューで「リトルグリーンメンのポークと野菜饅頭(写真左、98香港ドル)」や「ダッフィーとシェリーメイの蒸し饅頭(写真中央、98香港ドル)」など、ここでしか食べられないオリジナル点心がここをおすすめする最大の理由です。ただしこちらは基本的に当日オーダー不可となっているため、WEBや電話、E-mailで事前予約を!


進化したお城とナイトショー、日本未上陸アクティビティ、そしてパーク外でも魅力たっぷりな香港ディズニーランド。街中を観光するだけでもワクワクの香港ですが、ディズニーランド観光もセットで楽しめたらより思い出深い旅になること間違いありません!

香港ディズニーランド
https://www.hongkongdisneyland.com/ja/

Text and Photo by Keiichi Izawa

※当記事は、2023年6月20日現在のものです

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◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
(関連記事)https://www.arukikata.co.jp/web/catalog/article/travel-support/

筆者

トラベルエディター

伊澤慶一

70ヵ国ほど旅してきましたが、ベタにハワイと軽井沢が好きです。

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